見出し画像

外国人特定技能2号の動向について

日本の出入国在留管理庁が、外国人労働者の就労資格である「特定技能2号」の対象拡大を提案した。

特定技能は、技能試験と日本語試験に合格するか、3年の技能実習を修了すれば取得できる在留資格であり、特定技能2号は熟練した技能を必要とする分野に無期限で就労できる。

現在、2分野のみが特定技能2号の対象である。各分野を所管する省庁がこれまでに業界団体にヒアリングしたところ、いずれも2号への移行が可能な制度変更を希望したという。
 
対象拡大には法律改正が必要で、政府は今年の6月に閣議決定を目指す。特定技能2号が拡大されれば、外国人労働者が長期的に日本で就労することができるようになるが、取得のハードルが高く、特定技能2号の在留者数は、今年の2月末で現在わずか10人である。

1.外国人特定技能制度の概要

外国人特定技能制度は、日本が、2019年4月に開始した新しい在留資格制度です。外国人特定技能制度は、日本国内での働き方や生活を希望する外国人に対して、技能実習制度や留学生としての在留資格などとは異なり、最大5年間有効な労働ビザを与える制度です。

①技能試験と日本語試験に合格するか②3年の技能実習を修了すれば取得できる「特定技能1号」(在留期間は通算5年)と、より熟練した技能が必要で在留期間の更新回数に上限がない「特定技能2号」があります。

この制度は、高度な技能や中間技能の習得を目指す外国人を対象としており、専門的な技術や知識を持った外国人が、日本での就労を希望する場合に適用されます。外国人特定技能制度は、技能実習制度や留学生としての在留資格などと比較して、より長期間の在留を可能にすることで、外国人材の定着や活用を促進することを目的としています。

外国人特定技能制度の導入後、外国人技能実習生や留学生から、より高度な技能を持つ外国人労働者へのシフトが進むと期待されてきました。

また、外国人特定技能制度において、特に需要が高まっている分野としては、介護やホテル・飲食業、製造業、などが挙げられます。


2.特定技能2号の改正案の動向

「特定技能2号」は、外国人特定技能制度において、日本国内で高度な技能を持っている外国人を対象としています。具体的には、日本国内での就労経験があり、職務経験やスキルなどに基づいて審査が行われます。

「特定技能2号」においては、外国人が日本での就労をするためには、日本語能力の取得や業務知識の習得などの条件が課せられています。また、外国人が技能実習生や留学生として日本に滞在しながら技術を学ぶのではなく、日本での実務経験を持つことが求められます。

「特定技能1号」は12分野が対象ですが、「特定技能2号」はこのうち、①建設、②造船、の2分野しか認められていません。また、「介護」は介護福祉士の資格を取得すれば、別制度で無期限就労が可能です。

2022年4月時点で、特定技能2号においては、主に介護、建築、製造業、情報技術などの分野で外国人の需要が高まっていました。

①建設:②造船 ⇒現行法で「特定技能2号」への在留資格の変更が可能。

※政府案によると、新たに「特定技能2号」の対象に加わるのは、このほか
③ビルクリーニング
④素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
⑤自動車整備
⑥航空
⑦宿泊
⑧農業
⑨漁業
⑩飲食料品製造業
⑪外食業
政府案で以上となっています。

⑫介護
※介護福祉士の資格を取得すれば、別制度で無期限就労が可能です

「特定技能2号」は、母国からの家族の帯同が認められ、5年以上就労して日本滞在が10年に達すると、原則、永住権取得の道が開けると言われています。

2月末現在の在留者数は、特定技能1号が14万6002人である一方、「特定技能2号」は、わずか、10人です。「特定技能2号」の対象が拡大されると、「特定技能1号」からの流入が加速することも予想されますが、「特定技能2号」は現場の監督者として業務を統括する技能が求められるため、取得のハードルが高いという側面もあり、このハードルが緩和されるかも実務の現場では重要になります。

外国人特定技能は、2024年4月で、制度創設から丸5年となり、「特定技能1号」での在留期間が5年間の上限に達する外国人労働者が続出します。

各分野を所管する省庁がこれまでに業界団体にヒアリングを行い、いずれも「特定技能2号」への移行が可能な制度変更を希望しています。

日本政府は、今後も「特定技能2号」を活用し、海外からの優秀な人材の受け入れを進めることで、日本の経済成長やグローバル競争力の向上を目指しています。


#スキしてみて#最近の学び#ベトナム #インドネシア #ラオス #少数民族#共生社会#東城敬貴#ケイヤン#アイアジア#Aasia#毎日note#外国人就労者#海外労働  #日本#介護#労働人口の減少#高齢化社会#技能実習生度見直し#特定技能#ベトナム語#技能実習#安全#安心#感動#北海道#海外生産


この記事が参加している募集

スキしてみて

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?