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夫の精子は少数精鋭

皆さんご機嫌よう!もーやんです。
以前、旦那様の精索静脈瘤の手術レポを綴りました。今回は、さてその後どうなったのかという続編をお届けしようと思います(*'▽')/


○手術後の精密検査

夏に手術したため、秋に術後の精密検査を行うよう先生から指示がありました。
この期間はあっという間に過ぎ、人生で初めての全身麻酔手術に耐え、術後の痛みに耐えた彼をねぎらい、私の方もタイミング療法の通院などポイしてただ明るく穏やかに過ごしておりました。

そもそも、いざ飛び込んでみると私には妊活の基本的な検査でさえストレスばかりで。。。タイミング療法を指導されながら卵管造影検査の手前まで頑張りましたが、痛いのも嫌だし、他人に行為を指示されるのも嫌になって、病院のスケジュールより早く夫にも検査をしてもらったのです。
てへ。

結果として、早く異変に気付けたのは良かったとはいえ。彼はその後、なんと5か所も検査や手術で病院を回ることになりました。
婦人科や不妊治療のクリニックによっては、男性は待合室のアウェー感がすごくて居心地が悪かったり、リストバンドを付けないと中を歩けなかったり、「囚人みたい…」とこちらも相当なストレスだったようです。

その疲れを癒し、2人で過ごす幸せと楽しさを満喫した空白の期間。
わざわざ口に出さずとも、彼も私も「手術までしたから未来は明るい、きっと上手くいく」と期待も抱いていました。

そして、いよいよ来たる秋('ω')ノ

先生からお勧めされたのは、一般の検査ではなく『精子精密検査』というもの。費用は2万円弱かかりますが、一般的な項目の他にも、精子DNA損傷率(DFI)や精液中の酸化ストレスに対する抗酸化力(TAC)が分かります。

検査日からしばらく経った日。
いざ結果を聞きに行くと、活発な精子の数値が術前より若干悪くなっていたのです。

。。。( ゚Д゚)エエー!

ええー!精索静脈瘤の手術をしても、手遅れだと精子の量や質が改善することは無いと聞いていたけれど…ええっ!まさか我が家でそれが起きるとはっ。。。えぇっ( ゚Д゚)

ただ、幸いにも精子が『ゼロ』ではないこと、抗酸化力など質自体は問題ないことが分かりました。

○夫、やらかす

手術をしてくださった先生からは、「質は問題ないので、顕微授精なら可能性がある。でも、自然妊娠は難しいでしょう」とのお言葉。

彼にとってどれほどのショック&ダメージなのか。わたしにはその全てを知ることはできません。

「奥さんと相談して、当院で顕微授精を希望される場合は、質は良いと分かっている今のうちに、なるべく早く動き始めてください。」

この言葉も、きっと呆然と聞いたのでしょう。先生からこう言われた、と私に伝えてくれた彼はどこか他人事のようでした。

そして、この頃から投げやり気味になった彼と、どげんかせんといかんとスイッチが入った私の衝突が始まったのです。笑。

「気休めだけど、せめて」と先生が処方してくれた漢方も貰い忘れ、どこの薬局でも良いから行けばいいのに処方箋の期限を切らし。かといって自分でサプリとか調べるでもなく。

「もし顕微授精するなら、高額療養費の申請もしないとね。会社の総務の人に手続きについて確認してほしいな」と相談しても、「あー」とか「うー」とか気のない返事。

極めつけは、「俺のターンは終わったから、あとは君の番だね」という態度と言葉。

。。。。。。ほかにもイロイロ(´・ω・)
そうして、はじめはオロオロしていた私の頭にも角が生え始めたの。

「先生に急げって言われたの分かってる?私たちの将来について真剣に考える気がないの?話し合いもしなければ、イチャイチャも減ったし、わたしへの愛情もなくなったの?どうでもいいの!?それならこっちだって考えがあるわ!!!」……と、まあ見事に噴火しちゃいました。

