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#498 生きることに真剣になる

 私たちは今、生きています。しかし、いずれは今の世界を離れなければならない。だからこそ、良い人生だったな、精一杯生きたな、そう言いたい。

 先日、高校の同級生との飲み会があり、そんな話をしました。私たちは高校生のように若くない。しかし、今現実にそれぞれが一生懸命生きている。

 今私は、『モリー先生との火曜日』と言う本を読んでいます。難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されたモリー・シュワルツ教授が、死を前にして、「人生にとって本当に大切なこと」に関する授業を、かつての教え子で、著者でもあるミッチ・アルボムが記録したものです。1997年にアメリカで出版されベスト・セラーとなり、その後、ニューヨーク・タイムズによるノンフィクション・ベストセラーの一つに選ばれた有名な作品です。

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その本の中の一説に

「いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる」

というものがあります。私たちは死を覚悟しなければならないからこそ、生を最大限に生かさなければならない。そんなモリー氏の強い意思が伺えます。

そんなおり、安楽死に関する記事を見つけました。

 先日、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼を受けて殺害したなどとして、嘱託殺人などの罪に問われた医師に有罪判決が出ましたが、記事の中では、国内で安楽死を安易に認めることへの危険性を指摘しつつ、私たちは皆、「尊厳ある死」を迎える権利を持っていることに言及。その中で、本尊厳死協会の北村義浩理事長は

 「日本では死ぬことについて話すことがタブー視される傾向がありますが、自分の最期について話すことは、どう生きたいかを考えることでもあります。それ自体が生きる糧になる」

とモリー先生と同じことを述べています。

私もまた生きることに真剣に。そうありたいと思うのです。


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