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高校サッカー得点王の過去と今から得られる金言

高校サッカー得点王の過去と今から得られる金言

高校サッカーの花形、冬の選手権において、「得点王」になるのは、元日本代表(?)の武田修宏曰く、「東大に入るよりも難しい」そうです。その武田さんも、実は高校一年にして得点王になった逸材だったのですが(笑)、その年で一人しか得られない栄誉な訳です。そんな輝かしい栄誉がありながら、プロの世界で輝かず、転身して輝く天才たちを紹介します。

平澤政輝(静岡・東海第一高校)

東海第一高校出身で、7得点を挙げて得点王になった平澤さん。日本を代表する選手と言われるほどでしたが、当時はまだJリーグはなく、名古屋グランパスの前身であるトヨタ自動車に勤め、プロ契約の話が来たが、まだどうなるかわからないJリーグに進むよりも、トヨタの社員であることを選んだのです。その時すでに結婚していたこともあり、賭けでJリーガーになるよりも、堅実な道を選んだのです。本人曰く、「サッカーを職業にする勇気が持てなかった」そうです。

しかし、予想に反してJリーグは開幕から盛り上がり、共に戦った選手達がスターになって行った姿を、見ることができなかったそうです。むしろ見ないようにしていたそうです。悔しいから。それでも、

「後悔してないと言えば嘘になるかもしれないが、後悔したらは前には進めないので、後悔してません。」

今は、この道30年の新車のテストドライバーとして新車の開発に携わっているそうです。

西田吉洋(愛媛・南宇和高校)

前園真聖も出場した大会で6得点を挙げて得点王になった西田さん。同志社大学に進学後、サンフレッチェ広島に入団し、Jリーガーになりました。日本代表候補にまでなりましたが、活躍することはできず、引退されました。その理由は、得点王だったプライドが邪魔をして、監督やチームメイトと衝突し、コミュニケーションが取れなったからだそうです。広島退団後も、9年間で5つものチームを渡り歩いたが、チームに馴染むことはできませんでした。

その後は、破天荒な人生を歩み、45歳になった今、無職になっているのですが、西田さんは引退後、ビリヤードのプロを目指し、プロになりました。きっかけは、たまたま友人とビリヤードをして負けたのが悔しくて、友人に勝つ為に練習していたら、ビリヤードの魅力にはまり、プロになったそうです。しかし、活躍もそこそこに引退し、家庭を支える為に会社に勤めたものの、現在無職になりました。

しかし、現在無職なのは、新たな目標に向かっているからで、今目指しているのは「eスポーツ」だそうです。45歳にしてプロのゲーマーを目指すというのも、中々できることではありません。しかし、

「目標に向かってブレずにやれば、必ず達成できる」

と語り、得点王になった経験を自身に、新たな目標に向かって進むのでした。

江原淳史(埼玉・武南高校)

歴代3位となる8得点を挙げて得点王になった江原さん。端正なルックスで、めちゃめちゃモテたそうです。それは、バレンタインに女子高生が家の前に集まって家に入れなかったほどだそうです。卒業後は中央大学に進むが、プロ入りすることはありませんでした。
プロ入りできなかったのは、接触プレーによって頚椎を負傷し、治療すれば治ったものの、リハビリではなくプレーし続けたことで、練習もままならいくなり、プロの道を諦めたそうです。怪我を押して練習を続けたのは、「得点王」という称号が、周りの期待やプレッシャーを生み、期待に応える為に無理にプレーをしたからだそうです。

プロの道を諦め、新たな道に挑戦したのは、「俳優」の道でした。特撮ヒーロー「メガレンジャー」のメガブラックを演じ、朝ドラに出演したり、活躍したものの、30歳で芸能界を引退したそうです。そして今は、飲食店に勤めながら、少年サッカーチームの監督をしており、サッカーの世界に戻っているそうです。

「俺は得点王。その自身が自分の中に芽生えているので、簡単に何事も諦めないということを、ずっと抱いて生きている。得点王だったことは”誇り”です。」

過去の成功に捉われず「今」を生きること

「得点王」になることは、一つの成功です。そして、成功した後どうなるのかは、人それぞれです。その後もプロで活躍を続ける人もいれば、今回紹介した3人のように、違う世界で活躍することもあります。もし、過去の成功にすがった生き方をしていたら、「今」はないでしょう。過去は過去として、挫折や失敗を受け入れるからこそ、その経験を糧にし、「今」があるんだと思います。

過去の成功にすがったり、過去を引きずって生きることは、「今」を生きてはいません。成功すればするほど、過去に捉われてしまうものだと思いますが、

「後悔したら前に進めない」
「目標に向かってブレずに進む」
「過去の成功を誇りとして、何事も諦めない」

という3人の金言を刻んで、過去の成功もこれからの成功にも捉われず、その時々の「今ここ」を生きていきたいですね。

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