大川光夫

この小説は私の空想の産物です。私は保守派ですが、これを、度の過ぎた愛国教育や宗教教育に「反対」するために書いています。つまり、架空の愛国教育について書くことで、逆説として、それに反対しているわけです。 ツイッターや、アメブロ「 エルサレムの響き3 」もどうぞ。

敵を包囲せよ 愛国者学園物語42

盛んに話していたルイーズは、自分の周りに学園生たちが集まってきたことに気がついた。それくらいなら、「アグリー・ルイーズ」はビクともしなかっただろうが、学園生たちが、自分の相棒であるサヨコに絡み始めたので不機嫌になり、話すのを止めた。

「ちょっと何しているのよ、やめなさいよ。サヨコ、その子達を止めて。あっち行けったら。」
「サヨコ、その子なんて言っているの?」
「勝手に撮影するな、だって。」
「な

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激突 愛国者学園物語41

ある秋の日、それが火を噴いた。

その有様を記録した映像や証言は山ほどある。事件の当事者たちは日本語とフランス語を使い、動画撮影機材もルイーズたちのカメラと、学園が学園生たちに支給した数多くのiPhone、それに付近の監視カメラなど様々な媒体が混在していた。また、ネットを通して事件の一部始終を見ていた目撃者たちも、フランス本土の者、日本各地の人々、その他、全世界に散っていた。

それらの様々な特性

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私はルイーズ事件 発端 愛国者学園物語40

英語のことわざに、「Curiosity killed the cat,好奇心は猫を殺す」というものがある。猫好きだったフランスの女性、ルイーズが愛国者学園で引き起こしたこの事件は、まさしくそれを地で行くものだった。

事件の発端は、このフランス人女性が、冷やかし半分で愛国者学園を訪問し動画を撮影したことだった。彼女は滞在していた京都から名古屋近郊の学園に足を伸ばし、その様子を写そうとしたわけだ。

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「私はルイーズ事件」について

「私はルイーズ事件」を始める前に (以下の内容は2019年3月1日現在のもの)

私はこの「私はルイーズ事件」で、関係者の一人がカメラのスイッチを入れたまま走り、その様子がネットを通して世界に生中継されたというエピソードを書いた。カメラを持ちながら走ると言うと、最近日本で話題になった映画「カメラを止めるな!」を思い出す人が多いと思う。しかし、私はその映画を見たことがなく、この「愛国者学園物語」も、

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普通の人々 愛国者学園物語39

愛国者学園とそのコピーは、日本社会で増殖した。

そして、それを支える日本人至上主義の盛り上がりを、国際社会は厳しい目で見ていた。日本が「再び」ファシズム国家になるのか。民主主義国家でありながら、過度の愛国心を振りかざし、国民皆兵を押し付ける危険な国に変身するのか。そんな愛国心がもしも爆発したら、世界はどうなるのだろうかと。

しかしながら、世界で日本の過激化を心配していたのは、インテリや日本とビ

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