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Vol9 『15年くらい前に始まった遠距離介護。②』

義父母が二人で暮らしていましたが「そろそろ関わった方がいいんじゃないかな?」と思ったポイントをご紹介します。

ポイント1

義父母は年末でも特段大掃除が不必要なくらいに隅々まで掃除していたのが、だんだんクモの巣が張ったまま、部屋の隅の方にホコリが溜まったままになってきました。
「あれ?家の中が荒れてるなぁ」という感じを受けたのです。
家の隅のホコリは電気製品のプラグ周りにも溜まっていて、トラッキング火災にならないかと心配になりました。

ポイント2

決定的だったのは義母の発言。
私たちが泊まりに行くと、次の日の朝にご飯を何合炊くか聞かれます。いつもと違う人数、だんだん増えていく孫の食欲。老人二人暮らしだと分からないからです。
「明日の朝は、お米何合炊けばいいかしら?」
ある晩、これを5〜6回聞かれました。それも「聞いたけど忘れちゃった」風ではなく、毎回「初めて聞くんだけど」という感じで。
あぁ、これは!と思いました。

それの辺りから「若い世代には気がついても、本人たちは気がつかない、分からないことがあるんだ」と考えるようになりました。

親はそれまで自分たちを育み、教えてきた存在。その親が見落としたり理解できないことがあるというのは、なかなか受け入れ難い事実です。
でも世間一般の「老人」を考えたら、だんだん身体も考えも衰えてくるのは当たり前。

「あぁ、親も歳をとったんだ」と、その生活に関わりを持つに至ったターニングポイントでした。

(大石千絵 55歳)


大石さんの前回の記事はこちらです。

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