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短歌

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短歌連作「生誕」

短歌連作「生誕」

生活ってさ薔薇なのか命とかのことテレビで喋っているし

はぐれないスピードを続けてんのはさチルいじゃんって衛星になる

折り紙の銀色じみてその後も雑なロマンスだった感じで

明滅を(暫く会ってなかったしせっかくだから)見といてやった

象の夢こわくて起きてスプーンで蜂蜜ねぶる夢のみじかさ

生誕はこれからも来る換金所のお姉さんが欠伸をしている間

ストップって言ってください次の日に来なかった人がや

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短歌連作「指先」

短歌連作「指先」

たそがれを白鷺がゆく相槌のかわりにあなたの手を握ってる

祝祭を恐れ草葉の陰で吐く あなたが入れるまぼろしの手指

고인물은 썩는다(コインムルンソンネンダ)まだ友達が階段をのぼるのを待ちながら

社会から流氷をなぞりゆくここち 狂おしいほどピースの写真

心当たりがある人は手を挙げて逃げない鳩がいるバスプール

またはまばたきとなりたい脳内のwisdomは蝶のページ破れて

返されなかったピン

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短歌連作「slight sleep」

短歌連作「slight sleep」

通過する音に紛れて(可笑しくない?)アリスは薬を飲まされている

頬の体温で割れてしまう茉莉花の匂い あなたの手記として燃えたなら

愚かさから逃げようよ ゲームセンターでゾンビを殺す車に乗ろう

梟の振りをしていて 微睡はイーハトーヴォへの道のりだから

眼を剥いて初冬の高架を闊歩する ここに台湾映画の画角

油塗れの手で星空を謳った inondation 一瞬そうだった

ハイネケン踏み抜いて

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短歌連作「rob/sub」

短歌連作「rob/sub」

片翅をもがれて振れる鬼蜻蜓 実存は怪しくてこんなにも

高校の時知り合ってたらきっとマーブル模様だっただろうね うるさい9月

笑わなくなった従姉妹の右手には月の剥げた絵札 鯉が浮く

秋の停車場で萎びた朝顔を千切る 集団下校の匂い

Wedding cakeに満ちる水面の重み した/してくれた事柄

持ち去った季節を覚える義務があり 夜間急行は嘶き声で

それからの fuel 生活の記録と fo

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短歌連作「lucid/confused」

短歌連作「lucid/confused」

これは天使の方法ですからねと密やかに刺青を見せては

焼肉屋で同じ匂いになる ふたり 駅前のショーウィンドーに映る

腰掛ける 決まってそれは薄紅のハンカチ 初雪葛の蕾

困惑を押し付けられて 枕には柔らかい羽はひとつもなかった

明日から他人だという 注がれたソーダ水が酸っぱくてたまらない

君が必要とする時いなくなるつもりだから too time too time

たましいのかたち知らないけ

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短歌連作「wake」

短歌連作「wake」

生傷のごとく短い八月のビデオテープに再生機能

未完とはゆれる海面 お茶の味変わっちゃったしもう帰ろうか

「猫いたよ」とかの連絡されて ああ 守ろうとしてくれたんだよね

夕暮れの眩しさ握りしめる 俺ジーンズ似合うねって言われたい

知っている街のバス 知らない街で頼むのは辛い麺類ばかり

ウーロン茶、う・う・ろんちゃって粒立てて 笑うところまだ分かんないよ

満席の居酒屋チェーン 歌っても踊っ

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短歌「Lucky Boy」

短歌「Lucky Boy」

もう胸に電光掲示をつけてやりうっすらスマイルマークを流す

この鍵は実家のだったと呟いて ごめんねって右耳下げていた

生活はこんなに美しかったっけ歯を磨くたび歯は永らえて

運命があればいいのに辛いなら車海老だって剥いてあげるよ

月は武器 声は振動に過ぎなくて無理に話さなくてもいいから

歯並びが綺麗じゃないしクリスマスソング歌えるから恥ずかしい

おれは詞にあのこは北に行きついておなじ運河を

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最近の短歌詰め合わせセット④

最近の短歌詰め合わせセット④

一心に風受けきってきたんだね白菜を冷ますあいだのことば

見かけよりずっと穏やか特別な夜に埋まって帰らないひと

羊雲みたいなダウン着た彼もバスに乗り込む つまんない朝

楽しかったよ薄緑のプレートにカッサータの欠片こぼれてて

にぶい夢 裸足で踏み抜いた鏡に女の笑みひとつふたつみっつ

コンデンスミルク必死で絞ったら鋏を持ってきてくれたのに

最近の短歌詰め合わせセット③

最近の短歌詰め合わせセット③

女の子じゃなくてもきみに会いたいよ光仰ぐ真昼の交差点

無為に話し続けた夜があったことはつはつと霜柱踏み抜く

過程だけ愛し続けているからね張りぼての火を撃ち抜かれても

まだジュース飲んでていいよじんわりとつばさ生え揃ってきてごめんね

切符まだ買わなくていい飛びあがる冗談めいたきみのくるぶし

ヨークシャーテリア飼おうかお互いのリュックをどこかに預けたときに

もういちど商店街に向かうからみず

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最近の短歌詰め合わせセット②

最近の短歌詰め合わせセット②

紛い物のフライパンで炒った卵の剥げたテフロンまで所有物

我学問は荒みぬ、自制心なしに綺麗な森で迷った挙句

クソ映画観たよ本当に最悪で泣けてきたなんで一人で観たの

手土産のクッキー缶をぶら下げて髪を染めてみたら気づくかな

全身の写真を見せて顔だけを拡大された 地獄にいけよ

solitude まだよく分からないままに青山ブックセンターにいる

くちびるの色素沈着 愛おしいほどナンがでかいイン

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Photo🌃×tanka📝

Photo🌃×tanka📝

円盤の形のパンがあったけど買わなかったりした疲れてて

読み差しの本の結末なんとなく聞いて棚探してもなかった

乗り換えで寄る駅の特集記事ブックマークした記憶だけある

きのこって洗わなくても良いんだと信じ切れずちょっとだけ流した

父はビデオ通話に変更できなくて言い訳の儀式だろう正月は

今日も律儀に服を着る引落は罪の大きさのようだから

通信簿の丸少なくて横文字のそれっぽさに頼らんでもない

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最近の短歌詰め合わせセット

最近の短歌詰め合わせセット

金網のゆがみ潜ってもう二度と戻れなくても良いような浜

どうせドラクエの世界でキングリーマンとしてまとめられちゃう俺

パック詰めされた四匹 クリスマスの空気はとても耐えられなかった

高そうなレインコートを着たパグに見下され俺も見下し返す

おっぱいが膨らんだやつからドッヂボールをやめていく、おれ外野

砂だらけビーチサンダルを取り残すんじゃないよギュンと腿が攣ったよ

つまらない深夜の通販番組

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短歌連作「シュレディンガーの夏」他

短歌連作「シュレディンガーの夏」他

『シュレディンガーの夏』

道のりを早さで割って出たものが実感として伴わなかった

校庭で弾むあの子のタイムならコンマの先まで覚えてるのに

「こんなんじゃにげきれないよ」非常口のフォームにダメ出ししているところ

エナメルが西日を反射していつも横断歩道で見失ってる

ハロハロを頬張る 春の気配ならストーリーと一緒に消えた

いつまでも寝れない夜は件名の:reの数を数えて寝ます

勘違いされたいリ

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