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born 1959 an environmental engineer and a blues and jazz piano player あちこちへのポストを、ここにまとめています。 過去記事は末尾に制作年月を記載しています。

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    好きな曲、気になる曲、ミもフタもない曲などにまつわるあれこれ。

最近の記事

ノーナ・ヘンドリックス・インタビュー

議会図書館によって企画されたノーナ・ヘンドリックス インタビュー 2021年5月14日 議会図書館:あなたが「Lady Marmalade」を初めて聞かされた時、全部完成していたのですか。フランス語の質問から Go Sisters まで。 ノーナ:はい。しかし、違っていました。Go Sisters は11時間リミックスのバージョンで追加され、メロディを手直しし、イントロを私たちのバージョンにアレンジし直しました。 議会図書館:最初からラベルにふさわしい曲だと思っていまし

    • サラ・ダッシュ・インタビュー

      議会図書館によって企画されたサラ・ダッシュ インタビュー 2021年4月2日 議会図書館:これからレコーディングする曲として、「Lady Marmalade」はどのようにラベルのメンバーへ紹介されたのですか。スタジオでですか、誰がそれをプレゼンしたのですか。 サラ:共同作曲者であるボブ・クルーはカリフォルニアに住んでおり、その地で私たちは今はCBS/Sonyの一部門になってしまったエピックレコードとちょうど契約をしたところでした。 カリフォルニアにいるうちに、新曲を私た

      • パティ・ラベル・インタビュー

        アメリカ議会図書館によって企画されたパティ・ラベル インタビュー 2021年4月27日 議会図書館:ラベルとなる前、パティ・ラベルとブルーベルズにはシンディ・バードソングがメンバーでした。シンディがグループを去りトリオとなった時、不安を感じませんでしたか? パティ:いいえ、まったく。まあ、彼女がグループから抜けることは、簡単ではなかったけど。私は彼女の決断が正しいことを祈り続けたけど、実際そうだったと思います。でも、本番前に知らせて欲しかった。これからステージが始まるとい

        • Lady Marmalade - Labelle (1974)

          2020年のラベル “Lady Marmalade”の「アメリカ議会図書館:将来にわたり保存すべき録音資料」への追加にあたってのアデル・バーティの記事を訳しました。 ラベル。その名前を聞くと真っ先に思い浮かぶのはパティ・ラベル、卓越したディーバのことであろう。しかし、このストーリーはその関連性よりはるかに深いものである。16年という長きにわたり、ノーナ・ヘンドリックス、サラ・ダッシュそしてパティ・ラベルは、他のグループでは成しえないほど、一緒に音楽的遺産を創造してきた。パテ

        ノーナ・ヘンドリックス・インタビュー

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          5本

        記事

          Hang Tough

          アラン・トゥーサンの曲の中には、聞き手を鼓舞し元気づけるものがいくつかあります。 かの「Yes We Can」がその代表ですが、今日紹介する「Hang Tough」もその一つですが、これまた、いつもの通りマイナー曲です。 1994年にリリースされた“クレセント・シティ・ゴールド”というニューオリンズR&B界の偉大なミュージシャンたちによるドリーム・チームの企画もの「The Ultimate Session」に収録されています。 ロックンロールのビートを作ったドラマー、アー

          Hang Tough

          Tell It Like It Is

          アラン・トゥーサンがミニット・レコードのオーディションにやってきたアーロン・ネヴィルの声にほれ込み、契約したのは1960年。盗難車に乗っていた罪で半年間収監されていた刑務所から釈放されてすぐのことです。ミニットからのデビューシングルは「Over You」でローカルでヒットしました。 しかし、その後のシングルはパッとせず、63年にはミニット自体がリバティーに買われちゃいます。で、アーロンとの契約も当然打ち切り。 アーロンはその後の数年間、ロスとニューオーリンズを行ったり来たりし

          Tell It Like It Is

          Ooh Poo Pah Doo

          このタイトル、まったく意味ありませんw クレジットではこれを歌ってヒットさせたジェシー・ヒルの作曲となっていますが、ヒルが自分のバンド、ハウス・ロッカーズを率いて演奏していた飲み屋で共演した「Big Four」という酔っ払いのピアニストが歌っていた曲です。その飲み屋で彼は歌詞を紙袋に鉛筆でメモしていた、とヒルのバンドメンバーの証言があります。この話はけっこう有名で、いろいろな書籍やサイトに載ってます。「Big Four」の名前などはまったく知られていませんが、当時、酔っ払い

          Ooh Poo Pah Doo

          Sneakin' Sally Through the Alley

          このタイトル凄いっすね。「サリーは路地をこそこそと」ってな感じでしょうかw こんな調子で歌が始まります。 そして旦那が奥さんに「やましいことなんかない」「友達なんだ」「時々車を借りてるだけ」などとくどくど言い訳をし、嘘に嘘を重ね、という展開です。なんて歌だ。 先日、この歌についてとある掲示板で匿名の凄い書き込みを見つけました。ざっとこんな内容。 まじかwwwww 一応エビデンスを調べました。 確かにドクター・ジョンはサリー・ケイという女性と結婚していたことが、裁判の

