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随筆(2021/6/21):某県某緊急事態宣言解除を終えて、あんまり関係ない話をする

0.注

抽象度を目いっぱい上げています。
関係するところに迷惑のかからないように。ということで、ご了承下さい。
関係するところに迷惑のかかるテキストは書けない。この記事は、そういう記事でもあります。改めまして、ご了承ください。

1.プロの素人の勝手便利屋としての役所等

民選立法議会政府は、夜警国家の頃から、骨子としては特に生命身体自由財産政治における頭脳だ。
役所は特に生命身体自由財産の政治における手足だ。

で。
それ以外のことでは、業界から見たら、無能な素人ですよ。
業界はそれぞれのことで飯食ってて、これが出来なかったら死ぬし、覚悟が違う。
民選立法議会も、政府も、役所も、そういう立場にいない。(というか、「そういう立場にない訳ではないけど、あったとしても間接的だ」と言った方が正しい)

政治家や(我々)役人は、そんな素人のまま、勝手に便利屋の真似事をやっている。
役所は業界や市民(国の場合は国民、地方の場合は住民)の皆様方からを戴いて、そこから各部局が分配時に予算をピラニアの如くもぎ取って、人件費という形で報酬を得て、業務として勝手便利屋をやっている。

である以上、役人は、素人だろうが何だろうが、
「プロをやる。ケツをまくらない」
という責任がある。

業界内や業界間の妥協点を探ったり。
国の国民や地方の住民の利益が多くなり、被害や損害が小さくなるようにしたり。
市民の生命身体自由財産については、公として責任を負ったりする。
任侠ない団体のムーブは出来ない。政府や役所は、住民の意向を反映して当選した民選立法議会が、場全体の利害に関する法律か条例を制定した場合、それに従属する。

それが、国か地方の、民選立法議会や政府や役所の在り方です。

国や地方の民選立法議会や政府や役所に出来ることは、せいぜいそれだけであって。
他のことは、業界の方が、はるかに巧みに決まってるんですよ。
せめて、役所の中の人としては、業界を差し置いて
「我々は達人でござい」
などと恥知らずな態度でいたくないんです。

(「少なくとも、私は」という但し書きで)

2.生命身体自由財産の保護を優先したら、それ以外は(市場活動の保護も含め)劣後せざるを得ない

もう一つ、大事な話もあって。
民選立法議会政府役所は、夜警国家以来の歴史的経緯のため、「国民や住民の生命身体自由財産を守ること」決定的に重視している。
つまり?
他はどうしても劣後する。ということです。

「財産を守る」は、「個人の財産を脅かさない」という意味合いだ。
「市場活動の保護」は、「重視」とまでは言えない、ふつうの諸政策の一環として扱われている。

特に、生命身体自由財産や、それらに基づく日常不安があると、国民住民はしばしば生命身体自由財産や日常「以外」のものに、あまり有難みを認めなくなる(それはそうだろう)。
そういう声をいったんはっきりと意識してしまうと、民選立法議会政府役所は、国民住民生命身体自由財産「以外」を(市場活動の保護も)切り捨ててしまいがちだ。

これをやると、もちろん市場業界壊滅し、地方食い詰める(当然、これには民選立法議会や政府や役所も含まれている)。
が、これをやらないと、
「政府や役所にとっては、国民や住民の生命身体自由財産よりも優先すべきことがあるらしい。
民選立法議会や政府も役所も、保護されている者も許せん。
身元を明かせ。
その後どうなっても、当然の仕打ちである」

となる。マズイ。

現に地方出先機関の公僕である私は、電話で
「やつらの身元を明かせ」
ということを、5回は言われたと記憶しております。

「地方法務局か県警の話になってしまいます」
と正直に言ったら、超キレられたりしてましたね。
(上司の地方出先機関課長・次長・特に所長は5回どころじゃなかったはずです)

で、こういうことがずっと続くと、民選立法議会政府役所は、
「国民や住民の生命身体自由財産の優先と、その他の劣後。この方向をしばらく堅持すべき」
「学習」するんです。
こうして、どこかの業界が政策的支援を打ち切られたり、(法令上ではなく)事実上の禁止を(命令でない形で)要請される。
業界の不満は当然上がる。

3.市民はたいていどこか業界の人であり、他の業界の人でなく、他の業界の都合まで考える謂れなどない

そして、決定的な問題があって。
国民住民は、かなり多くの場合、「どこかの業界の人」だ。
民選立法議会や政府や役所が、「住民の生命身体自由財産の優先と、その他の劣後」という形での仕事を「真面目に」すればするほど、業界の不満は上がるに決まってる。
これは直ちに、「そこで働いている住民の不満」ということだ。

当然、国民住民「他の業界の人ではない人」でもあるので、
「どうしてうちらだけがこんな目に遭うのか。
他の業界との調整?
その業界のやつらに文句言ってやる」

となりがちだ。

もちろん、他の業界がここまで言い出したのは、
「そもそもどこか業界の『せい』で、うちらが真剣に迷惑している。なんとかしろ」
となっているからです。
彼らにとっては、彼ら自身は
「規制されなかった頃のどこか業界から迷惑をこうむった被害者側」
という認識でいる。

これでは話が嚙み合う訳がない。

当然、「他の業界」で働いている人も、誰か国民住民である訳だ。
民選立法議会政府役所「どこか業界」の話も、「他の業界」の話も、調整しなければならない。
それはたいてい「妥協点を探る」と言う話になるし、つまりその場合は「どちらも言い分は100%では通ってない」ということだ。
これで「ハイそうですか」となるか? 「不本意な負担を強いられている」「得られるはずの報酬を得られてない」という立場で、妥協点を呑まされること自体が猛烈に不愉快でしょう。
これで「嫌だ」と突っ張る業界、ふつうにありますし、民選立法議会や政府や役所がそういうところをなおも説き伏せようとすると、これはどうしようもなく、揉める。
こんなことしてたら民選立法議会政府役所は当然恨まれるのだが、中の人は
「これを業務とする公僕は、恨まれるのも業務のうち」
という認識でいます。

