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イベント情報|あいつゲイだって|松岡宗嗣

2021年11月29日、松岡宗嗣 著『あいつゲイだって』が柏書房より発売されます。

あいつゲイだって_Cover+Obi

 本年11月25日は、「一橋大学アウティング事件」の控訴審判決からちょうど1年にあたります。また来年2022年4月からは、「パワハラ防止法」により中小企業でもアウティングの防止対策が義務付けされることになっています。

 上記判決において、アウティングはなぜ「許されない行為」と判断されたのでしょうか? そもそもなぜ、性的指向や性自認といった個人情報の暴露が「命」の問題につながってしまったのでしょうか?

 さらなる被害を防ぎ、これ以上「命」が失われないためにも、いま改めて考えたい「アウティング問題」の論点を整理した一冊です。

 本書の刊行を記念し、12月には東京と大阪でイベントを実施します。本書、そして本イベントをきっかけに、「アウティング」に関する議論がより一層深まることを願います。

【追記2021/11/30】
2021/12/16(木)にジュンク堂書店 難波店でのトークセッションが決定しました。 あわせてチェックください。

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2021/12/7(火)マルジナリア書店

・タイトル

松岡宗嗣・川口遼・奥野斐トークイベント
「一橋大学アウティング事件から考える」

・日時+会場

12月7日(火)18:45開場/19:00開演
オンライン/来場のc場合はミエザホール(分倍河原、マルジナリア書店より徒歩1分)

・概要

「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ」。一橋大学大学院のロースクールに通うAさんが校舎から転落死してから6年。遺族がアウティングをしてしまった同級生と大学に対し損害賠償を求めた裁判で控訴審判決が下されてから、2021年11月25日でちょうど1年を迎えます。本人の性のあり方を同意なく勝手に暴露する「アウティング」の危険性は世間的にも認知されてきました。しかし、「アウティング=絶対してはいけないこと」という原則の先に、もっと複雑な現実があるのではないか。そもそもなぜ、アウティングという行為は「危険」なのか。当事者の立場から改めて論点を整理した松岡さんと、一橋事件を追い続ける記者、研究者とともに、これ以上「命」が失われないための議論をしたいと思います。

・ゲスト情報

川口 遼(かわぐち・りょう)
東京都立大学子ども・若者貧困研究センター特任助教。一橋大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。専門はジェンダー・セクシュアリティ研究。家族・労働・福祉の社会学。共著に『私たちの「戦う姫、働く少女」』(堀之内出版)、共訳に『魂を統治する――私的な自己の形成』(ニコラス・ローズ著、以文社)。一橋大学アウティング事件をきっかけに結成された卒業生団体PRIDE BRIDGEの副会長を務めている。
奥野 斐(おくの・あや)
1983年、新潟県生まれ。東京新聞社会部記者。お茶の水女子大学文教育学部卒業 後、東京・中日新聞に入社。愛知県の支局、北陸本社報道部などを経て現在、社会部でLGBTQやジェンダー、保育・教育問題などを中心に取材。2009年ごろからLGBTQの課題に取り組み、一橋大学アウティング裁判、同性婚訴訟なども継続して追っている。亡くなった一橋大法科大学院生の遺族、同級生らも取材し、新聞記事のほか月刊「創」2019年5月号に「同性愛差別が続く社会で起きた事件と波紋 一橋大学アウティング裁判が社会に投げかけた問題」を掲載。東京新聞のポッドキャスト「新聞記者ラジオ」でも発信している。

・予約ページ(書籍付きチケット)

・予約ページ(チケットのみ)

2021/12/15(水)清風堂書店

・タイトル

松岡宗嗣・三木那由他トークイベント
「アウティングを語るための言葉/経験」

・日時+会場

12月15日(水)18:30開場/19:00開演
オンライン/来場の場合はTKPガーデンシティ東梅田

・概要

「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ」。一橋大学大学院のロースクールに通うAさんが校舎から転落死してから6年。遺族がアウティングをしてしまった同級生と大学に対し損害賠償を求めた裁判で控訴審判決が下されてから、2021年11月25日でちょうど1年を迎えます。本人の性のあり方を同意なく勝手に暴露する「アウティング」の危険性は世間的にも認知されてきました。しかし、「アウティング=絶対してはいけないこと」という原則の先に、もっと複雑な現実があるのではないか。そもそもなぜ、アウティングという行為は「危険」なのか。「ゲイ」の立場から改めて論点を整理した松岡さんと、「トランスジェンダー」であることをカミングアウトした三木さんと共に、より多角的な視点から議論を深めたいと思います。

