冬木糸一

書評家もしくはレビュアーを名乗ることが多い。SFマガジン、家電批評に連載を持っている。…

冬木糸一

書評家もしくはレビュアーを名乗ることが多い。SFマガジン、家電批評に連載を持っている。「基本読書」というブログを書いている。noteでは日常の雑記を書いている。Amazonのアソシエイトとして、huyukiitoichiは適格販売により収入を得ています

記事一覧

岩宗治生『ウスズミの果て』

https://amzn.to/3R0zrel 岩宗治生の初連載作。人類がほぼ存在しなくなった世界でひたすらに死体を償却する一人の若い姿の女性とその道程を描き出していく。特徴と言える…

冬木糸一
2日前
7

石黒正数『天国大魔境』

https://amzn.to/3wNumiG 石黒正数による連載中の終末SF漫画『天国大魔境』。現在最新刊は10巻なのでそこまで読んだけどおもしろいですね〜〜。古き良き(?)終末SF漫画で…

冬木糸一
2日前
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キャロルの終末

最近雑誌の企画で終末物を網羅的に語る部分があって今読み逃していたり観逃していた終末ものを漁っていたのだけどこの『キャロルの終末』はおもしろかったな。2023年の12月…

冬木糸一
2日前
9

Notionを個人で使い始めた

Notionという、「オールインワン ワークスペース」と呼称されるツールをつかいはじめた。まあようはいろんなことができるアプリである。たとえばメモをとったりtodo管理だ…

冬木糸一
3日前
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体調不良とネガティブさ

僕は基本的に根がポジティブで客観的にみて苦しい出来事があってもまったく暗い気持ちにならず、1日中「ああ人生って素晴らしいし楽しいなあ」みたいなハッピーな気持ちが…

冬木糸一
8日前
14

編集者の仕事は大変だ

僕も気がつくと兼業とはいえけっこう長い間ライターの仕事をしていて10とか20とかを超える出版社とやりとりをしてきたが、そうなると当然やりとりをしたことがある編集者の…

冬木糸一
10日前
14

冒頭の30%と書き終えた後の調整が難しい

読書論の本をあいかわらずしこしこ書いている。全体の進捗からいえば25%書いたところか。思うのだけど、比較的長期のプロジェクトにおいて「25%進んだ」というのは本当に…

冬木糸一
13日前
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ストレッチの良さ

今年のはじめぐらいから家でこまめにストレッチをするようにしている。 ストレッチの利点としてよく挙げられているのは、たとえば血行・代謝がよくなる、柔軟性があがる、…

冬木糸一
2週間前
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お気に入りの曲が作れない

この記事とはあまり関係がないのだけど、音楽に関して言うと僕の場合「同じ曲やアーティストを何度も聴く」行為が難しくて困っている。 どういうことかといえば、「あ、こ…

冬木糸一
2週間前
7

GW初日にクレカが止められた男のGW雑記

GW初日に突然クレカが不正利用で止められ(新幹線のシステムのクレカ登録における1円決済で使われたので金額自体はたいしたことないが)クレカなし男になってしまった。クレ…

冬木糸一
3週間前
12

毎週金曜日はサウナに行く

本の原稿の執筆を本格的に再開するにあたってとにかく原稿を書くのに役に立ちそうなことはお金が多少かかってもやろうと思ったのだが(必要なら毎日ファミレスに行くとか)そ…

冬木糸一
3週間前
12

昔通っていた本屋の跡地をみながら思い出を語る

いろいろな事情で本屋がなくなりつつある昨今である。これから先も本屋はその数を減らし、思い出も消えていくだろう。だから、思い出せる限り僕が通っていた本屋の思い出を…

冬木糸一
4週間前
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一冊の本に必要な参考文献

一冊の本を書くのに参考文献は何冊ぐらい必要だろうか。もちろん書かれる本と書く人によって様々で、特に裏付けの必要のない創作ならゼロでもいいし、たくさんの本を参照し…

冬木糸一
1か月前
11

冬眠と覚醒

最近突然noteを連続して更新したり本の原稿も書き始めたり本も一日三冊ぐらい読んでいたりとにわかにアクティブになってきたがこれは暖かくなったからではないかという気が…

冬木糸一
1か月前
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四回以上作ったレシピを公開

普段YouTubeや人気エントリーで見つけたレシピで夜ご飯を作っているのだが、一回作って満足してしまうレシピと何度も作るレシピがある。一回作って二度と作らなかったレシ…

冬木糸一
1か月前
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エスカレーター片側空けない運動

僕はあまり主義主張というものがない人間で、それは日本や人類が破滅しようがどうなろうがおもろいやんと思っているからだが、時には主義主張を持つこともある。その一つが…