これではお話にならない。

そんな訳で、民選立法議会政府役所には、「国民または住民の生命身体自由財産の優先」と、「その他の、市場活動の保護も含めた、劣後」やる動機が、かなり強くある。
ひどい結論になってしまうが、そうなのです。

4.餅は餅屋であり、例えば役所には向き不向きや出来ること出来ないことがある。過度な信頼に値しない

民選立法議会政府役所は、市場業界の人に比べたら、市場や業界について、何にもわかっちゃいない。
それでも、業界内や業界間の調整を行わねばならない。
それは何より公共性の担保のためだ。場全体が最大限マシになり、最小限の傷になる。そのためにやっているのだ。ここではここが最重要だ。
それ以上のことは、当事者市場業界の声を聴かないことには、絶対にろくな政策にならない。

民選立法議会政府役所は、「国民や住民の生命身体自由財産の優先」という、限られたことしか得意ではない、素人だ。
業界内や業界間の調整についても、市場活動の保護についても。
「素人だろうが、これでメシ食ってるのだし、これで場全体が最大限マシになり、傷を最小限にするために、ケツまくる訳にはいかない」
というところで頑張っているだけの、プロの素人だ。
つまり、部分的な場において、最大限マシになるようにして、傷を最小限にすることは、お願いしても通常聞き入れられない。そういう役目ではないからだ。
民選立法議会個別の議員への市民業界市場からの陳情は当然行われていますが、その言い分が100%通る訳ではありません。
民選立法議会という、複数人の場においては、「他の議員の言い分を前にして、さらに100%通す」ということは、難易度の高い話です)

場全体以外のところにおいてまで、民選立法議会政府役所に、過度な信頼を寄せるのは、やめた方がいいですよ。
これを言うのは気が滅入るのだけど…

餅は餅屋。それに尽きる。

政府や役所が
「我々は餅屋である」
とか言い出したら、鼻で笑うところです。

もちろん、政府や役所に
「お前らは餅屋じゃないのかよ」
と言われても、困るのです。
専門家の業者の言うことの方を信じた方が、余程いいですよ。
本当に。
(ひどいこと言ってるなあこの公僕)

まあ、私「も」素人の公僕だし、公僕としても職位が低いもんで、多分職位の高い人からすれば、もっと違う光景が見えているに違いないのです。
で、これは「私」の目から見えた光景です。
少なくとも、これを書いている時点での、今の私は、ここから出発している。
この光景を、忘れないようにしたい。

5.場全体が最大限マシになるようにして、傷を最小限にするために頑張る人は、この場のために直接は寄与しない

そして、私「も」素人の公僕なので、自分のやるべきことが、「場全体が最大限マシになるようにして、傷を最小限にする」ことだという認識がある。
場全体が傷つくようなどこかの振る舞いを、立場上看過出来ない。

場全体などという見えない場所ではなく、今ここにある場所で頑張っていたら。
場全体のためになんかして、今ここにある場所で頑張っているこの自分に対してガタガタいうやつなんか、そりゃあ鬱陶しいに決まってる。
そして、これについては、
「いつか場全体を通じて還元はしますし、今正に随時やっており、ご了承下さい」以上のことは確約出来ないのです。
(例えば、「生産します」とは言えないのです。それは業界の方が圧倒的に得手に決まってるからです)

6.それでも、場全体のメリットを、間接的にこの場にメリットとしてもたらさねばならない。これが役所等の公務の信頼に関わる

それでも、

「この場の努力だけでは得られない類いの、場全体のメリットが、うっすらとではあるが、役所共の手によって、この場に還元されていることは、百歩譲って認める。
場全体に侵されない個人の利害に関する人権や、場全体の利害に関する法律や条例に反しない限り、場全体からの還元がされてない場がないように、役所共が尽力していることも、到底信じられないが信じよう。
だから、協力してやろう」

という方がいらっしゃったら、それはとてつもなく有難いことです。
皆様のご厚意に支えられて、場全体のメリットと、この場への間接的な還元と、さらにそれによる場全体関連業務の円滑さというサイクルは、支えられているのだと思います。

そして。
そういう気持ちを、うっすらとお持ちの方が、かなりたくさんいらっしゃって。
それでも、その気持ちとは裏腹に、今進んでいるワクチン反撃のターンまでに、営業廃止を視野に入れねばならなくなっているのだ、という認識です。
これを突破できずに営業廃止になった人たちは、今でも役所を呪っているでしょう。それくらい分かる。
せめて、「場全体の事態が終息したら、そういう目に遭う人たちは激減する。場全体の事態を終息させよう」という方針に、リソースを全部張って、やっていく。
それしか、役所の中の人としては、出来ることがないのです。

何が「平気平気、立ち位置によって得意なこと違うから」だ。
誰も何も平気ではないではないか。

こんなことしか出来ないし、こんなことしかやっちゃいけないし、だからこういうことしかやれないんですよ。
役所に許されていないことはたくさんある。
許されていたら、逆に場全体のためには困るからだ。
人権も法律も条令も関係なく何もかもが許されてたら、ただの任侠ない団体だからだ。

だから、不甲斐なく、立ち位置でやれることをやり、やれないことをやらない。
そういう姿勢しか取れない。

7.いつか静かな大地で

いつかまた、元通りに近い、平穏な市井の生活を取り戻そう。そう思います。
元通りに近い、平穏な市井の生活に、最終的に立った状態で。
いつかまた、お会いしましょう。

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