いぐちがわ けんた

加齢には逆らえず何事も周回遅れぎみ。これまでいただいた様々なご恩に報いるべく、少しでも…

いぐちがわ けんた

加齢には逆らえず何事も周回遅れぎみ。これまでいただいた様々なご恩に報いるべく、少しでも見ていただいた方のお役に立てれば、この上もない喜びです。

最近の記事

金融政策の転換が予想される今だからこそ読みたい本。

2024年3月16日の日経新聞のトップ記事。 この記事にも 「マイナス金利政策」 「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)」 「上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)」 なにやら難しい専門用語がならぶ。 このタイミングだからこそ読んでおきたいのが、西野智彦さんの著作 「ドキュメント 異次元緩和 ---10年間の全記録」(岩波新書)。  素人にはなかなかなじみにくい言葉の解説や人事をめぐる秘話も含め、この10年間の金融政策をめぐる動きを丹念な取材

    • まもなく休館を迎える「山の上ホテル」のこだわり

      • 「10本の指で掛け算九九」の不思議

        雑誌の書評が気になって、早速、読んでみた。 ちょっと興奮。 本当だ! すごい。 「なんでだろう?」って思ってしまう。 数学者らしく、ちゃんと「謎とき」(数学的解説)もしてくれている。 ご興味ある方は、お買い求めいただきご一読ください。 楽しい本です!

        • ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン

        金融政策の転換が予想される今だからこそ読みたい本。

          第71回菊池寛賞の「南海トラフ地震の真実」(小沢慧一)を読む

          30年以内に「70〜80%」の確率で発生するといわれている南海トラフ地震。この確率が水増しだと、丹念な取材で突き止めた力作。 真実を追い求める小沢さんの記者魂が読み手に迫ってくる。詳細は、ぜひ本書を手に取っていただきたい。 さらに政治的判断によって科学が歪められている実態を見事に暴く。 こちらの方が私には衝撃だった。 ▶︎ 「前兆現象はオカルト」 「予言可能と言っている学者は詐欺師」 ▶︎ 「彼らはばかではないがずるい」 勲章のどこが嬉しいのか理解できないが、やって

          第71回菊池寛賞の「南海トラフ地震の真実」(小沢慧一)を読む

          「あの日のガザ」(立花隆)

           有事の際は、アメリカのCNNと英国のBBCと決めている。日本のメディアだけを見ていたのでは、情報のスピード・量・質が不十分で、重要な判断を誤りかねないからだ。  「メルトダウン」  東日本大震災の時、画面の半分くらいの大きな黄色い文字で、菅直人首相の福島第一原発訪問を報じたのはCNNだった。これを見た人たちが慌ただしく国外に逃れていった。  今回のハマスとイスラエルの有事でも、情報の早さや豊富さだけでなく、各分野の第一人者が丁寧に説明してくれる質の高さもあって、ここの

          「あの日のガザ」(立花隆)

          世界の共通語

          少し前の福岡伸一さんのコラム。 気軽に読めて、しかも含蓄もあって唸ってしまう。 私もさんざん poor Englishでコミュニケーションとってきた。 でも、通じるときと、通じないときがある。 英語の場合、発音やイントネーションを変えただけで、解決する場合も多い。 例えば、水が欲しいならウオーターではなく「藁」 アイスクリームだってヴァニラじゃなくて、「ゔぁにーーら」 「カネ使った」とは米国のコネチカットのこと。 でも、何かもっと別のコツがあると思ってた。 海外で学

          QRコードにノーベル賞を

          開発されてからまもなく30年。 スマートフォンの普及もあり、世界のあちこちで活用が拡大。 特許無償公開の英断もあり、人類社会発展への貢献はとてつもなく大きい。 経済学賞は、これまでも幅広い分野の受賞者がいる。 2023.10.9の発表に期待したい。  #日経COMEMO #NIKKEI

          QRコードにノーベル賞を

          ハガレはじめたEVブームの化けの皮

          地球温暖化を少しでも緩和すべく、カーボンニュートラル推進には大賛成。 でも、それがイコール、車のEV化ではないはずだ。 走行中のCO2排出量だけでなく、発電はもちろん、生産もサプライチェーン全体で見たCO2の排出量ミニマムでなければ、本末転倒。 ガソリン車で覇権を取れなかった中国。ディーゼル車事件で信頼を失ったドイツ。自動車産業は、国力を左右する基幹産業であり、背後にしたたかな狙いがあることを忘れてはいけない。 経済の大失速で政府の補助金が大きく減少したら、中国のEV需

          ハガレはじめたEVブームの化けの皮

          なぜ中国が非科学的な批判を続けるのか、九州大学 益尾知佐子教授の慧眼

          少し前の記事を改めて読み見返す。 専門家とはいえ、益尾先生の慧眼に驚くばかり。 約1ヶ月を経て、この記事のような解説や報道が増えてきていると感じる。 さらに鋭い解説が続く。 今後の展開についても明快。  日本を強く批判をすることで、悪化の一途をたどる国内経済への国民の関心を逸らし、中国共産党による統治の正統性を毀損させないための方策でもありそうだ。  その一方で、日本における対中国感情が、ここまで急速に悪化するとは、予想していなかったかもしれない。  いずれにせ

          なぜ中国が非科学的な批判を続けるのか、九州大学 益尾知佐子教授の慧眼

          "女性に選ばれない地域"は衰退 (熊倉正修 明治学院大学教授)

          データにしっかり裏打ちされた記事は秀逸で、言い回しも適切かつ丁寧で感銘を受けました。 熊倉先生、ありがとうございました。 音声入力が域外移動を「生きがい」移動って文字を起こす。 懐古主義的な対処療法ではなく、時間がかかっても問題の本質に向き合わなければ解決は遠い。

          "女性に選ばれない地域"は衰退 (熊倉正修 明治学院大学教授)

          パックに収まったアサリが海とつながらない

          店頭で久しぶりにアサリを見かけた。 産地偽装事件の影響だろう。綺麗なパックに収まった姿は、別物のように感じた。 自分にとってのアサリは、海の記憶と重なっている。 好き嫌い (2020.6.14記)紫陽花が色づく頃になり、今朝は孵化したばかりのカマキリの幼虫を見た。もう旬とは言えない時期になって、地元産のアサリがやってきた。 歴史的な不漁だった昨年より実も味もいいらしい。 ビールで乾杯のあと、まず日本酒の酒蒸し、そして白ワイン蒸しの順で味わう。明日の朝は、赤出汁の味噌汁に

          パックに収まったアサリが海とつながらない

          祝 国宝指定 通潤橋

          祝 国宝指定 通潤橋

          京都の老舗旅館

           永年勤めた会社を離れるに際し、部下や後輩たちが送別会をやってくれるというからコロナ禍を口実に断った。 「君らが気にすべきは部下や後輩だろ。上を見たって会社は強くならん」  そうしたら「これだけは受け取ってくれ」と高価なカタログギフト旅行券を頂いた。ありがたい話である。  最初から京都の老舗旅館と決めていた。若い頃、潜りで出た大学の観光学の授業で、その存在を知って以来いつかお邪魔してみたいと思っていた憧れの宿。  ごった返しそうなゴールデンウィークを避け、でも本格的に暑く