冬木糸一
1か月前
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岩宗治生『ウスズミの果て』

https://amzn.to/3R0zrel 岩宗治生の初連載作。人類がほぼ存在しなくなった世界でひたすらに死体を償却する一人の若い姿の女性とその道程を描き出していく。特徴と言えるのはキャラクター、ドラマよりも表紙でもわかる圧倒的な背景とその書き込みだろう。弐瓶勉フォロワーなのかというような建造物が乱立し、しかも別にただのオマージュで終わらぬ独特な風景、魅せ方が魅力だ。 終末ものと一言でいっても様々な分類があって、本作がだいたいどのあたりに分類されるのか少し考えてみよう

石黒正数『天国大魔境』

https://amzn.to/3wNumiG 石黒正数による連載中の終末SF漫画『天国大魔境』。現在最新刊は10巻なのでそこまで読んだけどおもしろいですね〜〜。古き良き(?)終末SF漫画でちゃんとモヒカンみたいなやつらが人を襲うしみちゆく人たちや主人公であってもご都合主義的に助かったりしなくて普通にえらいめにあう。 石黒正数の少し丸みを帯びた感じの絵だとこの過酷な世界観とちょっとあわない面もあるけどモブは時々ほとんどAKIRAやこれみたいなキャラになってるしいうほど悪く

キャロルの終末

最近雑誌の企画で終末物を網羅的に語る部分があって今読み逃していたり観逃していた終末ものを漁っていたのだけどこの『キャロルの終末』はおもしろかったな。2023年の12月に公開されたNetflixのオリジナルアニメで隕石が降ってくるので7ヶ月後にみんな死んでしまうことがわかった世界。 時代はおそらく1990年代でパソコンもでかいしみんなたいした携帯も持ってない。で、そうした終末的世界でキャロルという特筆するような部分があまりない40代前半の中年の女性──美しいわけでもなければ、

Notionを個人で使い始めた

Notionという、「オールインワン ワークスペース」と呼称されるツールをつかいはじめた。まあようはいろんなことができるアプリである。たとえばメモをとったりtodo管理だったりカレンダー機能だったりなんでもできる。 プログラマとして使ってはいたのだけどどうにも機能的に大規模すぎて個人で使うことはないだろうなと思っていたのだけど。最近色んなことをやっていてそれごとにメモをとったりタスク管理をしていてしっちゃかめっちゃかになってきたのでこういうものを使ったほうがいいかと思い。

体調不良とネガティブさ

僕は基本的に根がポジティブで客観的にみて苦しい出来事があってもまったく暗い気持ちにならず、1日中「ああ人生って素晴らしいし楽しいなあ」みたいなハッピーな気持ちが持続しているのだけど、時々ネガティブになることもある。「ああ〜おもしろい本がなんにもない。つまらない。自分が書いたものがゴミなような気がしてならないし何もできん…」みたいな。 で、だいたいそうやって「楽しいことがない」みたいになった数日以内に発熱するので、僕の中ではネガティブになること=体調を崩す予兆になっている。今

編集者の仕事は大変だ

僕も気がつくと兼業とはいえけっこう長い間ライターの仕事をしていて10とか20とかを超える出版社とやりとりをしてきたが、そうなると当然やりとりをしたことがある編集者の数も増えていく。で、何人もの編集者と仕事をみていると、「編集者ってすごいな」と実感として思えてくる。 とにかく現代の編集者というのはやらないといけないことが多い。雑誌の編集なら毎回の締切に合わせて企画立案・提案、対談やインタビューが必要なら人のアサインと場のセッティングと日程調整、写真が必要なら写真をどうするかも

冒頭の30%と書き終えた後の調整が難しい

読書論の本をあいかわらずしこしこ書いている。全体の進捗からいえば25%書いたところか。思うのだけど、比較的長期のプロジェクトにおいて「25%進んだ」というのは本当にすごいことだ。僕が書いているような書評記事でいうと、一番難しいのは書き出し、冒頭の30%ぐらいが一番むずかしい。 3000文字の書評なら冒頭の30%は1000文字を書くまでがあたる。僕が最近書いた『忘却の効用』の書評記事でいえばだいたい下記の部分までだ。 ここは記事の冒頭にあたるから読者の注意をひきつけないとい

ストレッチの良さ

今年のはじめぐらいから家でこまめにストレッチをするようにしている。 ストレッチの利点としてよく挙げられているのは、たとえば血行・代謝がよくなる、柔軟性があがる、疲れにくくなる、腰痛対策などで、正直言ってこれは効果がよくわからない。血行の良さも代謝の良さも体感としてわかりづらいし、疲れにくくなるといっても客観的指標があるわけではない。腰痛対策も長期にわたってみてみれば「たしかに腰痛ないな」と気がつくかもしれないがわかりづらいものだ。柔軟性が上がって悪いわけ無いが、たとえば目に

