共感しても融合しちゃダメよな話《いちやごとvol.2》
Howdy-cheer!!
作家兼精神科医の浅薙壱耶です。
エッセイを毎日20時投稿しています。
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早速タイトル回収。
今回はコラムテイスト。
SNSを使っていると色んな情報が目からハイスピードで脳にやってくる。
これを読んでいるあなたがよく出会う情報はなんだろうか。
綺麗な風景の写真、もふもふパラダイス、誰かの愚痴、将来への不安、ライフハック…etc
言葉は意図せぬ呪文。
特にTwitterのような文章優位の情報。強い言葉、悲壮感溢れる言葉は目を惹く。もし、それが自分の立場に近い人間の言葉だったら。
わかる。いいね。リツイート。
ということがよくある。
むしろそれが日常だったりするかもしれない。
人間の脳は高機能だけど案外いい加減。刷り込まれた情報を自分のものって無意識のうちに思うことも結構ある。
「仕事つらい」
ツイートあるある。知らない誰かのツイートを読んで「わかるわー!」と思い、即ハートを飛ばす。
ツイートにスレッドがついていたら展開してみる。思いの丈が簡易領域となって自分の心に向かってくる。
その日、自分も仕事がつらいとして。スレッドの詳細読んで「上司が感情的にしか判断しない」「何で確認の電話いれないの」ってあったとき、自分の脳味噌はツイートに沿うように自分の過去の記憶を呼び出してくる。
ああ、あぁ、あるわ。私もあるわ。
また今日もあるかもしれない。昨日、上司機嫌悪かったし。
面食らうといけないから、「あるつもり」で考えておこ。
あぁ、今日も仕事つらい。
上の状況を考えてみる
これは自分が共感したツイートに出会えたことで、仕事に対して身構えることができた。
と考えることも出来るけれど。
不安を先取りしていない?
確かに上司が仕事をひっちゃかめっちゃかにするだろう。
委託先とのやりとりが上手く行かなくて何度も確認の電話をいれる羽目になるだろう。
けれど、そのツイートを見て共感を通り越して融合してしまってないかい?
もし通勤中だとしたら、そこで不安を先取りしても対応策をすぐにとれるわけじゃない。
身構えるというのは行動とセットで。
あなたの脳にある扁桃体というやつは「危険を察知するために不快情動を感じ取る」働きがある。
「仕事つらい」という思いを感じ取った時点で扁桃体は「キケン!キケン!」と不快情動を放ちまくる。
だからといってその場でどうしようっていうんだい。
逃げることはできる。けれど、長期的な目線で見て、「そういうわけにはいかない」とほぼ全員が思うだろう。
「わかるー!」と思っても、思うだけ。
人の思いは立派な情報。ツイートの言葉を噛み砕くだけで言葉は意図しない呪文となってあなたの脳にそっとささやく。
「あなたもそういう経験あったでしょ?ちょっと思い出してみたら?」
優秀なあなたの脳は自然と過去を召喚する。
ちなみに優秀、っていうのは嫌味じゃなくて、ほんとうに人間の脳っていうのは優秀で、優秀だからこそおせっかいをしてしまう。
似ているだけで、あなたじゃない。
昨今叫ばれるデジタルデトックスはこのあたりに効いてくる。デジタルから離れて、アナログの自分の状況としっかり向き合うことができる。
デジタルで緩くなった自分と他者の境界線をメンテナンスすることができる。
あなたが大事にすべきはあなたの状況
特に「優しい人」に言いたい。
情報を食らいすぎないで欲しい。共感をその刹那でおしまいにして欲しい。
あなたはよく自分の生活と向き合っているけど、必要以上に重い感情を呼び起こさないで欲しい。
そんな義務はないから。
あなたが生活と向き合うだけで、距離はどうあれ、その先は誰かのためになる。
大抵の人々はそんな選択をしているはずだから。
自然と取り入れている情報について見直すのは、意識してないと相当むずかしい。
この記事をきっかけとしてくれるならこれ幸い。
出来ればスキをば。をば。
それでは、また明日。
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