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第2話 死ぬ気祭りじゃぃ
死ぬ気になれば何でもできる。
とよく人は言う。しかし死ぬ気になってやって死ななかったときどうすれば良いのか?
「なぁライム。申し訳ないけど死ぬ気ない?」
星咲はまるでコーヒーを勧めるぐらいの軽さで僕に問いかける。いや、あのねぇ。なんで死なないといけないんよ、俺が。
「ライムさぁ、俺の秘密いろいろ知っちゃったじゃん。俺恥ずかしいじゃん、だからさぁ……。せめてその記憶抹消する気ない?」
無理
第1話 墓とイカれたリア充
墓参りしている。
俺は墓にお供え物をする。
彼女が好きだった俺の詩集を。
俺の名前はライム。言っておくが詩人としての芸名だ。実の名は忘れたことにする。思えば1年前彼女は不治の病をかかえ自殺しに海外へと旅立っていった。私のことは探さないでと言い残し。旅立つ前、空の墓を残して残されるものが寂しがらないようにと。
「星咲麻里子さん。楽しい思い出をありがとう……。」
楽しい時はあっという間に