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学校でDJデビューしたら、大滑りした上に、女子高生に「がんばるおじさん好きです!」と励まされた傷がまだ癒えません。

こんにちは!
株式会社すみかの月館です。
「教育と社会を近くする」会社を運営しております。
100日noteにチャレンジ中。今日は96日目!
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私は、高校教員からプログラミングスクールに転職し、「安心して挑戦する環境を作る」をミッションに株式会社すみかを設立。学校には、探究コーディネーターとして探究学習・キャリア教育のコーディネート、企業には、3歳から大学まで届けられる教育型プログラムを開発しています。

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先日、DJデビューに至るまでが私の人生を「探究」していることそのものだと思えたので、少し前から遡りますが、なるべく短く端的にしくじり先生話をお届けできるよう頑張ります!


もちろん、起業当時に「学校でDJしよう!」なんて1ミリも思っていませんでした。何なら、DJをすることは偶発的に思いついたと言っても過言ではありません。いろんな点が「Connecting the dots.」してできた瞬間でした。

無趣味な僕がDJを始めたきっかけ

一番最初のきっかけを思い出すと、「タニモク」が私から生まれました。タニモクとは、「他人にも目標を立ててもらうワークショップ」というパーソルの三石さんが開発した相互理解ワークショップです。

オープンソースのワークショップのため、どなたでも実施することが可能なのですが、2023年7月ごろに三石さんが札幌に来られるということで、図々しくも「札幌でもタニモクを開催してください!」とお願いしたところ快く私がよく利用しているコワーキングスペース「es Village」にて開催していただきました。

その様子はタニモクさんの公式noteで記事にしていただのでご覧ください。

三石さんが来ていただいたことをきっかけに参加者メンバーで月1回月末にお互いの目標を立て合うワークショップをしていました。

その中で私が「最近、仕事ばかりしている気がしている」という言葉をポロッと呟いたところ、他の参加者からこのように目標設定をしてもらいました。

このプレゼンのあとの雑談からDJをする発想に至ります。

自分「自分が主役かー。あんまり思いつかないなー。」
参加者「でも好きなこととかなんでもいいと思いますよ!」
自分「好きなことかー。最近ラップ面白くてDJとか憧れるんだよねー。あ!DJ面白そう!!」
参加者「DJいいじゃないですか!DJ sumika!DJ校長!」
自分「たしかに、結局仕事につながっちゃうんだけど、進路相談フェスでDJとかしたい!」

これがタニモクのワークショップ後に書いた自分の目標です。笑

こんな感じで背中を押されて、次の日には、DJを購入していました。笑

まずは、YouTubeを観ながら、見様見真似でDJを始めていました。晩年音楽「3」の成績を誇る私にとってDJはとても難しい趣味です。

でも、何でかDJしている自分が心踊っていました。

家の隅でDJの練習をし始める。

でも、やはり独学では難しいので、DJ TAMAさんのスクールに何度か通いました。

DJ TAMAさんのおかげでさらにDJが楽しくなりました。小節を意識したタイミング、曲と曲のBPMを合わせるなどDJが思っている以上に奥深かった。
DJやってみたい人は一緒に通いましょう!

思うは招く!学校でDJをするきっかけ

本当は、昨年12月に行われた「進路相談フェス-canau-@札幌龍谷高等学校」にてDJデビューをしようと思っていたのですが、学校との調整や機材準備が間に合わず断念していました。そんな投稿をFacebookにしたところ、とある先生からこのようにコメントがきました。

このやりとりのときは、「いつか声かけてもらえるのかな?」と思っていたくらいでしたが、春休み前くらいにまさかのお声がけをいただき、実現することとなりました。

直前で学校でDJが怖くてやめたくなった。

札幌市立藻岩高等学校という札幌の市立高校の中でも探究活動が盛んで有名な高校です。当校では、入学したての1年生に向けて2日間かけて、藻岩での学びを各教科、探究、進路などそれぞれの先生からレクチャーをしているようです。(こういったマインドセットが学校としてあるから、探究活動する生徒がたくさんいるんだと気づきました。)

3年前から株式会社コエルワ(旧:株式会社あしたの寺子屋)のCOOである嶋本さんが『学び方概論』という「学ぶとは何か」を講義されていました。そこに私も一緒に参加しつつ、DJをやってほしいという依頼でした。笑
春休みに先生と作戦会議を行いました。先生たちと「最近の学び」についてシェアし合っているうちに、講義内容が決まっていくというさすが嶋本さんのファシリ力と先生方の気づき力。
ワークショップを行っている際にDJをする予定でしたが、私が別件があったため、その時間にはDJできないこともあり、オリエンテーションの冒頭で生徒が入場してくる時にやろうとなりました。