          Sneakin' Sally Through the Alley

          All These Things

          ナノミーターズ・レパートリー紹介は Tamarinda の歌う「All These Things」。これ名曲です。 ピコではすでに歌ってますが、ナノミーターズでは今回が初出し。 トゥーサンの曲にしては珍しくド直球なラブソング。メロディーがとにかく良いんです。語りもあります。 オリジナルはネヴィル兄弟のお兄ちゃんアートが1962年に吹き込んだシングル盤。 アート兄さんが海軍での兵役を終え業界に復帰したばかり。兵隊へ行く前にアート兄さんが所属していたスペシャリティというレ

          All These Things

          Browning Bryant

          私のやっているバンド NanoMeters のレパートリー紹介です。 私たちのレパートリーの中でも最もマイナー曲の紹介です。 ブロウニング・ブライアントというシンガー知ってますか。1957年生まれでローティーンだった60年代後半に全米でヒットを飛ばしたシンガー。当時のアイドルスターだったのでしょうね。 この人が1973年、できたばかりのSea Saint Studioでアラン・トゥーサンのプロデュースのもとアルバムを制作しました。このアルバムからこの度1曲とりあげます。

          Browning Bryant

          Ivan Neville : Touch My Soul

          アイヴァン・ネヴィルのは19年ぶりのソロ・アルバム。 私と同じ年のアイヴァン、2020年のコロナ・パンデミックで感染し、生死の境を彷徨ったそうです。きっかけはニューヨークで行われたチャリティーコンサートで、一緒に出ていたジャクソン・ブラウンやポール・シェイファーとともに感染したそう。40℃近い熱が続き、両肺がやられ、しばらく酸素ボンベ生活だったようです。そして、コロナより回復しつつある時から曲を書き始め、それらをまとめたのがこのアルバムです。 意外なことに、トーキング・ヘッ

          Ivan Neville : Touch My Soul

          Anjelique Kidjo : Remain in Light

          一枚のアルバムで、音楽の潮流が変わるということが起きますよね。 1970年頃からいろいろな音を聞いてきて、そのような潮目の変化を感じたアルバムの一つに、1980年に出たトーキング・ヘッズの Remain in Light があります。大学3年だったかなあ。プロデュースはブライアン・イーノ。 大学の友人に「これすごいからとにかく聞いてみろ」と渡され帰って針を落としました。で、ビートの強さにひっくり返りました。アフリカンビートはそれまでもオーネット・コールマンなどで聞いてました

          Anjelique Kidjo : Remain in Light

          Joe Krown : Tribute

          NOLAで活躍中のジョー・クラウンの4月に出た新作Tribute。 クラレンス・ゲイトマウス・ブラウンのバンドで長いことピアノ弾いてたので、ブルース界隈にも知られているかも。そのバンドに入るため、90年代の初めからNOLA住みですが、ニューヨーク州生まれ。 ゲイトマウス・ブラウンが亡くなる前ぐらいから、ソロ活動を初め、自身のユニットを組んだりして、活発に活動しています。 ウォルター・ウルフマン・ワシントン、ラッセル・バティステ・ジュニアとのオルガン・トリオもカッコよかっ

          Joe Krown : Tribute

          Duke Ellington : Far East Suite

          今朝のウォーキングBGMはデューク・エリントン「極東組曲」。いろいろな名盤セレクションに入れられてるけど、エリントンの中では最もハードルの高い1枚。名盤と知り、ジャズ喫茶でリクエストを入れ、見事玉砕した高校生時代ww さっぱりわからんかった。 ちゃんと聞けるようになったのは30代、しみじみすげーなと思うようになったのは40代。 何がすごいって、あのようなコード進行でソロを取れるソリストたち。リハはやるにしろ、譜面配られてここはおまえのソロだから、と言われ、がっつり当て込む

          Duke Ellington : Far East Suite

          Cecil L. Recchia : The Gumbo

          以前より、メインストリームより傍流だったり、飛地だったりが好きなので、こんなブツに巡り合うと激しく喜びます。 タイトル通り、ニューオーリンズ所縁の曲をフランスのシンガー(ジャズ寄り)セシル・レチアが歌ったもの。 これはCDが欲しいと思ったけど3,692円(amazon時価)ってさすがに考えちゃう。 ラッパのワンホーン・カルテットをバックに軽く歌ってます。湿気が足りないって言えばそうだけど、こういう爽やかなのも好き。 英語もあるけど、よく知ってる曲のフランス語もいいっすね。

          Cecil L. Recchia : The Gumbo

          Veronica Sbergia : Bawdy Black Pearls

          先週リリースされたイタリアのブルース歌いヴェロニカ・スベルジャの新譜「Bawdy Black Pearls」。 これまでもボウディーソングは歌っていたけど、アルバムの中の1~2曲のみ。今作では全編が下品でミもフタもありません。 これまではギタリストと組んでましたが、今作ではピアノ伴奏が主体で、Black Pearls の伝統に則っています。 Black Pearls というのは、メリーランド大学のハリソン教授の著した「Black Pearls: Blues Queens

          Veronica Sbergia : Bawdy Black Pearls