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「ルサンチマンの思い」 本多裕樹 詩

「ルサンチマンの思い」




セミの声、暑さのある空気

日の光が燦々と

日陰にもぐり涼む今

時の終わりもまたあろうが

この夏は生命の喜びで満ちている


多くの者が人の成功を喜ばない

出る杭は打たれる

独走するものを許せない

そして、人を低く見積もる

そうして、自分を慰めるのだ


成功は運もあろうし、

計算と行動もある

その成功者をおとしめられるのも

エンタメになる

あなたが成功しても弱い人にいじめられる


弱い人がいじめられるのでなく

上手くいっている人がいじめられる

セミの声もまた光の音であり恋の歌である

夏の燦然とした生命に嫉妬する人もいよう

結局、足をひっぱるのは暇人だ


強くあっても迫害を受け

弱くあっては安心してルサンチマンになればいい

どちらの生き方もいいものだ

自分が可愛いのは当たり前だ

結局、正しき者が勝利を得る


誰もが褒められたいものだ

だから、褒められている人に嫉妬する

その場所はお前のためでなく

本来、

私の居場所だ、と。


お金持ちが嫌われる構図もあるし、

才能ある人が迫害される構造もある

極端になりすぎるな

貧者であっても奴隷にされ

弱くあっては捨てられる


何も無いようにさかしらをたてるな

尊敬されようと思うな

優秀さを主張するな

それらは、君の命を短くするだろう

無であれ、執着も捨てよ、無であれ





令和5年7月26日ほんだゆうき記す

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