ブロッコリーは栄養最強?! 免疫力アップの効果もあるって本当?
モコモコ型の、可愛い緑の野菜ブロッコリー。
かわいい見た目にもかかわらず、栄養豊富で、低カロリー。
しかも食物繊維も豊富に含んだ緑黄色野菜です💕
今日はこのスーパーお野菜「ブロッコリー🥦」について、健康効果から取り入れ方まで、徹底的に解説します。
■ ブロッコリーの驚くべき栄養価
ブロッコリー(学名:Brassica oleracea🥦)は、抗酸化物質やその他の有益な植物性化合物を多く含むアブラナ科の一員です。
キャベツ、ケール、カリフラワー、芽キャベツなどは、ブロッコリーの「親戚」にあたります。
生のブロッコリーは、約90%が水分で、エネルギーはわずか30kcalほど。脂肪はほとんど含まれていません🎉
ビタミン、ミネラル、食物繊維など、多くの栄養素が豊富に含まれており、健康維持に欠かせない食材として広く愛されています。
- 葉酸
ブロッコリーには、細胞の生成と修復に重要な役割を果たす葉酸が、特に多く含まれています。
生のブロッコリー(100g)に含まれる葉酸量は約220ugです。細胞は、私たちの体を構成する基本単位ですから、その生産と再生を促す葉酸は性別や年齢に関係なく非常に重要です。
胎児の正常な発育に必要不可欠であるため、妊娠前から産後にかけての女性は特に、葉酸を摂取することが推奨されています。
- ビタミンC
生のブロッコリー1カップ(約90g)には、およそ80mgのビタミンCが含まれています。
ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を高める効果もあるため、風邪や感染症から身を守るのに有用です。
さらに、コラーゲンの生成にも関与し、肌や骨、関節の健康に寄与します。
- ビタミンK1
ビタミンK1は、1カップあたり約92μg含まれています。
このビタミンは骨の健康に欠かせない栄養素であり、カルシウムの骨への取り込みを促進します。また、血液の凝固にも関与しています。
- 食物繊維
食物繊維は非常に豊富で、ブロッコリー1カップあたり約2.5gが含まれています。
食物繊維は消化器系の健康に良く、便通を正常に保つ効果があります。また、血糖値の急激な上昇を抑制する作用もあります。この約2.5gは、日常摂取量(DV値※)の約8%に相当します。
※DV値は、一日に必要な栄養素の量を示す指標。ブロッコリーを他の食品と組み合わせれば、一日の推奨量に近づく可能性が高くなる。
- カルシウム
カルシウムは、ブロッコリー1カップあたり約43mg含まれています。このミネラルは骨や歯の健康に必要であり、神経伝達や筋肉の収縮にも関与しています。
■ ブロッコリーに含まれる主要な健康成分
ブロッコリーには、さまざまな抗酸化物質や植物性化合物が豊富に含まれています。
植物化合物とは、植物が生育や防御、繁殖などの過程で生成する化学物質の総称です。これには、抗酸化物質、フラボノイド、ポリフェノール、テルペノイドなど、多くの種類があります。
これらの化合物は、人間の健康にも多くの利点をもたらすことが研究で示されています。
- スルフォラファン(Sulforaphane)
スルフォラファンは、ブロッコリーに最も多く含まれ、広く研究されている植物性化合物のひとつです。特に肝臓の解毒機能を高めるほか、がん細胞の成長を抑制する作用もあるとされています。
- インドール-3-カルビノール(Indole-3-carbinol)
アブラナ科の野菜に含まれる栄養素で、特に女性ホルモンのバランスを整える作用が知られています。がん予防、特に乳がん、子宮頸がん、大腸がん予防の効果があることが知られています。
- カロテノイド(Carotenoids)
ブロッコリーにはカロテノイド(ルテイン、ゼアキサンチン、βカロテン)が含まれています。特にルテインとゼアキサンチンは、加齢性黄斑変性症(AMD)のリスクを減らすとされています。β-カロテンは皮膚や免疫系にも良い影響を与えます。
- ケンフェロール(Kaempferol)
抗酸化作用、抗炎症作用があると言われており、心臓病やがん、炎症、アレルギーの予防に役立つ可能性があります。
- ケルセチン(Quercetin)
抗酸化作用、抗炎症作用、血圧調整が注目されています。 高血圧の人には血圧を下げる作用があり、また、炎症やアレルギー反応を抑制する効果もあると言われます。
■ ブロッコリーの5つの健康効果
栄養素と健康成分を豊富に含むブロッコリーは、以下のような健康効果をもたらすと言われます。
1. コレステロール値を下げ、心臓病のリスクを低減する
ブロッコリーにはコレステロールを下げる効果があります。
これは、ブロッコリーに含まれる水溶性食物繊維が血液中のコレステロールと結合し、排出を促進するためです。
