からむし堂

虫好きがこうじて研究者になった妹と虫はどちらかといえば苦手な姉。 妹は虫の世界のおもし…

からむし堂

虫好きがこうじて研究者になった妹と虫はどちらかといえば苦手な姉。 妹は虫の世界のおもしろさを知ってもらいたい!とカードゲーム「まる花札」を開発。姉はそれを手伝う中で「虫と花や植物の関係」がどんどん気になり始めた… そんな姉妹で植物や虫を中心としたセンス・オブ・ワンダーを綴ります。

最近の記事

変化自在なアブラムシ:知れば知るほど驚く存在でした

我が家のベランダプランター、主にケールにアブラムシがびっしりつくようになって半月ほどでしょうか。 毎年、この時期はこんなことになるので、多少なりとも葉っぱから振り落としたりしてますが、キリがないので諦めています。 1週間ほど前に、ちょっと気になるシーンを何度か目撃するようになりました。 葉っぱの裏にアブラムシとともに、ショウジョウバエみたいなものが止まっているのです。しかも何匹も。 あまり気持ちの良い写真ではないですが(笑)、からむし堂HOT LINEに送ってみました。

    • アジュガに誘引されるチュウレンジハバチの謎となぜかチュウレンジハバチに誘引される私。

      先週末、汗ばむような陽気の中、山の入り口あたりで見かけたのがこちら。 お腹のオレンジがパッと目に入ってきました。 「おお〜、派手なオレンジ色。ハエ?ハチ?なんだろう?」 と、からむし堂ホットラインに写真を送ってみると・・・ なんと去年の秋に盛り上がっていたチュウレンジバチじゃない?というのです。 あの、ブリッジをするように丸まっていた幼虫の成虫がこれ! なんという出会い! おまけにこのチュウレンジハバチがやってきていた花もまたちょっとした面白いエピソードが出てきました。

      • これ、一体どうやって作ったの?!

        昨日、東北の森から届いた写真です。 なんだか分かりますか? なんと、クスサンという蛾の繭の抜け殻なんです。 中にライトを入れたら素敵な照明になりそうですが、この不思議な造形は一体どうやって作られているんだろう・・・と、気になって「クスサン 繭」と検索してみたら、またびっくり! 最初に見かけたのはこちらの記事。 千葉県立博物館の記事でした。 ここで葉っぱに包まれているのを見て、ますます興味が湧き、もうちょっと調べてみると、こんな論文を発見しました。 植物の蔓でも利用して

        • 寒い日でしたが、ヒラタアブでホットに!

          今日のお昼ごろ。 寒いであろう東北の森の中から、「この寒いのにタンポポは咲いてるし、ヒラタアブが花に来てたよ」と妹からラインが。 警戒心が強くて最初はうまく撮れなかったそうですが、撮影成功〜、のあたりから俄にラインが盛り上がっていきました。 「どうやらこれはオスみたいね」 「ふ〜ん、ミツバチなんかはオスは季節限定でしか現れないけど、アブは年中いるの?」 「たしかに〜。でも近くにメスが来たらビュンって勢いで追いかけて行ったから今も交尾の季節なのかなあ。ハチとはだいぶ違うよね

        変化自在なアブラムシ:知れば知るほど驚く存在でした

          からむし堂2024カレンダー発売開始!

          からむし堂 2024カレンダー「私のセンス・オブ・ワンダー」、いよいよ発売開始しました! 下記のサイトで販売しています。 オリジナルカレンダーを作成したところで、希望すればそのサイトで販売してくれる、というのにチャレンジしました。 販売用には付属してはいませんが、3人で作成した各月の写真に寄せたエピソードはこちらです。 (先日、掲載したのは4月と5月がテレコになっていたので、新しくしています) 今年も残すところあと2週間ですね。 来年も、センス・オブ・ワンダーを楽しむ

          からむし堂2024カレンダー発売開始!

          カレンダーを作りました

          からむし堂の姉、妹、母の3人で来年のカレンダーを作りました。 今年で3年目。 テーマは日常生活で出会う”センス・オブ・ワンダー”。 日々、LINEでやり取りした写真などの中から厳選セレクトした「とっておきの写真」に、センス・オブ・ワンダーを感じられるような言葉を添えました。 写真を選んで、並べて、また選び直して。 添えた言葉も、みんなで「こうする?」「ああする?」とブラッシュアップして。 カレンダーには、写真と短い言葉を添えていますが、絞り込んだ写真と、その写真のエピソ

          カレンダーを作りました

          遮光器土偶みたいなトンボ〜晩秋のオツネントンボを見かけました〜

          今週は東北の森で過ごしています。 そろそろ陽が傾き始まった午後。 庭に出ていた母が「オツネントンボがいるよ」と教えてくれたので、そっと近づいてみました。 案外、人を怖がらないのか、寒さで動きが鈍っていたのか、近づいてカメラを向けてもまったく気にしていない様子。 おかげさまで写真や動画を撮らせてもらい、ゆっくりと観察もできました! じっと見つめていると、大きな目玉が気になります。 最初は目を半分、閉じているような表情だなあ、と眺めていたのですが、ふと頭をよぎったのは遮光器土

          遮光器土偶みたいなトンボ〜晩秋のオツネントンボを見かけました〜

          雌しべが背中にピッタリ!

          この1週間で2度ほどミツバチに遭遇しました。 すっかり花は少なくなってきた時期ですが、というよりも、少ないからこそ、意外な場所で出会うのかもしれません。 畑の小さな花をめがけてやってきた子。 かなりはっきりと羽音が聞こえて、その音の先を追いかけると、いました! 少しでも蜜を集めたいのでしょうか、花がないと分かるとあっという間にどこかへ消えていきました。 お次は町中に街路樹として植えられているローズマリーの茂みにて。 めしべのカーブがミツバチの背中にぴったり! 蜜も花粉も

          雌しべが背中にピッタリ!

