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ストレスは感染するが、ストレスが身体に悪いと考える人だけが影響を受ける

一言でいうと

表題の通り

活用シーン

ストレス対策、メンタルヘルス

内容

【研究①】
看護師のグループに3週間毎日「チーム全体の感情的な”雰囲気”について」記録をつけてもらった。

結果、ある日のある看護師の気分は、良い場合も、悪い場合も、同じチームのほかの看護師の気分によってかなり予測できることが分かった。仮に看護師同士がほんの数時間しか接していなくても、ストレスの原因が仕事とは関係なくても、感情の感染は起こり、全体に広がった。

【研究②】
実験の参加者はマジックミラー越しに、見知らぬ人物が難しい数学の課題を出され、高圧的な質問をされる様子を観察した。

結果、参加者の1/3近くにコルチゾール(ストレスを感じたときに分泌されるホルモン)の大幅な上昇が認められた。ビデオでこのような出来事を見たときも、1/4の参加者に同様の反応が現れた。

【研究③】
約三万人に対する調査。
ストレスが害になると心配していない人 →以後8年間の死亡率はそれ以外の回答者に比べ低かった。
ストレスが害となっていると信じている人 →40%以上の高い確率で死亡していた。

『EA ハーバード流こころのマネジメント――予測不能の人生を思い通りに生きる方法』スーザン・デイビッド

上司がイライラする職場、家に帰ると家人が何だかカリカリしている。
そんな雰囲気を人は、敏感に察知するものだと思います。
私も、にこやかにドアを開けた瞬間、その場の空気が凍り付いていた・・・なんて経験、何度かしています。

面白いもので、人はそういったものを感じる能力があるようです。

研究①では、まさに、他の看護師の気分が、別のある看護師の気分を予測する参考になる事を証明しています。
研究②では、イライラしている人を見るだけで自分までイライラしてしまうことがわかっています。

現代社会に住む私たちは、例えば満員電車で、
不機嫌な職場で、
怒り狂うクレーマーがそばにいるだけで、
ストレスという伝染性の厄介者に冒されてしまいます。


しかし、朗報です。
そんなストレスも、「ストレスが身体に悪い」とさえ思わなければまったく健康被害を受けることはありません。
それをあらわしているのが、研究③です。

そのあたりのお話は『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ケリー・マクゴニガル)に詳しいので、お勧めします。

余談ですが、私は「ザ・ロック」という、ニコラス・ケイジとショーン・コネリーの出演した映画が大好きで、ニコラス・ケイジ扮するちょっとイケてないFBI捜査官がピンチの時に皮肉を込めて「I love pressure!」というセリフを吐くシーンがあります。
ストレスフルな状況に入ったときいつもそのシーンを思いだしながら、心でつぶやいています。I love pressure!


以下、ケニー・マクゴニガルのTEDスピーチです。日本語字幕も入ってますので良かったらどうぞ。

『ストレスと友達になる方法』


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