どう考えてもうまくいく気がしない。

そのときの勢いで「やります!」と言ったものの、入場してくるときに盛り上げられるのか?と不安が襲い、嶋本さんとの打ち合わせで「音楽はBGMのように流すのがいいと思う。」とビビリ発言をしてしまう。
ただ、嶋本さんから「うまくいかなくても前に立つわれらがチャレンジしきることが大事で、ヒヨった決断が一番ダメでしょ。」と檄を飛ばされ、「そうですよね!やるしかないですね!考えます!」と再決意。笑
あの時の自分はきっと背中を押してくれる言葉がほしかった。背中を押してもらえてよかった。

気を取り直して、高校生が入場時に盛り上がる曲を考え、セットリスト作成。前日にDJ TAMAさんのところで2時間レクチャーを受け、迎えた当日。

迎えた当日。全然盛り上がらない!

案の定、生徒が入場するとBruno Marsの「Uptown Funk」からスタート。緊張してオドオドしてしまう。生徒以上に先生がニヤニヤしている姿だけは目に映りましたが、生徒が盛り上がっているかどうかまでは最初、直視できませんでした。
ご覧ください。校長先生が使うような演台でDJをしている私の姿を。
プライバシーの観点からモザイクがかかっていても伝わると思いますが、誰も現時点ではハンズアップしておりません。

もう少し拡大するとこんな感じでDJしております。改めて観ても異様ですね。笑

これは、もう俺が踊るしかない。

アリアナグランデのBreak Free(盛り上がらず)→緑黄色野菜(盛り上がらず)という流れできましたが、リアクションとしては、ニヤニヤする男子が少しずつ増えてきた様子。これだったらハンズアップくらいしてくれるだろうと選んだのが、Creepy Nutsの『Bling-Bang-Bang-Born』

何ならサビで踊る生徒がいてくれても、という淡い期待。

動画は、アップできませんが、当時の動画のスクショをすると、いかにシュールな光景が伝わると思います。

『Bling-Bang-Bang-Born』のサビ前のテンポが上がるところでハンズアップを求めてみるも、全スルー。笑 

ただ、ここで折れてはいけない。
最後までやり切ろう。
ついてこいみんな!と心の中で自分を鼓舞してサビを迎える。

サビになって、お馴染みのダンスを踊ってみると、みんな踊ってくれるどころか、踊り出したら笑いが起きた。笑
予想外すぎたけど、笑ってくれたならいっかと振り切り最後まで一人で踊る。先生が気を遣ってくれて、手拍子が起きる。温かい手拍子に心救われました。

そして、アイドルを少し流したところで、フェードアウトして学年主任の先生に渡す。

「はい。これからオリエンテーションをはじめます!」

というDJの説明なく、会がスタート。
それも「あのDJは何だったのか」の謎が深まりよかった。

ただ、あとから動画を見返すと、本当何の躊躇もなく始められた先生に拍手を送りたいくらい雑なフリをしてしまったなともう反省。先生方の現場力に助けられました。

「学び方概論」はめっちゃ面白かった

そして、嶋本さんによる「学び方概論スタート」ここからは真面目に「学びとは与えられるものではなく、自らのレンズを通した反応として自分の気づきとして深めていく。

生徒に最近の学びをアンケートで集め、生徒がどのようなことを学んでいるのか、どのようなことに関心があるのかというところから話を始めていきました。

そして、最近の私たちの学びをシェアしました。

私は、ラップバトルについて。

ラップは相手をディスる文化。ただ悪口をいうのではなく、音楽のリズムに合わせて、韻を入れて、相手をディスるという高度な技術を要するエンターテイメント。
相手をディスっているはずなのに、めっちゃ感動する。ライブという失敗できない状況で大人たちが本気でラップしている姿が感動するのかと最近気づきました。
何気なく、見ているものからでも、学べることはあるよね。ということを身近な例でお伝えしてみました。

嶋本さんは、アニメのセリフからの学びや先日アメリカに行って最先端のツールに出会って、食生活が変わるのかもしれないという学びをシェアしていました。

嶋本さんによる刺激が学びになるフロー

しまさんと掛け合いをしたり、生徒にインタビューしたりと、学び方概論はとても面白い企画でした。(面白かったけど、この辺で割愛。)

女子高生にまっすぐな瞳で「頑張るおじさん好きです!」と言われる。

講義が終了して、やり切った達成感と実力不足でへこみながら控え室に戻り、先生たちと振り返りをしようと思ったところ、女の子2人が走ってきて、「めっちゃ面白かったです!今度改めてお話したいです!」とその子が遠くの町から家族と引越してきたことや、色々とこれから取り組みたいという思いを伝えてくれた最後に、何かに気づいたかのようにまっすぐな目で、

