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組織に悩みを抱える全てのスタートアップ経営者が実践すべき3つの「Retro」

スタートアップを経営するにあたって、避けては通れないのが組織の課題だと思います。

創業者同士の関係性、チームの士気、部下の育成/モチベーション管理などなど。

自分の周りの経営者仲間も上記のような問題で結構悩んでいたりするのですが、自分が経営しているスタートアップでは「Retro」という仕組みを行っていて我ながらかなりうまく組織を回せているのかなと思っています。

実際、組織の課題で相談してきた経営者仲間に試しにRetroを勧めてやってみてもらうと、問題が結構簡単に解決していたりするので是非日本のスタートアップ経営者にも「Retro」が広まればいいなと思って今回のブログで解説してみようと思います。

Retroとは

RetroとはRetrospectiveの略で、簡単に言えば振り返りです。

自分とRetroとの出会いは、San FranciscoのTradecraftというところで3ヶ月間サービスデザインを学んだときでした。

Retroの基本的な考え方は、

制限時間を決めて特定のテーマ(例:今週の創業パートナーの行動/言動)に関する素晴らしかった点、改善すべき点を一つずつポストイットに書き出す

たったこれだけです。

これを創業者間、チーム全体、部下(この言葉が好きじゃないので以下メンティーと呼びます)と実施するだけで、冒頭に挙げたような組織の課題のほとんどは解決します。

以下では具体的に創業者間、チーム、メンティーとの3種類のRetroの方法を紹介します。

創業者間のRetro

サービスデザインやグロースなどのコンサルもやっている仕事柄、いろんなスタートアップの組織の相談も受けるのですが、創業者同士の関係性で悩んでいるスタートアップは結構多いなという印象です。

俗に友人同士の起業は、言いたいことが言い合えずピリピリしてしてしまったり、逆に感情的になって口論になってしまうなど、ケンカ別れのリスクが高いと言われています。

自分は数年来の同い年の友人との起業なので、まさに一番ケンカしやすいパターンなのですが、Retroを毎週やっているおかげで言いたいことは全て言い合いつつ、仲良く一緒にやれています。

毎週の創業者間のRetroでは、15分測って以下の6つの項目をポストイットに書き出します。

・今週のチームの素晴らしかったところ
・今週のチームの改善すべきところ
・今週の自分の素晴らしかったところ
・今週の自分の改善すべきところ
・今週の相手の素晴らしかったところ
・今週の相手の改善すべきところ

そしてそれぞれの項目ごとに順番に1枚ずつポストイットを壁に貼りながら相手に伝えていきます。
ポイントはポストイットを使う&時間を区切ることで、会の位置付けをアイデア出しの場にすることで、言いづらいようなことでも笑顔で言い合える雰囲気を作ることです。


これには以下のようなメリットがあります。

・毎週、自ずと組織全体について思考を巡らすことができる
・自身の行動を振り返ってアップデートしていくことができる
・強制的にアイデアとして吐き出す場なので、相手に対して思っていることを遠慮なく伝えることができる
・逆に相手が自分に思っていることを、普通であれば言いづらい事まで含めて引き出せる


例えば自分が過去に共同創業者に言われた改善すべきことの一例でいうと、

・オフィスのドアを締める音や、スマホを机に置くことがデカすぎてビックリするのでやめてほしい
・相談なしにデバイスを購入してくるのはちょっと嫌な気持ちになるので、相談して欲しい
・英語で仕事の会話をするときに主語が「We」ではなく「I」を無意識に使ってしまっていてチームへの敬意が感じられないのでやめてほしい

などなど。

どれも最な指摘だなと思い、指摘されたことは全て行動を改めるようにしています。

逆に自分も上記のような指摘を創業パートナーに毎週している訳ですが、結構小さいことなんですけど、スタートアップの場合、創業者とほぼ毎日10時間以上一緒に過ごすので、こういうのが積み重なってくると結構ムカついちゃったりすると思うんですよね。

実際、Retroをやる直前までの数日間はちょっとピリピリしてしまっていたが、Retroをやってまた関係性が強固になったりという経験を何回もしてきました。

そういう訳で、創業者間Retroは超オススメです。友人同士でやっているスタートアップには特に。

(ちなみにこれが共同創業者のコバ。この見た目で26歳。クセの強さが滲み出ています。この写真を見ただけでもRetroの重要性がお分かりになるかと思います。)



チーム全体でのRetro

チーム全体のRetroでは15分測って、以下の項目を各自がポストイットに書き出して、一人ずつ順番に壁に貼りながらチームに伝えていきます。

・今週のチームのよかったところ
・今週のチームの改善すべきところ
・今週の誰か個人のよかったところ
・今週の自分の改善すべきところ


これをやることで、

・メンバーがチーム全体のことを考えるようになる
・メンバーが感じているチーム全体の改善点を吸い上げることができる
・チームのうまく行っているところを言語化することでチームの士気やテンションが上がる
・メンバー個人間で褒め合うことで、個人の士気やテンションを上げる

などの大きなメリットを得ることができます。

こんな感じで壁に貼りながらチームでワイワイ話していきます。頻度としてはだいたい2週に1回くらいの頻度でやっています。


メンティーとのRetro

メンティー(自分が直接教育する立場にあるメンバー)と定期的に1対1でRetroを行うことも非常に重要です。多くのマネジメント本に書いてあるとおり、部下の最高の栄養はフィードバックだからです。

メンティーとのRetroは、以下のような項目をお互いに出し合います。

前回のRetroから今日までの
・自分の素晴らしかったところ
・自分の改善すべきところ
・相手の素晴らしかったところ
・相手の改善すべきところ

ポイントはメンティーからも自分へのフィードバックを洗い出してもらう点です。これにより、今の教え方・仕事の振り方のうまくいっていて継続すべきところ、もっと改善すべきところが明らかになるからです。

これは完全に持論ですが、

メンティーに叱りも褒めもしないマネージャーは4流
メンティーに叱るだけのマネージャーは3流
メンティーを叱るだけでなく、うまくやっているところを見つけて褒めるマネージャーで2流
メンティーを褒めるかつ叱って、なおかつメンティーから自分自身へのフィードバックを吸い上げて自分自身をアップデートして初めて1流のマネージャー


だと思っています。

この前もマーという東大生のインターンの子にRetroをやったのですが、いままでこういうフィードバックをしてくれる会社はなかったらしく結構喜んでました。

まとめ

スタートアップの組織の問題 = 単なるコミュニケーション不足の問題なので、上記のような3種類のRetroを使ってオーバーコミュニケートすることで簡単に解決できると思っています。

組織に悩むスタートアップ経営に携わっている方々は、騙されたと思ってぜひ一度Retroを試していただければと思います。


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KAJI @ MESON CEO

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