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選択肢が持つもの

これで傷つかない。肩の力も落とせる。
そう思っている自分がいた。
そこに必ずしも安心があるとは限らないけれど…
あぁ、そもそもこの行動自体が守りになるのかと
そう思う瞬間でもあった。

楽しいからとか、したいからとか、
やってみたいからとかではない選択肢。
そういうきっかけがあったには違いないけれど
振り返ったらもう戻る選択肢もなくなっていた。
私はよほど怖かったのだろうかと、ひたすら問う。
選ぶことすらままならない。
答えなんてないのに。

これでいいとか、このほうが安心とか、
心の奥の声はいつだって守っていて、安心させて、
その恐怖心も選択肢を狭めているに過ぎないのに。
半ば諦めながら、言い聞かせながら、
生きてきたのかもしれない。

壊さないように手を伸ばすのではなく
壊してしまいそうだから離れようとする心。
遠いと感じてしまう距離は、自ら離れることで
遠ざけているのかもしれない。

あんなに自分を嫌っていた過去もあったのに、
今では全くそれがなくなった。自己否定は消える。
弱さを否定しないで見つめることができて
ようやく可哀想な気持ちとか、寂しかったよねと、
撫でるように自分を優しく見守り続けている。

何に対しても主体的、能動的になっていくためには
土台をしっかりとしてあげたほうがよい。
抜けられるのかなあ、抜けなきゃなあ、抜けたい。
恐怖心を和らげることでしか進めないのかもしれない。
ありのままでも自分がしたいこと。
やりたいことを叶えてあげるんだよ。

閉ざした世界に落とした紅色が導く季節の季路

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