「がんばるおじさんの姿好きです!」

0.2秒くらいは、まさか俺におじさんって言っていないよなと思って、「頑張るおじさん」という何かドラマとかの話しているのかなとか、よぎったんですが、完全に私のことを「おじさん」と言っていることがわかり、その瞬間横にいた女の子が「あ、おじさんは・・・」と止めに入っていたのも相まって、めっちゃへこみました。笑

きっと励まそうと思って、言ってくれた優しい一言だったんだと思います。その気持ちはとても嬉しかったです。

「俺まだ29歳なんだけど・・・」

というと、その子が「え!?」と目を見開いて驚いて、さらにへこむ。

そうか。DJしていたあの姿は、「がんばっている、おじさん」として子どもたちには映っていたのかと思うと成功なのかもしれませんが、人生で初めて冗談ではなく「おじさん」と言われて、へこみました。

というのも、ここ最近運動ができておらず5キロ太り、奥さんからも「おしゃれじゃない」と言われていて、おじさん化している自分が否めなかったこともあり、最後の一撃のように言われて、今でも引きずっています。笑

だいぶ長くなったnoteですが、何が言いたかったって、「DJ頑張って、おじさんって言われて、へこみました。」ということです。笑

DJがうまくいかず、悔しいし、動画を恥ずかしくて直視できないですが、この失敗を昇華するためにもnoteにしました。

唯一の救いは、生徒がDJに興味を持ってくれたこと

帰り際に、先生がDJに興味のあった生徒の背中を押してくれて、生徒が僕のところに来てくれました。すると、ぞくぞくと10名くらいやってきて、「どうやってやるんですか?」と聞いてくれたので、スクラッチや曲の繋ぎ方を教えると「おおー!DJっぽい!!」と言ってくれました。笑 
「ミセスはないですか?」「K-POPがいいです!」など生徒からのリクエストがあり、まだまだ流行りについていけていないことに気がつきました泣

20点でも挑めたことはよかった。

正直、DJの完成度としては、20点でした。
だからこそ、直前になって、ヒヨってしまったことも。

「うまくいかなくても前に立つわれらがチャレンジしきることが大事で、ヒヨった決断が一番ダメでしょ。」

しまさんに言われたこの一言がこのnoteでのメインメッセージですね。
私は、言葉より行動で語りたいタイプの人間だし、教員時代に「行動を伴わない行動は子どもの心をすり抜ける」ことも学びました。(当時の原体験のnoteはこちら)

変な挑戦をして笑われる人生がちょうどいい。

今でもDJの失敗と「おじさん」と言われたダブルパンチは凹んでいますが、こういう失敗をネタにしてnoteに書くくらいの人生が「月館 海斗の人生」って感じがして好きだなって思えました。

うまくいきそうなことを続けるのではなく、他の人に「何やってんの?」って笑われるくらいの挑戦をしている方がすごく心地よく「生きている!」って感じがしています。

それが私にとっての人生の探究だと気づかせてもらった機会でした。

「人生をDJしよう!」はさらに大滑りしたけど、「教育と社会をDJする」は30代になる私のテーマになる予感がしました。

機会を与えてくれる方々へ大感謝

「学校でDJをしよう!」と声をかけてくれた千葉先生、長井先生。
それを快く受けてくれた新ヶ江先生はじめとする学年団の先生方。
いつもこういった新しい取り組みに信じて巻き込んでくれる嶋本さん。
そして、DJを受け入れてくれる生徒の皆さん。

この場に至るまでには、いろんな方々のご縁があって、このメンバーで取り組めました。

私にとっても挑戦の場を安心して挑ませてくれるみなさんには、感謝でいっぱいです。

最後に嶋本さんがFacebookの投稿であげていた文章の一文を抜粋して終わりたいと思います。

いつかなにかにつながることを信じて万事を尽くすこと、これが今回の学びでした。
自分たちの出したメッセージを、長井先生が引用してくれていたり。
順平さんがつくっていることもしに、今回の生徒との出会いが引き継がれていったり。
それぞれが万事を尽くしているからこそ、いつかなにかにつながるんだな昔は、「きちんとつなげる」ということが大事だと思っていたけれど、すべてをそこまでデザインすることは出来なくて。だからこそ、「いつかなにかにつながる」と他者を信じ、自分ができることをやっていこうと思いました。まる。

何でそんな全力なの?という問いに対しての答えはまさに。

「いつかなにかにつながる」と他者を信じ、自分ができることをやっていこう

ということです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
5000字オーバーのこのnote最後まで読めた方いるのかな?

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