特定技能

元ベトナム技能実習生との出会いから(前編)

1.ヒューさんとの出会い

約2ヶ月振りに降り立った10月のベトナム ハノイは、程よい暑さでとても過ごしやすい。ある週末に、懇意にしているベトナム人の若者と再会した。ベトナム某送出機関に勤めるドン・ヴァン・ヒューさん(28歳)だ。

「カワグチさん 久しぶりですねー!」

真っ白な歯をみせながら、いつもの笑顔で迎えてくれた。ヒューさんとの出会いは、約一年前に遡る。
筆者が某大手送出機関を訪問した際

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行動中心アプローチでA1レベルの退職届の書き方を教える

冒険家の皆さん、今日もアヴァリティア商会の陰謀に気づいて辞表を叩きつけていますか?

さて、本当は前回のブログで書きたかったのですが出勤の時間になってしまったので、続きを書きたいと思います。

前回のブログでは、「退職届を書く」という行動から、 「特定技能のビザで日本のブラック企業に就職してしまった時、モデル文があれば、ごく簡単な言葉で、退職届を書くことができる」というCDSを作るところまで説明し

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ありがとう! 冒険しなきゃ生きてる意味ないよな!
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ブラック企業と戦うための CDS の作り方

冒険家の皆さん、今日も奴隷商人の船を追って大海原を航海していますか?

さて、 このブログでは昨年の12月16日に「ブラック企業と戦うための行動リスト」という資料を共有しました。これはブラック企業に就職してしまった外国人労働者が自分の正当な権利を守るために必要な行動をリスト化したもので、この行動リストを日本語の授業に落とし込めば、少なくともいくつかの現場ではこれらの問題が解決できると期待したからで

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ありがとう! 冒険が待ってるぜ!
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「受入れる側から送出す側への転身」(後編)

1.運命を変えたLINEメッセージ

縫製会社を退社した穴沢啓太さん(39歳)は、地元群馬県前橋市で転職活動を始めようとしていた。年齢的なことを考えると、妥協して決めるのではなく、残りの人生を賭けられるような仕事に就きたいという思いが強く、「これが最後の転職」と心に決めていたそうだ。
そんな中、運命的なLINEメッセージが入った。

「穴沢さん、ベトナムへ来て、日本語の先生になってください。」

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「受け入れる側から送り出す側への転身」(前編)

1.技能実習教育拠点のメッカ「バクニン」

ベトナムの首都ハノイから北東へ車で1時間半ほどに位置するバクニン市周辺は、田園風景の広がるのどかな田舎町だ。かつては絹織物業で栄えていたが、今では農産物の集積地として国内外の企業から注目を集めている。紅河が運んだ肥沃な土が堆積し、保水性や通気性の優れる土壌が広がっているため、野菜生産に適しているそうだ。
そして、最近、この地域は技能実習教育拠点のメッカに

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プノンペンの町を支える「SOKEN CAMBODIA」(後編)

カンボジア プノンペンのビルメンメンテナンス会社として不動の地位を築いたSOKEN CAMBODIAは、今、新たな展開を見据えて動きはじめている。
そのひとつが、カンボジア人社員の日本派遣による研修システムだ。昨年6月から、6名のカンボジア人が、日本法人 綜合建物サービスにおいて技能実習生として実地研修に臨んでいる。年齢は20代から40代までと幅広く、なかには母国語を書けなかった社員もいるが、学歴

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クラークから羽ばたく送出機関JP21(フィリピン編)

フィリピンの首都マニラから北西へ車で3時間ほどに位置するパンパンガ州アンヘレス市を初めて訪れた。かつてはアメリカ軍のクラーク空軍基地があり、その関連産業で栄えていたが、今では『クラーク経済特別区』として、各種産業の誘致に積極的である。年配の方であれば、第二次世界大戦当時大日本帝国海軍が占領し、神風特攻隊が最初に飛び立った地としてご存じの方も多いだろう。政府移転、新空港、高速鉄道の建設など、総額14

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暑さも吹き飛ぶクメールの朝礼(カンボジア編)

猛暑続きだったカンボジアも、6月に入りだいぶ暑さが緩んできた。
時折夕方になると雨季特有の強い雨が降り、プノンペン中心部のバンケンコン地区でも膝まで冠水することがしばしばだ。
尋常じゃない量の豪雨が一旦降ると、トゥクトゥクなどのタクシーも捕まりにくくなり、とにかく止むまでじっと待つしかいない。この長雨の待ち時間にイライラすることもあるのだが、カンボジアの人々は皆意に介さず、慌てずのほほんとしたもの

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西ジャワの金の卵たち(インドネシア編)

インドネシアの大きな特徴のひとつは、都市部と地方との経済状況の落差だ。牧歌的な東南アジアの情景をイメージして首都ジャカルタを訪れると、近代化された街並にビックリする人も多いだろう。どこへ行っても人だらけ。交通渋滞は当たり前。ローカル電車に乗れば、日本の満員電車並みに混雑していることもある。3月にはインドネシア初となる地下鉄「ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)」も開通し、ますます都市化の波が押し寄せて

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日本でしたいことは、「仕事と残業」(カンボジア編)

乾季終盤にあたる5月のカンボジアは、とにかく暑い。今年はプノンペンど真ん中のバンケンコン1地区でも、日中3時間ほどの計画停電があり、エアコンが止まると一気に汗が噴き出す。異常な暑さによる電力利用の急増と水不足により、水力発電に影響が出ているのだ。東南アジア最貧国のひとつであるカンボジアは、未だ電力の約6割を周辺国からの輸入に頼っている。
プノンペン市中心部から車で北へ30分ほどのルッセイケオにある

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