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濫読のススメ

本を読むにあたって、

「そんなに長く読めない」や「理解できないから進まない」

という悩みがあると聞いたことがあります。
実際に友人は「本は難しいから読まない、漫画がギリ」と言っていました。

そこで、読書のコツというか、本をもっと気軽に読める一助になるような方法を記します。

それは、「濫読」するということ。「乱読」でもいいですが、文章の中にぼんやり漂う、というイメージで「濫読」の方が字面として好きです。

ルールはたったの二つ。

「100%理解しようとしない」

「途中でやめてもいい」


100%理解しようとしない

本は文章の集合体、もっと言えば言葉と文字の群れです。
そこには書き手のボキャブラリーやこだわりが乗っかっているのですが、そのために目で追った際に頭の中で再生されにくいというすれ違いが生じます。

読んでいても理解できないページを理解しようと思って繰り返し読んでいると、文章と文章、文字と文字をつなぐリズムがなくなってしまいます。

そうなるともう読者は読解問題に姿を変え、ありもしない下線部の主人公の気持ちを探し始めてしまうのです。

理解する必要はありません。極論すれば「」の中だけ読めば事足りる小説もあります。
理解できない部分は想像しながら、なんとなく想像と違うなぁと思ったら微修正しながら進んでいけばいいのです。

そうしてなんとなく読み終わると、ザーッと通り過ぎた言葉や文章が自分の中に引っかかることがあります。それでいいと思います。

この方法を取ると、2回目に読んだ時に新たな発見が多くて楽しいですよ。

途中でやめてもいい

ひとつめと相反する考え方ですが、本は何も、最後まで読まなければいけないものではありません。

どこかの文章から、どこかの言葉からなにかを感じ取れればいいと思います。

小説ではなかなか抵抗があると思いますが、なんとなく読み進むのに疲れた、読み飛ばしているとなにも頭に入って来なさそう、というときは思い切ってやめてみるのも手です。そして違う本に手を伸ばしてみるのです。
そうするとどういうわけかわからなかった部分がわかったり世界観を補完するような文章に出会うことがあります。

そうしてまた、途中でやめてしまった本に戻ってもよし、何年か経ってから改めて読み直して「どこかで読んだことあるな」くらいの気持ちで読み進めてもよし。

本を読むことを自由に楽しむ

誰にも強制されずに楽しく本を読むためには自分に合う本を探すことと、言葉のなかになんとなく漂う、みたいな軽い関係性が必要なんだと個人的には思います。そうしていると本を読むことを自由に楽しめるようになる気がします。

「ここの文章があなたにぴったりだと思ったから」

という理由だけで本をプレゼントしてもいい。
その部分だけを読んでもいいし、

「読み進めたら、ここはあなたにぴったりね」

と進んでもいいわけです。

毎日同じ本をランダムで開いてそこにある言葉を胸にくくって過ごす、というのもいいかもしれません。

読み方は自由、言葉を好きでいられればいいんだと思います。

長くなりましたが、これが私の「濫読のススメ」です。

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「2018年に読んだ100冊」というマガジンでおすすめ本を紹介しています。そちらもぜひご一読ください。


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