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読書記録〜24人のビリー・ミリガン ダニエル・キイス


いやー、、これは、、すっごい大変そうだなぁと思った。

絶えず人格が入れ替わって、タイミングも分からず、記憶は共有されない。。想像しただけでゾッとするわ。自分の中にも、そりゃ、色々人格あるなぁと思うし、なんなら、朝と夜で、別人格かと思ったとか言われたこともあるけど、別次元。。
なんか普通に歩いてて、スーパーに入ろうとして、、気がついたら飛行機の中、、え?ってなるよなぁ。。そりゃ。
そんで、知らん間に犯罪を犯してしまって、何が何だか分からんまま、捕まって。。
異世界転生とかあるけど、比じゃないくらい転生してる。。のに、現実は繋がってる。
色んな精神疾患あって、自分も何かしらおかしいんじゃないかと思ったりして、けど、これは本当に大変だ。。と思った。
映画みたい、と思ったけど、事実は小説より奇なり、正に。

やぁ。。けどあれかー、人間、誰しも、いろんな人格を持ってて、可能性があるんだなぁとも思った。完全な悪人、善人なんていなくて、ビリーは極端な例やけど、ただ、記憶だって、繋がってる、覚えてるって思ってるだけで、偽記憶とかザラにあるし、、人間ってそう言うもんなんだなぁと思う。極端を見ると、わかりやすい、とはこのことか。

感情がわからない時、子供を見ると分かりやすい。あぁ、嫌なことされて、悲しいんだな、びっくりして、衝撃受けたんだな、ストレスだったよね。。って。大きくなって、社会適応という名のもとに、感情を抑制し過ぎて、自分の感情が分からなくなった時、子供を見ると理解できる。

私はこういう人間だ、こういう価値観に沿って生きている、人間はこうあるべきだ、私はこうすべきだ。とか色々思うけど、ビリーミリガン読んでると、人間って、本来まぁこういうもんなのかなって思った。完全途絶されてないだけで、多かれ少なかれ皆んな色んな面があって当然で、どの面も正しいも間違ってるもなくて、全部自分で、受け入れなくてもいいけど、ただ、そういうもんなんだな、てとりあえず、分かること。自分への理解が進んだ気がする。


とはいえ、、最後の方に行くに従って、現実って、辛いなぁ、、救いようないなぁ、、けど確かにこんなもんだよなぁ…と思った。。

これは、事実を元にしてるから、余計に悲しくなった。
物語なら、どんなに残酷でも悲しい話でも、胸糞な話でも、所詮、誰かの妄想で、誰かが作り出した想像のお話に過ぎない。そこに実態はない。
だから、小説は、ある意味、どんな終わり方でも、救いようがある。心の逃げ道がある。
けど、これは、脚色しているとはいえ、事実に基づいている、ノンフィクション。ドキュメンタリー寄りのお話。
現実は小説より奇なり。現実は小説よりずっと残酷で、冷たい。
ただの事実、それってあなたの感想ですよねw と、言ってしまえばそれまでやけど、、。
私はこれを読んで、現実世界の理不尽さを感じた。


人の人生、人が生きてることって、私が今、存在してることって、どれだけすごいことなんだろう、と、改めて思ったな。うん。


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