○妻、かんがえる

1度爆発してしまうと、妙にスッキリするもので。
とりあえず初診だけでも行ってみよう、と私も受診。タイミング療法もその間のステップもすっ飛ばし、いきなり不妊治療の最終手段ともいえる『顕微授精』ができるかどうか、私の身体をチェックされました。

顕微授精の方法やスケジュール、費用について説明を受け、助成金もあるよと教えてもらい。

「次の生理が来たら予約してください」と言われて病院を後に。

noteや記事を読み漁り、「思ったより痛そう。費用も高いし、これは大変だ」と緊張すると同時に、「信頼関係と愛情がないと、これは乗り越えられない」と強く感じました。

帰宅して旦那さんに資料をもとに説明し、思ったより痛そうだし、1回で成功するものじゃなく、費用も期間もかかりそうだし、通院の手間もかかるし、何よりわたしがとっても大変になるし、めっちゃ痛そう、と伝えました。

そして、しばらく不妊治療から距離を置くことにしたのです。
時間が無いのは承知の上で、とにかくすべて保留しました。

2人にとって、子どもは絶対に必要なのか。
むしろカップルとして暮らす方が上手くいくのか。

愛情はあるのか、信頼関係はあるのか、顕微授精に限らず今後も次々と迫りくる大波を2人で乗り越えられるのか。

日々を楽しく暮らしながらも、頭の隅で考え続けました。

そんな冬のある日。
「とりあえず私は葉酸サプリ飲み続けているし、彼にも何かサプリで栄養を摂ってもらったらいいのかしら」なんてポチッた頃。
偶然にも彼からも「俺も何かサプリとか飲みたいと思うんだよね」とお話が。
グッドタイミングだわ!と彼に紹介しながら、2人のペースが揃ってきたようで、とっても嬉しくなりました。

そして、春のうららかな陽気のある日。
何となく、自然と。
「あ。今だわ」
と感じるタイミングがあり、旦那様が展開に付いて行けずポカーンとするくらい急速に事態は動くのです。( *´艸`)

○妊活よりたいせつなこと

今や懐かしいゆうこりんの歌に、やっぱり何事もタイミングという曲があります。
アニメの主題歌だったと思うのですが、不思議なことに記憶に残っていて、ふとした瞬間に「やっぱりタイミング、だと思うべな~」と流れてくるのですが。

ほんとう、その通りよね~。

何となく順番がある気がして、人生のすべてを「はい進学!はい青春!はい就職!はい結婚!はい子供!・・・」と順調にこなすのが良い、そうしないといけない気がして前のめりになっていました。

でも実際は、結婚したらすぐ旦那様と一心同体になるわけではなく。
常に自分の気持ちがあるように相手にも気持ちもあって、幸せの定義も異なって、結婚当初なんて「好き」という上澄みの部分しか揃ってないのです。

しかも、ただ同居してれば分かり合える訳でもなく。
お互いに興味を持って、話し、触れ、様々な共同作業を経て、ゆっくりゆっくり向きもペースも揃ってくるのだと思います。それでも不測の事態が沢山おきて、その度に2人でよくコミュニケーションをとって解決していく必要があります。

今回、不妊治療に進む前に立ち止まれたのは、私達にとってとても良いことでした。

一緒に笑い、感動し、時に意見を交換しながら「やっぱり好きだな」「一緒に居たいな」という純粋な想いを再確認できたのです。
そして、真剣な話し合いも以前より出来るようになりました。

この先もお互い大好きでいたいなら、焦っても良いことないのよね。
私たちのペースでコミュニケーションが取れるようになると、「別にずっと2人でも良いかな。きっと幸せに過ごせるよね」と感じるようになりました。

子どもが居なくても、2人なら大丈夫。
そう思ったとき、自然と「顕微授精にトライするなら今かも」と感じたのです。

長くなったのは、今日はここまで。
また次回、続きを綴ってゆきましょう(*'▽')


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