お気に入りの曲が作れない

この記事とはあまり関係がないのだけど、音楽に関して言うと僕の場合「同じ曲やアーティストを何度も聴く」行為が難しくて困っている。 どういうことかといえば、「あ、これいい曲だな」と思ってお気に入りのプレイリストとかに入れて、何度も聴いているうちにある瞬間から「ああ、もうこの曲は二度と聴きたくないな、反吐がでそうだ」というぐらい強烈な嫌悪感がわきおこってくるんだよね。僕が10代の頃好きだった曲やアーティスト──ウルフルズやブルーハーツ、BUMP OF CHIKENやらなんやらも、

GW初日にクレカが止められた男のGW雑記

GW初日に突然クレカが不正利用で止められ(新幹線のシステムのクレカ登録における1円決済で使われたので金額自体はたいしたことないが)クレカなし男になってしまった。クレカは他にもあるにはあるが、定期決済系が軒並み止まってしまってもはや何に登録していたかもよくわからなくなった。 まあそんなことはどうでもいい。自分が勤務している会社は有給とか使わずにGWは最大休暇にしてくれるので、今回は10連休である。というわけで、GWも折り返し地点を過ぎたので軽く雑記として適当に書いていこう。

毎週金曜日はサウナに行く

本の原稿の執筆を本格的に再開するにあたってとにかく原稿を書くのに役に立ちそうなことはお金が多少かかってもやろうと思ったのだが(必要なら毎日ファミレスに行くとか)そのうちの一つに「サウナに行く」があった。 サウナに行くのと原稿を書くのに何の関係があるのだと思うかもしれないがサウナというネットも何もない環境に行くことで強制的に構想を練ったり思考をリセットする効果があり、サウナ⇛水風呂⇛外気浴中に今週何を書こうとかあれを書こうとかいろいろ考えられるのである。一ヶ月ぐらい試したがい

昔通っていた本屋の跡地をみながら思い出を語る

いろいろな事情で本屋がなくなりつつある昨今である。これから先も本屋はその数を減らし、思い出も消えていくだろう。だから、思い出せる限り僕が通っていた本屋の思い出を語ろう──そんな記事を書いたのだが、個人的な話が多すぎて「他人に知られたくないな……」と思い6000文字あまり書いた文章は破棄してしまった。それだともったいないので、個人的な思い出は少なめにして昔通っていた本屋の跡地をストリートビューでみてみよう。 成瀬篇 僕が幼少期から23歳ぐらいまで過ごしていたのが東京都町田市

一冊の本に必要な参考文献

一冊の本を書くのに参考文献は何冊ぐらい必要だろうか。もちろん書かれる本と書く人によって様々で、特に裏付けの必要のない創作ならゼロでもいいし、たくさんの本を参照していても参考文献に上げるのはその中でも一部だけという人もいるだろうし、本の裏をみてもわからないことも多い。 自分の例でいうと『SF超入門』では具体的に参考文献として上げた(引用したりかなり参照したもの)だけでたぶん100冊ぐらいでそれ以外に参照したり参考にしたものを合わせると150〜250冊の間ぐらいだろうか。そもそ

冬眠と覚醒

最近突然noteを連続して更新したり本の原稿も書き始めたり本も一日三冊ぐらい読んでいたりとにわかにアクティブになってきたがこれは暖かくなったからではないかという気がしている。冬眠状態から覚醒したのだ。 だいたい僕は昨年の10~11月ぐらいから夜ご飯を食べる⇛22時過ぎぐらいまで寝る⇛その後03:00ぐらいまで起きてゲームという日々を繰り返していたのだけど、この一週間ぐらいはその悪習も乗り越えつつある。これは戦略的にそうしていたわけではなくてただただ食事をとったら眠くなるから

四回以上作ったレシピを公開

普段YouTubeや人気エントリーで見つけたレシピで夜ご飯を作っているのだが、一回作って満足してしまうレシピと何度も作るレシピがある。一回作って二度と作らなかったレシピがまずいわけではないが、複数回作るに至ったレシピはそれだけ「手軽さ」と「うまさ」が両立されているわけで、今回は「4回以上作ったレシピ」縛りで紹介してみたい。 シンプルでうまい。調理時間20分もかからん。 じゃがいもが食べたい気分のときはこれを作ることが多い。 チーズを食いたいときはこれを食べる。比較的カ

エスカレーター片側空けない運動

僕はあまり主義主張というものがない人間で、それは日本や人類が破滅しようがどうなろうがおもろいやんと思っているからだが、時には主義主張を持つこともある。その一つが「エスカレーター片側空けるのやめろ」だ。 別に片側に寄って逆側がスカスカなら僕も何も言うことはないのだが、特に新宿とかの人が多くてロングなエスカレーターだと右側がスカスカで左は長蛇の列みたいになっていることが多すぎる。誰も歩きたくないから右側がスカスカなわけだがだったらみんな右側にも立ってのっていけばよい。それが結局