・ゲスト情報

三木那由他(みき・なゆた)
1985年生まれ。大阪大学大学院文学研究科講師。哲学者。コミュニケーションに関する哲学的研究を専門としている。著書に『話し手の意味の心理性と公共性』(勁草書房、2019年)、共著に『シリーズ新・心の哲学Ⅰ 認知篇』(信原幸弘・太田紘史(編)、勁草書房、2014年)、共訳書に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか(上・下)』(加藤隆文、田中凌、朱喜哲と共訳)がある。現在、『群像』にて「言葉の展望台」を連載中。

2021/12/16(木)ジュンク堂書店 難波店

・タイトル

講師 松岡宗嗣・聞き手 天野潤平(柏書房)
「身近な事例から考える『アウティング』問題」

・日時+会場

12月16日(木)17:00開演
会場のみ/ジュンク堂書店 難波店(3階カウンター前特設会場)

・概要

 「アウティング」という言葉を知っていますか?「アウティング」とは、本人の性のあり方を同意なく第三者に暴露すること。2015年8月に起きた「一橋大学アウティング事件」の報道により世間的にも知られるようになりました。この事件の発端は、一橋大学大学院のロースクールに通うAが「ゲイ」であることを、同級生ZがクラスメイトのLINEグループに同意なく暴露したことにあります。その後、心身に変調をきたしたAは、校舎から転落死しました。翌2016年、遺族が学生Zと大学に対し損害賠償を求めて提訴。2020年11月の控訴審判決では、本人の性のあり方を同意なく勝手に暴露するアウティングが「許されない行為」であることが示され、地方自治体だけでなく、国レベルでも大きな影響がありました。

 本年11月25日は、この画期的な判決からちょうど1年にあたります。また来年2022年4月からは、「パワハラ防止法」により中小企業でもアウティングの防止対策が義務付けされることになっています。しかし、そもそもなぜ、性的指向や性自認といった個人情報の暴露が「命」の問題につながってしまったのでしょうか? 実は、一橋事件の前からこうした被害は起きていたし、現在も起きています。学校や職場などの身近な人間関係において、また不特定多数に瞬時に情報を発信できてしまうネット社会においては、誰もが加害者にも被害者にもなり得るのです。私たち一人ひとりが今、「アウティング」について知っておくべきこと、改めて考えておきたいことをまとめたのが『あいつゲイだって』(柏書房)です。

 本トークイベントでは、同書の著者であり、「ゲイ」であることをオープンにしながら性的マイノリティに関する情報を発信する松岡宗嗣氏をお招きします。日頃のコミュニケーションの場(例えば職場など)において、無意識の「アウティング」をしてしまわないための知識を身につけましょう。同時に、「アウティング」が命の危険につながってしまうことの背景にある、この社会の差別的な構造を問い直す時間になれば幸いです。

・講師情報

松岡宗嗣(まつおか・そうし)
1994年愛知県名古屋市生まれ。明治大学政治経済学部卒。政策や法制度を中心とした性的マイノリティに関する情報を発信する一般社団法人fair代表理事。ゲイであることをオープンにしながら、HuffPostや現代ビジネス、Yahoo!ニュース等で多様なジェンダー・セクシュアリティに関する記事を執筆。教育機関や企業、自治体等での研修・講演実績多数。2020年7月、LGBT法連合会・神谷悠一事務局長との共著『LGBTとハラスメント』(集英社新書)を出版。近著に『「テレビは見ない」というけれど――エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む』(青弓社)、『子どもを育てられるなんて思わなかった――LGBTQと「伝統的な家族」のこれから』(山川出版社)。本作が初の単著となる。

・予約ページ

ジュンク堂書店 難波店3階カウンターにて受付中です(電話予約可)。詳細は下記URLをご確認ください。

https://honto.jp/store/news/detail_041000058000.html?shgcd=HB300

いずれの会場も現在予約受付中です。
お申し込みの上、ぜひぜひご参加くださいませ。

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