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にゅうでりのもやもや 保育所でアレルギーの誤食があった時の気持ち

考え過ぎなHSP管理栄養士にゅうでりです。

私の子どもは3歳で、食物アレルギーが卵・乳・小麦・魚・山芋と、たくさんあります。

1歳から保育所に預けているのですが、約3年預けている中で、アレルギーのものを食べてしまったという「誤食」が2回あります。

それを講義で学生さんにお話したところ、「その時どんな気持ちでしたか、その後保育園に対して不信感を抱きませんでしたか」という質問をもらいました。

この質問には口頭で一応答えたのですが、この出来事に関するもやもやする気持ちをもう少し深堀したいと思います。
もやもやをそのまま全て書き出そうとしているので、まとまりのない文章です(要点だけ伝えればもっと伝わりやすくなるかなと自覚はありますが、頭の中でこんなに色々なことを考えてしまうのだということを知ってもらうのが目的なので、敢えてあまり整理せずに全部書いています)。

「親としての自分の気持ちはもちろんあるけど、保育園の職員の気持ちも想像に難くないので、もやもやする」が正直な気持ちです。


アレルギー児の母としての気持ち

アレルギーについて、どれくらい食べたら症状の出るのかも、症状も本当に人それぞれです。
ごく僅かな量であっても命に関わる症状であるアナフィラキシーショックになる人もいます。
工場の同じ生産ラインで作られたもののコンタミネーションでも症状が出る人もいます。
メディアでアレルギーに関わる恐ろしい悲しいニュースを度々目にしたことのある方もいるかと思います。私もそういったニュースを見る度に、関係者の心情を想像して心を痛めます…。

我が子の場合は、アナフィラキシーショックを起こしたことはなく、食物経口負荷もしているので、一口程度は食べたとしても大丈夫なことが多いです。

ですが、家で蕁麻疹が全身に出た時には、この症状でおさまるのだろうか、10分後、もっと症状が悪化して、そうなったとしたら救急車を呼んで…それで間に合うのだろうか…万が一の場合には…!?と想像してしまい、毎回ひやひやして心臓が止まりそうな思いをしています。

結果的には毎回抗アレルギー薬を内服して冷やせば30分程度で治まっています。
本当はそのタイミングでタクシーで行くでも歩いて行くでもして、受診した方が良いと思いますが、病院に着くだろうと思われる頃には症状が治まってしまっていることが多いので、自己責任で診て、写真を撮っておき、次の受診の時に報告しています。
もちろん少しでも呼吸がおかしいなど重篤と思われる症状が出るのであれば、躊躇なく救急車を呼ぶ覚悟はしています、そうなった時に咄嗟に落ち着いて行動ができるのか不安ですが…。

特に新しいものを食べたとかではなくても体調によって症状が出てしまう時があるのですが、だいたいそういう症状が出るのって土日の夜間とかで、かかりつけ医はやっていないタイミングなのですよね…。

家ではそういうことが起きないように、四六時中気を付けて対応しているので、保育所で誤食したとなると、怒りや疑問の気持ちは湧きます。

保育士としての気持ち

私は資格を使って働いた経験は、ちょっとアルバイトをしたくらいでほとんどありませんが、ペーパー保育士です。
一応、保育所の保育士の配置基準とかを勉強したし、保育士さんの処遇も何となく分かるので、本当に大変なお仕事だなぁと思っています。

私が子どもを預けている園の保育士さんたちは園長先生をはじめとして、とても素敵な方が多く、先生方こそ大変な中、保護者を労うような声掛けをしてくださいます。

保育所というのは、認可保育所の場合、待機児童が問題になっているくらい、一応希望は出せても、どこでも良いから通える範囲のどこかの保育園に入れればラッキーくらいに、地域によっては激戦で、選んで入れるものではありません。

ですが、もともと認可外であったのが、途中で認可に変わったという、とてもレアなケースで、私は今の保育所を若干自宅からは離れているけど、夫の職場にとても近いのと、見学に行った少しの時間で先生方が必ず挨拶してくれた雰囲気などからとても気に入って選んで利用させてもらっています。

入園後もマイペースな息子のペースを尊重して無理強いしないで見守ってくれることに本当に感謝しています。

入園当時は、アレルギーの対応が難しくて、週に1-2回お弁当を持って行かなくてはなりませんでしたが、今はこんなにたくさんのアレルギーがあっても全部給食で対応してもらえて、ありがたいこと、この上ないです。

給食提供者である病院管理栄養士としての気持ち

病院の管理栄養士として、給食を「調理する」ことはほとんどないのですが、アレルギーのある人の献立を立てたり、配膳前のチェックをしたりしていました。

また誤配膳があった場合には病院の管理栄養士が連絡を受けて対応する仕事がありました。

病院でのアレルギーの人への給食は何人もの人が何段階もの課程でチェックをして、間違えて提供してしまうことがないように細心の注意を払っています。

アレルギーのものを提供するということはあってはならないことです。

ですが、人がやっている以上、どうしても誤配膳が起きてしまいます。
何人もがチェックしたはずなのに、全てのチェックを通り抜けて患者さんの元まで届いてしまうことが、どうしてもありました。
(そういう誤配膳を防ぎきれず、そこに少しでも自分が関わってしまっていたことが何度かあって、どうしてだろうと自分を責めてしまって、病んでいってしまったというのもあります)

なので、どんなに気を付けて、システム化していても、給食提供のガイドラインを全て守っていたとしても、防ぎきれない、病院でできないのだから、保育所の給食でも同じように難しさがあるだろうなと想像がつきます。

不信感を抱かなかったか

質問に対して、正直その日は不信な気持ちはありました。
迎えにいった時にどんな報告を受けて、どんな表情で、どう言えば良いのだろうか…考えて迎えに行った複雑な気持ちを1年以上経っても覚えています。
連絡帳にもらったコメントに対してどのように返事を書いたら良いのか、悩みました。

でも普段、本当によく対応していただいているので、信頼して預けています。
なので、これからも信じようと思いました。

でも、普段から、気になることが色々積み重なっていたら、もしかしたら、もうここの保育園には預けたくない、この先生方には子どもを任せられないという気持ちになっていたかもしれません。

信頼関係って本当に日々の小さな積み重ねの結果なのだなと、これを書きながら改めて思いました。

結論

うちの子だったからまだ良かったよね、もっと重症な子だったら、大変なことになっていたかもしれないよね。
関わった保育士さんや栄養士さんが自分を責めてしまわないでほしいな、
でもこれをきっかけに、よりできる対策があるのであれば強化してほしいな、そう思います。

身を持って体験した事例を聴いてくれ、質問してくれた学生さん、このnoteを読んでくれたあなたにも何か気付き、学びがあれば、無駄な出来事ではなかったと思えて報われます。

長々と読んでくださり、ありがとうございました。

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