          奈良の園庭訪問〜虫談義が止まらない〜

          先日、からむし堂姉妹は奈良の幼稚園の園庭を訪ねてきました。 その園庭をフィールドにしているFさんに案内していただきました。 Fさんはその園庭で見られる虫を紹介する「園庭の虫あそび図鑑」というサイトも作っておられます。 虫を見かけても、なんの虫かを調べるのはなかなか難しいこともありますが、このサイトがあれば、より絞られた中から探すこともできますし、子どもたちの興味や関心に合わせていろんな探し方もできるようになっているスグレモノです。 園庭では、園児や先生方と、虫との付き合

          奈良の園庭訪問〜虫談義が止まらない〜

          集団で走るアリを目撃

          畑の掘り起こしておいた土の一角で、何やらゾロゾロと動いているものに気づきました。 あ、あり。 ツヤツヤした透明感のあるものをくわえて一斉に走っています。 どうも卵ではなさそうな形。 さなぎか何か?? でもなんでさなぎなんて運ぶんだろう?と気になって、帰ってから調べてみました。 そうしたらビックリの記事を見つけました。 「なぜ、サムライアリは「奴隷狩り」をするのか 巣を乗っ取り、幼虫さらう…」 クロヤマアリの女王になりすまして巣を乗っ取って、クロヤマアリにサムライアリの

          集団で走るアリを目撃

          マルハナバチが花から落っこちたのは何で?と考えてみた

          先日、ジキタリスにやってきて、花から落っこちたマルハナバチの動画を紹介しました。 落っこちる様子の動画がいくつかあったのですが、それらを見ていた妹から、「これは足元が滑ったのではなくて、花粉を集めるのに雄しべにぶら下がってるからじゃないかな?」とコメントが。 んん? 確かに花の中でくるくる回転している様子は感じていました。 というわけで、その辺りがよく見えるものをちょこっと編集してみました。 確かに! 花の中でしきりにくるくると回りながら、足でせっせと花粉を集めている

          マルハナバチが花から落っこちたのは何で?と考えてみた

          カードゲーム「まる花札」へのコメント〜ゲーム好き、生き物好きそれぞれの視点

          先日、からむし堂制作のカードゲーム「まる花札」を2つ購入してくれた知人からの感想です。 1つ目は家族(20代の息子さん2人)と遊んでみたよ、と。 ご家族は自然好きではないけれど、ボードゲーム好きなんだそう。 あっという間にルールを理解して、いかにたくさんカードをゲットするかで盛り上がった。 基礎編で慣らしてから〜、なんて悠長なことはしてくれなくて、あっという間に応用編でどんどん盛り上がってたよ、とのことでした。 なんと4回もやってくれたんですって!  「ゲーム性が高くて

          カードゲーム「まる花札」へのコメント〜ゲーム好き、生き物好きそれぞれの視点

          念入りなグルーミングをしていたのは・・・

          今回も東北のとある森の近くで観察したハナバチの話題です。 草むらの中で葉にとまっているハチの姿を見かけたので、写真を撮ろうと近寄ってみると、手や足をせっせと動かしてグルーミングしていらっしゃいました。 これもまた手足の動きが素早いので写真がぶれぶれになってしまうので、急遽、動画に切り替えてみました。 間に合うかな・・・と心配だったのですが、心配ご無用。 熱心にグルーミングする姿を1分半近く動画で撮ることができました。 ちょっと長いのですが、ぼんやりと眺めてみてください!

          念入りなグルーミングをしていたのは・・・

          からむし堂 虫観察会 の様子

          2023年6月3日(土)、6月4日のムシの日の前日に、虫観察会を開催しました。 集まったのは虫好きの大人女子(+4歳の男の子!)の、それぞれの虫との関わり方を聞いていると、それだけでもじつに面白くて、「いろんな関わり方、付き合い方、関心の持ち方があるんだなあ」というのが一番印象に残ったことでした。 カバー写真はスタートしたばかりの頃で、この時はまだ皆さん、なんとなく寄り集まっていましたが、もうすぐにあちらこちらへと散らばっていきました。 そしてあちらから、こちらから「これ

          からむし堂 虫観察会 の様子

          マルハナバチに大人気のジキタリス

          東北のとある森の近くにて。 いつもより少しだけ早起きしてカーテンを開けたところ、花盛りのジキタリスに丸いお尻の方が入っていくのが見えました。 「お!これはマルハナバチ」 と急いでスマホを手にとり、デッキに出て探してみました。 いました、いました。 一生懸命、蜜や花粉を集めていて、大忙しです。 まったくじっとしていないので、写真は諦めて動画にしてみました。 少々、ピントが甘いですが、それでも後ろ足に集めた花粉ボールもよく見えます。 一度めは、花から出てきたあと、私の姿に

          マルハナバチに大人気のジキタリス

          空から降ってきたのは、、、

          雨の合間の出来事でした。 東北のとある森にて、目の前を横切った鳥が空中で一瞬、なにか不思議な動作をしているなぁ、と思ったところ、、、。 空から何かがふわりと落ちてきました。 何だろうと慌てて駆け寄ってその落ちてきたものを拾ってみると、なんとチョウの羽の残骸でした。 どうやら鳥は飛びながらチョウを食べ、羽の一部がくちばしからこぼれ落ちたようです。 さて、このチョウはいったい何チョウなのか?と、図鑑をひろげてみました。 色合いからヒョウモンチョウ系統だろうとあたりをつけて見

          空から降ってきたのは、、、