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【コラム】空港に求めるものとは?

「空港」という空間は、なんであんなにも非日常を感じるのだろう。
「飛行機」の影響なのか?
いや…絶対にそれだけではない。

この10年内で、全国の主要空港でも改装や増築されているところが多く、
その代表が福岡空港と大阪伊丹空港です。

いやぁ〜〜〜、あれはすごい!!
飛行機に乗らなくても、十分楽しい!!笑

CA時代、生意気にも休日に全国の好きな空港に遊びに行くためだけに飛行機に乗って、遊びに行くような過ごし方をよくしていました。
「〇〇空港の〇〇を食べよう!」
「〇〇空港限定の〇〇を買いに行こう!」

それでよく行っていたのが、福岡空港と北海道の新千歳空港です。
つまり…改装前もそれなりに良かった福岡空港は、さらにバージョンアップされてますので…この先は、言わずもがなです♡笑

新千歳・羽田・伊丹・福岡・那覇。
これらの空港は、「空港」そのものが最終目的地にもなる工夫がなされています。
そして、国際線を中心とした、
成田・名古屋セントレア・関空は、トランジットなどで空港に長時間いる必要がある時でも、快適に過ごせるような工夫がなされていて、インバウンドのお客様でも利用しやすい内容に。

ホテルに泊まるほどではないけど、少し仮眠したい方向けにカプセルホテルがあったり、新千歳・セントレアでは、空港内に温泉入浴施設があって、
飛行機を眺めながら温泉に入ることも出来ます!

そう考えると、「空港」の役割って、単なる飛行機の駐機施設の役割を超えていると思いませんか?

1ヶ月前まで、仙台空港の近くにある専門学校でも授業を持っていたので、
市場調査の為、よく仙台空港にも行っていました。

仙台空港は、2011年の東日本大震災でも、津波の被害を受けた場所の一つです。
運よく、民間機の飛行機は離陸した後でしたが、隣接している航空大学の訓練機などが多く津波で流されてしまいました。

半径数キロに渡り津波の被害があり、そこから13年が経った今でも、仙台空港の周辺はほとんどが空き地化しています。

そんな背景もあって、仙台空港の周辺は大変閑散としていますし、空港内も充実しているとは言えません。
「ホントもったいない…」
この言葉に尽きます💦

国際線の定期便も再開している仙台空港。
直行便ではソウルと台湾、そして台北経由でタイからのフライトもあります。

確かに、仙台空港はターミナル駅である仙台駅まで電車で20分ちょっと。
1時間に数本の電車が出ていて、乗り継ぎなしに仙台駅まで出ることが出来ます。

確かに市内に出やすいと言えばそうです。
けれど、それは目的地が「仙台市内」の場合です。

仙台空港を利用するインバウンド旅行者の目的地を調べてみると、その目的地が「仙台市内」ではないことも多く、隣県の山形や岩手、福島に向かう旅行者も少なくありません。

「それなら、仙台駅で何か食べればいいんじゃない?」
「仙台駅で休めばいいんじゃない?」
そんな言葉も聞こえてきそうですが、少しイメージしてみて下さい。

国際線の機内サービスは、税関の関係もあり、到着の1時間前には大体終了。着陸に向けた準備が必要になります。
具体的には、アルコールの提供や免税品の販売がそれにあたります。

アルコールは各国で酒税管理がなされているので、それぞれの国に到着する前までに完全に提供を終了させ、税関に関する書類の作成が必要になるところもあります。

これは免税品も同じ。

機内食も実はそうで、それぞれの国には、食品・肉類・植物に関する検疫基準や持ち込み規制があり、そのような食材が多く載っている機内食は、到着までに完全回収が鉄則。

そうとなるとですよ!!!
例えば、仙台空港に定期便で乗り入れている「タイベトジェット3820便」を例に挙げると…
※そもそも、タイベトジェットのエコノミークラスでは、機内食が有料です。

スワンナプーム(バンコク)ー 台北 ー 仙台(12:30着)

確かに、スワンナプームはものすごく大きな空港で、本当に様々な施設が充実しています。
けど…
え…、そもそも、家何時に出た?最後のご飯、いつ食べた?

ゔ……

“Welcome to Japan !!”の入口である国際空港。
例えエコノミークラスの狭い座席に何時間も座って、体がしんどくても、
「仙台に着いたら〇〇があるから、それを楽しみにしよう!」というものがあれば、確実にその旅行のスタートがもっと充実したものになりますよね!

アジアの空港内によく見られる格安のマッサージ店。
普段はなんとも思わないそのお店も、長いフライトを終えた後に見ると、
ものもすごく神々しく光って見えて、吸い寄せられるように入店してしまいます。

空港をつくる人が、利用客の目線に立てるのか?
痒いところに手が届くサービスになっているのか?
確かに空港運営はボランティアではないので、利益追求は当然。
だからこそ、「最終目的地」になるような空港をつくることが重要なことも、
他県の主要空港を利用するとより感じられます。

ほんともったいないよ!仙台空港さん!!!

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