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【読書】ベスト30冊から見た、平成は遠くなりにけり?

「平成の30冊」(20019年3月発表)

1位「1Q84」村上春樹(村上春樹)
2位「わたしを離さないで」
(カズオ・イシグロ)
3位「告白」(町田康)
4位「火車」(宮部みゆき)
4位「OUT」(桐野夏生)
4位「観光客の哲学」(東浩紀)
7位「銃・病原菌・鉄」
(ジャレド・ダイアモンド)
8位「博士の愛した数式」(小川洋子)
9位「〈民主〉と〈愛国〉」(小熊英二)
10位「ねじまき鳥クロニクル」
(村上春樹)
11位「磁力と重力の発見」(山本義隆)
11位「コンビニ人間」(村田沙耶香)
13位「昭和の劇」(笠原和夫ほか)
13位「生物と無生物のあいだ」
(福岡伸一)
15位「新しい中世」(田中明彦)
15位「大・水滸伝シリーズ」(北方謙三)
15位「トランスクリティーク」
(柄谷行人)
15位「献灯使」(多和田葉子)
15位「中央銀行」(白川方明)
20位「マークスの山」(高村薫)
20位「キメラ」(山室信一)
20位「もの食う人びと」(辺見庸)
20位「西行花伝」(辻邦生)
20位「蒼穹の昴」(浅田次郎)
20位「日本の経済格差」(橘木俊詔)
20位「チェルノブイリの祈り」
(スベトラーナ・アレクシエービッチ)
20位「逝きし世の面影」(渡辺京二)
20位「昭和史 1926-1945」(半藤一利)
20位「反貧困」(湯浅誠)
20位「東京プリズン」(赤坂真理)

これは、朝日新聞が平成末に
識者120人にとったアンケートをもとに
平成を代表する本ベスト30です。

まあ、多少、朝日だから
偏りはありますが、
素晴らしい本がズラリ並んでますね。

平成は、4月末で終わって、
5月から新しく令和になりました。
ちょっとややこしいのですが、
今年の4月末で、
平成が幕をおろしてから
3年が経過したことになります。

平成が終わって、
もう3年。まだ3年。

どうですか?
このラインナップを見て、
皆さんも色々と感じることと
思います。

今と比べると、
平成はずいぶん牧歌的でも
あったような、、、。

私は平成がすごく遠くに感じました。
もう昭和ばりの古さというか(笑)?

というか、
ここ数年の令和の時の流れが
異常に早くなってるかも 
しれませんね。

そもそも、
平成とは、昭和の精神が、
じわじわ発酵して、
作家の筆を通して
本という形で表に表れる時期
だったようにも思うんです。

宮部さんの「火車」と
高村さんの「マークスの山」も
平成だったんですねえ。
これらはどう考えても「昭和」が
産み落とした暗部ですよね。

逆に、桐野夏生「OUT」は
平成を代表するような、
女の戦いが始まるぞ、
という宣言の本とも言えそう。

平成って、昭和に比べたら
さっぱりした時代だったように
思ってましたけど、
実は色々な面をもっていたんですね。

それにしても、
7位に入ってる歴史書
「銃・病原菌・鉄」は
まだ感染病が日本では
現実ではなかった時に、
すでに取り上げられています。

人類の長い歴史は、
病原菌とのやり繰り?でも
あったことを、
改めて痛感しますね。

私はこの本を、実は20年前、
まだ文庫になってない時に、
ある先輩から、
この本めっちゃいいぞと、
勧められていたんですが、
当時は、私は「ええ?病原菌?」
などと甘く思っていたことを
恥ずかしながらよく覚えています。

人類の歴史は病原菌と鉄と銃で
それぞれ、
大きな分岐点になったという、
大胆な仮説の本でしょ、
と軽く見ていた私、、、、。

まあ、私の観察眼なんぞは
まだまだそんなものなのかあ…。
情けないなあ。

みなさんはこのベスト30冊リストで
印象深いことはありますか?

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