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芸術の書 断片 色彩の章抄 本多裕樹

6、抽象画における色彩の感情


 抽象画における色彩の感情について話をしていきたいと思います。抽象画においては、そのまま音であること、色であること、感情そのものであるといってもいいでしょう。天上のイデアが芸術家に表現させるのです。そこには、何の制約もなく、感性で感じた世界を描いていきます。抽象画とは、ある可能性のイデアマテリアルを芸術家が受信してそれをキャンバスに絵の具やペンによって表現するものです。それは何か預言のようなもので、抽象観念のより高いものが色をもって感情表現されていきます。自分の思っていること、考えていることを超えて、天上からのインスピレーションに感応して画用紙またはキャンバスに表現される。抽象画を描いているときは、自分に限りなく正直であること、自分に限りなき自由であること。自由であることが大事です。自由になってみないとなかなか描けない世界であることです。これから、おそらく天上から感応した作品が時代の雰囲気を作っていくこととなっていきましょう。そういう意味で、抽象画の可能性もさらに広がって多くの人に光を照らしていくことでしょう。感情の中に色彩があります。自分の色はそこにあります。感性であらゆる色を知覚していく。感情に色彩があり、またはそれは音であります。それらを用いて一つのイメージの磁場を作り天上の世界を描いていくのです。抽象画はそこから真なるものが出現していくことでしょう。抽象観念は、そのまま光であります。光の原質が解凍して芸術家が自らの精神によって表現されていきます。感情にも色があって、その人その人の感じる色があります。キャンバスに何色を塗ろうかは、その芸術家の精神が色と相談して作っていくことになります。色の方がここに行きたいと言います。画家と絵の具の共作によって作品はつくられていくでしょう。それも、芸術家の感性によることであります。天上のイデアを感じ、その世界を表現して行きます。それが抽象画における色彩の感情になっていきます。





7、 芸術家は心を澄んだ精神がなによりも大切


 芸術家は、心を天真爛漫にしていくことで自由となって枠にはまらない創作ができるようになっていきます。心が澄んだ状態とは、純粋であることです。純粋な心であれば美しきものと共鳴して心が美に満たされていくでしょう。そのような澄んだ純粋な精神が芸術を天上より降ろしていくのです。インスピレーションを受けやすくなっていきます。芸術家がその音色を聴き、楽器でもって表現して行く、絵画でもって世界を表現する。詩でもって天上の物語をペンで走らせていく。自由な精神が芸術家には大事なことです。自由というバックグラウンドによって縦横無尽な表現ができて、自分の思っていることを演奏して、絵を描き、詩を書きます。そのために、芸術家の仕込みは大事で、日々その技術の訓練をしてインスピレーションの降りてきた時に対応できる器を作ることが大事です。芸術家は、音楽、詩、絵画、演劇、いろんなジャンルがありますがそれぞれの専門の芸術があり、それを志す者もたくさんいると思います。その最初の段階で基礎的な技術を身につけ、その中でインスピレーションを受けて表現していくと思います。芸術の活動をやっているうちに、自分を開放することを覚え自然に純粋な精神、天真爛漫な心をもって澄んだ精神になっていくと思います。なので、開放してください。自分の中にある素晴らしい心を表現してください。自分の内奥にある神の精神を開放してください。そこに光りの芸術はあるのです。愛深き者に芸術は天より降り、自らの感情の色彩をだせるということです。





8、まとめ(色彩)


 色彩について具体的には語りませんでしたが、色彩は心のあるということを言いたかったのです。心が天へ通じ、天上界のイデアを降ろすことも可能であると抽象観念としてあるということ、天上界には色彩ゆたかな世界があり、それを想いの方向性において表現できるこというです。

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