「なぜ?となに?」
ターシャユーリック著・「インサイト」を読んだ。
根底から自己認識の大切さを紐解き、誰もが一生をかけて本気で向き合っていかなければならない「自分」を知るためのガイドラインとなっているのがこの本。
単なる一過性のスキル・ノウハウ本じゃなく、
新たな思考や視点の手助けはしてくれるけど「正解」は書いていない。
ただ、読み進めていくうちに自分自身の中に正解を見つけ出せるつくりになっていてかなり気づくことが多かった。
この本では自己認識とは、
自分自身を明確に理解する力のことで二つの側面で構成されていると書いている。
一つは、内的自己認識。
これは、自分の価値観・情熱・野望・理想とする環境・行動・思考・リアクション・他者への影響に対する内的な理解のこと。
内的自己認識が高ければ、本来の自分に見合った決断を下し、より幸せで満足度の高い生活を送れる傾向にある。
逆に内的自己認識が低ければ、自分にとっての成功や幸せに反するような行動をとり、自分がなにを求めているのかわからない状態が続いてしまう。
二つ目は、外的自己認識。
これは、外の視点から自分を理解すること。
つまり、周りが自分をどう見ているかを知る力。
外的自己認識に長けた人は、他人の視点から見た自分を正確に理解できるため、強固で信頼度の高い関係を築くことができる。
逆に外的自己認識に欠けていれば、周りからのフィードバックに不意を喰らってしまう。
しかも、そのフィードバックを受けるころには関係が修復できないほどの状態になっていることが多い。
以上がこの本に書いてある自己認識の基本。
つまり、真の意味で自分を知るには、自分自身を知ると同時に自分がどう見られているのか知る必要があるんだ。
この本はもちろん自己認識の説明や大切さを謳うだけではなく、それぞれの自己認識の高め方も書いてある。
ボリュームがたくさんあるから、数日にかけてその方法を書いていく。
まず内的自己認識の高め方を紹介していこうと思うけど、
そもそも多くの人の内省は自己認識を高める方法ではないことを知っておくべき。
内省は、
自分自身の思考や行動を深く省みる・考える。という意味がある。
ただ研究の結果、自分自身について考える行為は、自分について知ることになにも関係が無いことがわかった。
実際、内省に時間をかければかけるほど自己認識が低下したという意外な結果が出た。
でも安心してほしいのが、この内省の問題はその行為に効果がないのではなく、多くの人が間違った形で実行していただけだった。
だから、正しい内省を実行できれば正しく自分を知ることができるんだ。
じゃあ、どうすれば正しい内省を実行できるのか?
(やっと本題に入れた。笑)
いくつかあるけど俺が一番良いなと思ったことは、
なぜ?より何(なに・どう)?という考え方だ。
つまり、なぜ?思考ではなくどうする?何をする?思考の方が良いということ。
なぜ、なぜ?思考がダメなのか?
それは、
なぜ?と問いかけた瞬間に、脳ミソが答えっぽいものに簡単に飛びついてしまいもっともらしい答えを探し出してしまうからだ。
さらに、
答えを見つけ出してしまうとそれ以上考えることをしなくなるからだ。
(思考停止は俺が一番恐れていること。)
それだけじゃなくなぜ?の問いかけは、
自分を追い詰めてしまう。
ネガティブな感情を沸き起こしてしまう。
自分の思考を過去に閉じ込めてしまう。
つまり、過去をずっと引きずる被害者のメンタリティになってしまうんだ。
だから、なぜ?ではなくなに?どう?と問うことが大切だ。
なに?どう?の問いは自分について新たな情報を発見することに対してオープンになれる。
さらになに?どう?の問いは、
自分の潜在的な可能性に目を向けさせてくれる。
好奇心をわき立ててくれる。
良い未来に向かう手助けをしてくれる。
つまり、なぜ?からなに?どう?への変化は被害者意識から成長への変化でもあるんだ。
ただ、なぜ?も全てがダメなのではなく使い方次第だという。
なぜ?が有効活用されるときは、
ビジネス上の難題を切り抜けたり、チームや組織の問題を解決しようとする際は、なぜ?が重要になる。
つまり、
なぜ?は基本的に自分の周りを理解する際に役立ち、
なに?どう?は基本的に自分を理解する際に役立つんだ。
恐らく、多くの人はなぜ?と疑問をもつことが良いことだと思っていただろう。
俺もそうだったからなぜ?とうい問いは大切にしてきた。
もちろんこれからもなぜ?の問いは大切にしていくんだけど、
これからはなに?どう?の方も意識して使っていかないとダメだ。
要は、使い分け。
なぜ?がまさか思考停止の要因になるとは思わなかったから、
かなり良い気づきになった。
明日も「インサイト」の要点を書いていこうと思う。
自分を知るには、なぜ?よりなに?だ。
未来に向かって生きる成長思考に変えろ。
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