2008年の研究によれば、蒸したブロッコリーは胆汁酸の結合能力が高く、コレステロール値を下げる可能性があるとされています。
2. 健康な体重の維持に役立つ
1カップの刻んだブロッコリーはわずか30kcalほどと低カロリー。減量や健康的な体重維持に適しています。
食物繊維が豊富に含まれており、便通を良くしたり、満腹感を促したりといった効果もあります。
3. がん予防に役立つ
また、ブロッコリーを含むアブラナ科の野菜は、食物繊維と抗酸化物質が豊富なことで知られています。
ガンやその他の慢性疾患から身を守るのに役立つ可能性があるとして、多くの研究者から注目されています。
4. 目の健康に良い影響を与える
ブロッコリーに含まれる2つの主要カロテノイド、ルテインとゼアキサンチンは、視力を低下させる眼病である加齢黄斑変性症のリスク低下と関連していると言われます。
5. 免疫力をアップする
ブロッコリーにはビタミンC、ビタミンE、セレンなどの抗酸化物質が豊富で、「免疫力アップ」の効果も期待できます。
これらの栄養素は、体内のフリーラジカルを中和し、細胞の損傷を防ぐことで、免疫システムをサポートします。また、ブロッコリーに含まれるグルコシノレートは、消化過程でサルフォラファンに変わり、免疫システムの活性化に寄与するとされています。
しかし、ブロッコリーの健康効果は、これに限りません。
実はまだあまり知られていなかった「免疫を活性化するチカラ」が隠されていることが、最近の研究により判明しました。
2017年、東京大学の研究チームが、私たちが特許を持つ手法で抽出したエキス(ブロッコリー抽出エキス)に含まれるブロッコリー多糖体が、免疫を活性化する作用をもつことを明らかにしました。
このブロッコリー多糖体は、免疫細胞の活動を促進し、体を外部の病原体から守ることに貢献することがわかっています。
■ ブロッコリーの効果的な取り入れ方
ブロッコリーは様々な方法で楽しむことができる万能野菜です。蒸したり、焼いたり、炒めたり、生でサラダにしたり、スープ、シチュー、パスタに加えても美味しく食べられます。
- ブロッコリーの栄養素は加熱すると失われるの?
ブロッコリーの栄養素の一部は、加熱によって失われる可能性があります。
特に、ビタミンCや一部のB群ビタミンは、高温での加熱によって減少することが知られています。
また、ブロッコリーには「グルコシノレート」と呼ばれる非活性(反応しない)成分が含まれています。この成分は、特定の酵素の作用によって活性化され、健康に有益な化合物に変わります。しかし、高温にさらされると、この酵素が破壊されてしまい、グルコシノレートが活性化されなくなってしまいます。
しかし、すべての栄養素が加熱によって失われるわけではありません。例えば、カロテノイドや一部の抗酸化物質は、加熱することで体が吸収しやすくなることもあります。
加熱しすぎない方が良いことは確かですが、「食事は楽しむもの」と考えて、あまり神経質になりすぎない方が良いでしょう。
- ブロッコリーの健康効果を最大限に引き出す調理方法
以下は、ブロッコリーのおすすめの調理法と留意点です。ぜひ参考にしてください。
ブロッコリーのおすすめの調理法
蒸し調理: ブロッコリーの栄養成分を逃がさずに調理するためには、蒸し調理が最適です。高温で長時間加熱すると、栄養成分が失われるので、短時間で蒸すことをおすすめします。
生食: ブロッコリーの抗酸化物質やビタミンの中には生で食べることで最も効果的に摂取できるものがあります。ただし、よく洗って汚れなどを落とすのを忘れずに。
短時間茹でて冷ます:健康に有益な成分を多く取り入れるうえでは、「ブロッコリーを短時間沸騰水に浸し、すぐに冷水で冷やす」という手法もおすすめです。これにより栄養価や酵素を保つことができます。
ブロッコリー調理の留意点
茹でる際の注意: 栄養を摂るという観点からは、ブロッコリーを茹でるのは最適の選択肢ではありません。茹でると、野菜に含まれるビタミンCや葉酸などの水溶性ビタミンや、水溶性のグルコシノレート化合物の多くが溶け出してしまうのです。
調理後の水の利用: ブロッコリーを茹でた後の水には、栄養成分が溶け出していることが多いので、スープや煮物のだしとして利用すると良いです。
■ ブロッコリーで免疫力アップ!健康に毎日を過ごそう!
この記事では、栄養豊富なスーパーお野菜「ブロッコリー🥦」について詳しくご紹介しました。
ブロッコリーのモコモコには、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質など、身体を守り、免疫力を高める成分が豊富に含まれています。
日常の食事にブロッコリーを取り入れることは、健康をサポートし、生活の質を向上させる手助けとなるでしょう。
取り入れ方にも工夫して、栄養素を効率的に取り入れてくださいね✨