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【エッセイ】最初の村

いつもありがとうございます。星時雨です。
体調不良やアメフトのつぶやきばかりのアカウントになってしまいましたが、今何やってんねんっていう近況報告をしたいと思います。

空いた自分の時間で少しずつ美術の世界を旅しております。
とりあえず詩集から読み始め、美術全般を語る雑多な動画を並行して見ています。
そこで感じたのは

私は家を出た先でスライムばかり倒していて、
最初の村にさえ向かっていなかったんだな

ということです。
ドラゴンクエスト的比喩なので遊んだことのある方なら想像しやすい表現かなと思います。
ほぼ真っ裸の状態で、そこら辺で見つけた「ひのきのぼう」を振り回し、家を出てすぐのところにいる最弱のモンスターばかり倒していた冒険者にすらなっていない世間知らずでした。

そこから、今ようやく最初の村に着いた頃でしょうか。
見たことのないモンスターや装備品や街や人、世界の広さの片鱗に触れたところです。
あの投稿者はあの詩人の文体を取り入れたのかな?
日本の現代美術の潮流は?
世界の現代美術の潮流は?
過去は?文脈?解体?
表面的な情報を得ただけでも表現についての考え方が目まぐるしく変わっていきます。
その上で拙作を見ると、このような貧弱な姿でどこに挑もうとしていたのかと内省する日々です。

先月書いたものでさえ陳腐に見えます。
そのスピード感たるや、書いている途中に何度も書き直し、走っても走ってもゴールがどんどんと遠退いていくようです。
今まで足りなかったバックボーンが急速に立ち上がっていく感覚とでも言いましょうか、いい歳になってようやく始まったという思いです。

しかし、世界で語られる様々な表現者たちの功績から己を客観視して、その小ささに悲観するだけでは終わりません。
その中で自分の目指す表現、軸、テーマは何なのかたくさんのヒントをもらえています。
まだまだそれらは変化していくでしょうし、詩というフィールドにおいて他の方々との文学的なビハインドは依然として存在しています。
この未熟で混沌とした状態が今の私です。
そんな人間が未熟な詩を書いている。
今はそれが事実です。
それでも歩み続けて最初の村に辿り着きました。
冒険はまだまだこれからです。
私の表現したいことが明確であれば、ゴールが遠退いても無くなりはしません。
奢らず、卑下せず、凛としていたいと思います。

最近noteに投稿している詩は数週間前に書いたもので、村に着く前のものです。
じゃあ、そこからどれだけ磨きをかけられたの?と問われると、正直まだまだ粗いです。
ですがテーマの輪郭は朧げに浮かんできています。

今見えるゴールの先の先を見据え、一喜一憂しながらインプットもアウトプットも楽しんでいきたいなと感じている近況でした。



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