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成長の速さと思考の深さに共通するものは解像度の高さでは、と思った話。

今個人的に注目している方の一人に荒木博行さんという方がいる。
住友商事からグロービスに移り、その後、自ら学びデザインという会社を立ち上げ、今はVoicyで「荒木博行のbook cafe」という番組で毎日書籍紹介をしてくれている。

良くもまぁこんなに幅広く読書し、縦横無尽に語れるもんだと思ってしまうような内容。知識が増えると人は高慢になりがちだが、一切高圧的なところがなく、広く寄り添ってくれるような語り口が好印象。もちろん、番組としてのクオリティの高さは言うまでもなし、です。
そんな彼が独学に関する書籍を出版したと言うことで、読んでみました。
独学、と言うと「何を」「どうやって学ぶか」と言うところに目が向いてしまいがち。でも、本書は独学をもっと広い視野で捉え、変化の多いこの時代、目的ありきの勉強にとらわれることなく勉強することの大切さと、日々の出来事から学びを抽出し、成長に繋げる心構え・コツなどが書かれています。
何を勉強するべきか悩んでいる人、と言うよりも成長を願う全ての人が一読すべき内容だと思いました。
いか、ポイントを抜粋。

学ぶ理由

これだけ変化の激しい世の中で、「これから何を学ぶべきか」と言う問いほど難しいものはありません。だから、極端な話、理由はなんだっていいのです。
面白そうだから学ぶ以上の理由は必要ありません。

特に、ビジネスマンには(自分もですが)響く内容かと思います。
やれロジカルシンキングだ、クリティカルシンキングだ、財務会計の知識は必須だと次から次へと課題が提示され、なんとなく「やらなきゃなぁ」と感じている方が多いのではないでしょうか。e-learningの導入も進んできている昨今、いくらでも学ぶ材料が増えてきたこともあり、こういった類の動画を視聴なされたり教育を受けたことがある方も多いのでは。
確かに、自分も受講した経験もありますし、確かに役立ってもいるところです。
ただ、こういった「必要に迫られての勉強」って必要なのはわかりますが、ゴール(受講完了)したらそれ以上のアクションはなく、どうしてもつまみ食い的、断片的には知っています、と言う状態になりがち。
一度、自分の「面白い」に立ち戻ってみる必要がある、と言うわけですね。

学んだつもりからの脱却

一番刺刺さったのはこの部分。
何か、読書なり講義後、感想などを求められて
・勉強になりました
・非常にためになりました
といった内容で終わり(止めて)にしてしまってる人、いませんでしょうか。自分も少し気を抜くとこんな感じの「それっぽい一般論」で終わってしまいがち。
でも、大事なのはそこで止めずに面倒くさくても一歩踏み込んで具体的にすること。

他の人が絶対に語れないこと、昨日の自分でも語れないこと、つまり先ほどの経験を経て、今この瞬間の自分だけにしか語れない具体論は何か、と言うことを考えるのです。
この「自分だけの具体論」と言うのは、いろいろな前提条件がついた形となり、それほどキャッチーでもなく、無骨な言葉になるはずです。でもそれでいいのです。
それこそが、経験から抽出される学びの本質なのです。

本書を読みながら、以下の本に出てきた主人公の後輩ツッチーが脳裏をよぎりました笑 主人公に本を読むように勧められた後、感想を求められた時に、
「勉強になりました!」
と即答した彼。

想像するに、同じ講義を受けたとして
「勉強になりました」
で終わる人と、個別の学びを抽出し、どんなところに応用できるかといったことまで考えている人、どちらが成長が早いかは一目瞭然ですよね。
こういった考えのちょっとした深さの違いが成長速度の違いを生み出しているんだろうな、と納得しました。

独学に限定せず、成長したいと考える全ての人に!

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