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反面教師


わたしは男女問わず、人と付き合っていく上で価値観や波長の近さを最優先に考えている。自然となのか成長の過程でなのか。

1番の親友も今まで働いてきたバイトや会社の人達も、周りには一緒にいて心地良い人しかいなかった。でも最も近いけど最も苦手な存在がある。

父の存在

家族の繋がりというのはこんがらがると他人よりも面倒だと思う。

わたしが小学校1.2年生の頃に母が再婚した。当時は父親が変わった事に対してはそんなに辛く思い悩んだ記憶はない、転校して友達やおじいおばあに会えない事の方が嫌だった。

わたしは普段滅多に人を恨んだり、復讐心でいっぱいになったり、顔も見たくない程に心底人を嫌いになる。という事がなかなか無いのだけれど、自分の父がとにかく苦手だ。苦手と嫌いの境目、いや限りなく嫌い寄り。

表面上はそんな素振りもしないし、今までずっと当たり障りのない対応しかしてないので父はまさか嫌われているとは微塵も思っていないと思う。

再婚したては何とも思っていなかったのにいつから嫌悪の感情が生まれてきたんだろうと思い返してみる。

わたしが高校を辞めた16歳の時だったと思う。たまたま祖父と祖母が泊まりに来ていた日、何がきっかけかは忘れてしまったけど、八つ当たり的に怒鳴られ、お前はバカなんだからキャバクラとかでしか働けねえぞ?と祖父たちの目の前で言われた事がある。

夜中に悔しくてベットで泣いていると、祖父が枕元にきて、「バカなんかじゃないぞ、あんな言い方されても気にすることはないぞ。」と声を震わせながら慰めにきてくれた。

100歩譲って、わたしだけの空間でわたしが怒鳴られわたしが泣くのはいい。でも遊びに来た祖父たちがいるのにその目の前で、感情に任せて怒鳴りちらすのは理解できない。そんな場面を見せてしまい泣いている祖父を見たときに、祖父や祖母をそんな気持ちにさせた父が許せなかった。

わたしには歳の離れた弟がいて15歳差がある。その弟が小学校低学年くらいの頃。父の虫の居所が悪かったのか些細な事で理不尽に叱られ続けていた。長い間正座させられ、なんの口答えもせずに聞いていた弟に何度も手を上げたのを目の前で見た。母とわたしが止めに入って収まったものの、まだ叱り足りないような父の勢いと泣いている弟の顔が忘れられなかった。叩かれた頬が赤く痛々しかった。

スローモーションで見ているかのように感じたその数秒間がトラウマ的に焼き付いている。

普段わたしは父に反抗もせず特に自分からは関わろうともせず、当たり障りのない対応をして生きてきたけどその時は我慢できなかった。許せなかった。初めて震えながら反抗した。

その頃から父を人間的に嫌いになっていったと思う。

感情的で平気で八つ当たりをする。周りが家族全員が気を使って生きていることに気づきもせずにいつも上から目線で損得で人を見ている。仕事の取引先への横柄な態度も度々見る。会社の人や取引先の人達は表面的な付き合いで仕事以外では付き合いたくないと思っていると思う。人徳が無いことが本当に良く分かる。

人間は死ぬときにどんな人間だったか分かるというが、なんだか目に見える気がする。

友達が多いから幸せ、というわけではないけどわたしが死ぬときは会いに来てくれた人達に、良いやつだった、良い人生だったよね。と笑っていて欲しい。そんな友達たちとささやかにお別れの時間を過ごしたい。

父のような人間には絶対ならないし、そんな人とはもう過ごしたくない。人と関わる上での優先順位が定まったのは父のおかげかも知れないな。

なんだか暗い話になってしまったなあ。笑

なので今日は心に響いた言葉で締めようと思います。



何であれ、怒りから始まったものは、恥にまみれて終わる。
Whatever is begun in anger ends in shame.



恋愛や仕事あらゆることに感情的にのめり込んでしまう性格。 しかし感情を表現するのが苦手で人生苦戦続き。笑 30代になりこんな自分を打破したいと思いnote始めてみました。 よろしくお願いします◎