見出し画像

都市構造全体を革新するグランドデザインを考える。

改めて、はじめまして。
ニューヨークの都市建築設計事務所 LAGUARDA. LOW ARCHITECTS共同代表の重松健です。人々の体験をデザインすることを軸に、公共空間を核にもつ都市のあり方を提唱、世界25ヵ国でマスタープランから複合施設の建築設計まで行っています。例えば近年竣工した「南町田グランベリーパーク」。商業施設を隣接する鶴間公園との境界線をなくし、駅に着いた瞬間に公園に着いたかのような体験を演出、公園を散歩するかのように商業施設内を探索できる。そこは地元の人と来訪者が自然と出会い、コミュニティのハブを形成しています。

グランベリーパーク。子供や犬が走り回る

現在進行中のプロジェクトとしては渋谷に新しいイノベーション拠点を人工物と自然の間に、その場所独特のインスピーレーション空間をデザインしたり、日本橋川上空の高速道路の地下化に合わせた八重洲の再開発において、街と公共空間である日本橋川との境界性をできるだけ曖昧にし、日本橋川と一体となった都市体験のあり方をデザインしています。

日本橋川と共に再生する八重洲一丁目北地区

その傍ら、テクノロジーをはじめ多様なツールで社会課題の解決を目指す多分野のコラボレーション集団 inspiring dotsを立ち上げ、都市建築デザインの域を超えて様々な提案をさせて頂いています。


都市構造全体をデザインする意識

1960年代、日本には大きな変革が起きていました。東京オリンピックの誘致に合わせて新幹線が開通、首都高速道路が都市のど真ん中を走り抜け、未来都市として世界の注目を浴びていました。その頃は日本の都市計画家や建築家がこぞって東京という都市全体の未来を構想していました。経済発展に重きを置いたもの、モビリティ革命に注目した構造改革、エネルギー改革、中には既に温暖化による海面上昇を意識したものまでありました。
代表的なものとしては、加納 久朗さんの「ネオ・トウキョウ・プラン 新首都ヤマト構想」、丹下健三さんの「東京計画1960」、そして菊竹清訓さんや黒川紀章さんが提唱された「メタボリズム構想」は建築だけでなく哲学として世界に大きなセンセーションを与えました。

丹下健三さんの東京計画1960(画像の引用元)

これらの考え方が今の時代に合っているかどうかは別として、こういった都市全体の構造に対する提案は、大きなエネルギーと共に未来を向いた非常にワクワクするものでした。賛否両論、様々な物議を醸し出しつつ、非常に多くの人々を巻き込むムーブメントを起こしていました。それは世界にも「未来都市東京」としての強烈なブランドイメージと影響を与えていました。

しかし、高度経済成長期からバブルの崩壊を経て人口減少期に入ると、そういった気概がかなり薄れてしまっているかと思います。もちろん部分的には様々な再開発が行われ新しい魅力的な街生まれていますが、色々な社会課題、環境、産業構造、人口構造、エネルギーが大きく変化していく今、もっと俯瞰した都市全体をどうするべきか?というビジョンが、より強く求められているかと思います。

日本に必要なのはポジティブシンキング

とにかく今の日本には負のニュースが多過ぎます。マイナスなものを戒めることに盛り上がり、挑戦を応援する力が衰えているように感じます。できないことを理路整然と語り論破することが重宝され、ではどうすれば実現可能か、という議論が足りていないかと思います。政治家も足の引っ張り合い、批判のし合いばかり。

今の日本に必要なことは、単純に「ワクワク」。ポジティブシンキングが必要なのだと思います。

お台場でF1グランプリを開催して、世界中のクルーザーを集めた世界

2テラバイトの想い

私が15年近く提唱し続けている「東京G-LINE構想」、「東京B-LINE構想」に加えて「都市型HP農業構想」、「東京ベイ・クリエイティブデストリクト構想」など、様々な構想が2テラバイト溜まってしまいました。

これまでも、テレビ朝日「あいつ今何してる?」 、TBS ラジオ アシタノカレッジ、 J-Wave Jam the Planet、 Abema Prime、 News Pick The Update、ピボット等に出演させて頂いたり、東京都主催の国際シンポジウムCity Lab Tokyoへの登壇や3x3 Lab FutureやCity Labにおいて連続トークショーをホスト、国土交通省ほこみちインスパイアフォーラム基調講演、 GOETHE特集など、様々な場面で情報発信させて頂いておりますが、記録に残るものとしてこのブログでも少しずつ発信していきたいと思っています。

そして構想だけで終わらず実現するために現在多くの方々のご協力を得ながら活動していますので、その活動内容やメンバー募集などの告知も行なっていこうと思っています。

同時にニューヨークを中心に海外での都市での生活がどのように変化していて、どういう構想があるのか。その実現へのからくりはどこにあるのかなども語っていきたいと思っています。

お手隙の際に読んで頂き、少しでも皆さんのインスピレーションの参考になったり、ご一緒に活動する仲間になって頂けましたら幸いです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?