見出し画像

傷が鳴く夜音

どこかしら 何かしらで
僕らは繋がれてるって
探り合って

裸体を晒すには臆病になりすぎて
僕らはいつだって
自己防衛に必死なの

痛みやすい僕たちは
時に残酷で 時に愛に溢れてて
ただがむしゃらに
幸せに手を伸ばしてる

腕がちぎれるほどに
身体がちぎれるほどに
死にかけても尚 手を伸ばしてる

手を取りあえたなら
その手に届いたなら
その手をつかむことができたなら

いつも夢を見ながら うずくまる

恐れに勝てる気がしなくて
身動きを封じ込めてしまうのは
自分自身だってわかってる

傷跡が泣く
傷跡が鳴く
耳を塞いでも聞こえてくる
誰かの悲鳴 誰かの絶望

声も出せない叫び声



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?