見出し画像

ISSUE.02「お茶と本」~マイノリティな日本とお茶のちから~

最近気になっている本がある。
海外のクリエイターが作ったお茶ジャーナルだ。

Journal du Thé (JdT) invites the reader to explore contemporary tea culture. Created and edited by Johanna Tagada Hoffbeck and Tilmann S. Wendelstein in 2018, Journal du Thé wonders what is it that makes tea into this force which lets us slow down and grants serene moments to our lives. It is said, that what makes a teapot a teapot is the empty space inside. Likewise this publication sets out to explore space – in this case the space surrounding a cup of tea. With a curious and playful eye, Journal du Thé investigates the palette of cultures and feelings contained within tea practices and their power to overcome borders. For us, tea is a symbol of togetherness.

https://www.journalduthe.net/jdt-chapter-3

訳してみると、
「ティージャーナル」は、現代のお茶カルチャーに読者を招待する。ジョアンナタガダホフベックとティルマンSによって制作・編集された。2018年、Wendelstein(ドイツ)、お茶がわたしたちに穏やかな瞬間を与える力に不思議な魅力を感じた。〜(略)〜同時に、このジャーナルは宇宙を探求することを目指している。お茶を取り巻く空間の宇宙。私たちは好奇心旺盛であり遊び心のある目で、お茶の文化に含まれる、習慣、感情、国境を超える力を調査していく。「お茶」は一体感を象徴している。とある。

Google翻訳で訳したのでだいたい合っているはずだ。

私たちは日常で「日本茶」「緑茶」を嗜む。
年齢層や環境にもよるが、おおかたの日本人にとって小さい頃から馴染みがあるのは明るい緑色をした緑茶(煎茶)ではなかろうか。現代では紅茶やウーロン茶やチャイなんて数え切れないほどのお茶が飲めるが、ばあちゃん家や親戚の集まりなんかで出されるのはたいてい緑茶が多いのではないかな。

私も30代半ばまではブレイクするなら絶対コーヒーだったし、なんならカフェに勤めていたし、スペシャルティコーヒーやそういうお店が大好きだ。

2020年の初冬、都会での一人暮らしを終え実家に帰ってきてから急須で淹れるお茶を飲み始めた。
朝、やかんで湯を沸かす。ポットに湯を移し、神さん棚と仏壇にお水とお茶を供える。それが習慣になって、私も一杯のお茶を朝飲むようになった。そうするとなんとなく体がシャキッとするのだ。熱い茶が喉を通って胃に落ちる、内臓に染み渡る、脳になんかの伝達物質が放たれる。メリハリがつくというのか、「目覚める」というのがしっくりくる。

緑茶パワーを、欧州のひとも気がついている。
中国人も知っているし、インドネシアもインドもスリランカも。みんなナチュラルに知っていて、飲んでいる。日本人ももっと気がつくべきだ。こんなにも体を整え、心を満たし健康を維持できる優れた飲み物を。手の届く範囲に存在しているのだから、遠い異国のものよりも自国の農産物に目を向けてみよう。

お茶は、うまい。

ちなみに世界のお茶(紅茶なども含むチャノキの葉)の収穫量において、日本の割合は1.9%程度。1位は中国、2位がインド。(『TEA BOOK』誠文堂新光社2016年発行)世界は広いしまだまだ日本はマイノリティであり、鎖国的であり、だからこそ他者にまだ知られていないとびきりの宝物を持っているのかもしれない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?