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一度読んだら忘れない『シュガーマンのマーケティング30の法則』

あなたは売り込みをしていますか?商品を売る仕事ではないという方もいるでしょう。

ですが思い出してみてください。子供の頃。好きなおもちゃを買ってもらうため、公園に遊びに行くため、親を説得しましたよね?

あるいは大人になって。就活で自分を売り込んだり、友達に自分の好きなアニメの面白さを熱弁したりしませんか?私はします。

そんな時大事になってくるのは売り込む力「マーケティング」です。

今回は相手の心をくすぐる、心を動かすマーケティングの心理的トリガー(引き金)を学べる『シュガーマンのマーケティング30の法則』 について紹介していきます。

忘れない著者紹介

著者はジョセフ・シュガーマン氏。シカゴ近郊出身。マイアミ大学電気工学部に3年半在籍したのち、1962年に米陸軍に召集。その後、ドイツに渡り、陸軍の諜報機関を経て、なんとCIAに勤務していたそう。

1971年、世界初の電卓を販売する通販会社JS&Aを設立。紙面全面をテキストだけで埋めるという、当時では斬新な広告で業界の注目を集めました。また、クレジットカードによる注文を受ける際にフリーダイヤル・サービスをアメリカで初めて使用。今ではいろんな会社がやっていますが、その先駆け的存在だったんですね。

1986年、販売の中心を「ブルー・ブロッカー」のサングラスにシフト。ダイレクトメール、通信販売広告、カタログ、テレビショッピングチャンネルを通じて販売。ブルー・ブロッカー・サングラスは世界中の媒体を通じて、2000万本超が売れている。

こんな人は忘れない

・いい曲を作っているのに売れないと悩んでいるバンドマン
・なぜ「話は面白いのに話題にならないアニメ」があるか知りたい人
・これから起業して何かを売り込んでいきたい人

忘れない要約

顧客の特徴

1対1のセールスの時、どんな心理的トリガーを使うと有利になれるのでしょうか?それは、顧客の特徴を知ることです。

まずお客を熟知すること。聴き上手になり、お客本人と関わり、お客をよく知っている人たちとも話すといいでしょう。そうすれば、お客の特徴やお客が買いたいと思う感情的理由が分かってくるからです。

例えばあなたが家を売るとします。まずするべきはなんでしょうか?うーん、いかにいい立地条件か説明する?シュガーマン氏の場合は

・お客がなぜ家を買おうと思ったのか
・住宅に何を求めているのか
・住宅購入経験
・趣味
などなどお客に関する情報をできるだけ集め、お客が買いたいと思う動機の本質、感情を理解することが大切とのこと。相手がどんな人かわかれば、その情報だけで非常に効果的なセールスが組み立てられます。例えば、娘がピアノを習っているご家庭なら、アクセスの良い住宅街よりも、隣の家が少し離れている山間の家の方が、娘さんは騒音を気にせず演奏会の練習ができるかもしれません。

巻き込みとオーナーシップ

ある家電小売店でテレビを売っているベテラン熟練テレビセールスマンから聞いた話だ。
彼はこれまでで一番優秀なセールスマンで、売上げ成績は常にトップ。販売テクニックもすばらしかった。しかし、私がすごいと思ったのは、買ってくれそうなお客を見分ける彼なりの方法だった。
彼は、ただ通路に立って店に入ってくるお客を眺める。まずは観察するのだ。お客がテレビに近づきチャンネルを回し始めたら販売チャンスは5割。チャンネルを回さなかったら販売チャンスは1割だという。

この方法を広告に活かすにはどうしたらいいでしょうか?広告を見た人の家にお邪魔するわけにはいきませんよね。しかし、テレビを触らせることはできなくても、読み手の想像力を利用してチャンネルを回す感覚を作り出すことはできます。

たとえば、電卓の広告がこんな風に書いてあったらどんな場面を思い浮かべますか?

「ライトロニクス2000を手に取れば分かる。ほら、軽いキータッチでもちゃんと反応が返ってくる。それに、このコンパクトさ、軽さはどうだ」

電卓を手に取る絵が浮かび上がったのではないでしょうか。自動車に試乗するように読み手を「巻き込む」ような広告コピーはとても効果があります。

「オーナーシップ」という発想も巻き込みとよく似ていますが、こちらはお客に所有者気分を味わってもらうというもの。具体的には
「エクササイズ器具が届いたら、即トレーニング開始。まずウエイトを調整。ベッドの下にも難なく収納できます」という感じですね。
読み手にもう商品を買ったような気にさせる。所有者となった自分の姿をイメージさせたら勝ちも同然です。なぜなら人は自分の所有物の価値を過大に評価してしまうから。漫画を売ろうとしたのに思ったより安かったから売らずに帰ってきたなんて経験がある人もいるのでは?

お客に体験させる、あるいは体験したような感覚に訴え、購買意欲をかき立てましょう。

好奇心

なぜ通信販売の商品が魅力的に感じられるのでしょうか?店頭では、お客は商品に触れ、感触を確かめてから買うかどうか決めることができます。しかし通信販売では触ることができませんよね。

それでも通信販売の商品に惹かれるのは「好奇心」のおかげかもしれません。

たとえば本を買う時は「読むとこんな能力が!」「あなたもこんな風になれる!」なんてキャッチコピーに興味をもって買った経験もあるのではないでしょうか?私はあります。もちろん著者の人気でも本は売れますが、好奇心にはかなわないでしょう。講演会などのアイデアを売る仕事でも、好奇心がお金を払った理由として強いはずです。

では、好奇心の力をあなたはどう活かせばいいのでしょうか?

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