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新著書がくる!⑩〜執筆は答え合わせじゃないよ絶対〜

こんにちは!勝浦です。
来る11月1日(水)に発刊する新著「ひと言でまとめる技術」
その完成までの軌跡をコラムで連載しています。
amzn.asia/d/g0dMOqO

今日のコラム内容をひと言でまとめると、
「執筆は答え合わせじゃない」です。

あなたが一冊本を書いたとします。

そして、二冊目を書くとします。

その二冊目を書きながら何度かこう思うかもしれません。

「あれ?前の本でもこの話をしてたっけ?」
「あれ?前の本とこの内容、矛盾してないか?」
「このくだり、前にどこかのイベントでしゃべったことと真逆では?」
「このままだと二重人格では?」

そう。著書があるということは、
そこで書かれたことに対して責任がある、ということ。

でも、どこまでその責任を貫くべきなのでしょう?
一言一句、世に出ているものに矛盾は許されないのか?

そして、これがまだ数冊ならいいでしょうが、何十冊レベルで書いている人は、膨大な自分の著書をいちいち齟齬がないかスクリーニングしているのでしょうか?

そんな疑問に書きながら気づいた僕は、編集者に尋ねてみました。

「前著と照らして矛盾はないか、が気になって筆が止まるのですが…」
「それは、まったく気にされなくて結構です」
「え?本当ですか?」
「勝浦さんが、生きていく上での絶対的な信念のようなものは、おそらく矛盾することはないでしょう。でも、ある時はAという方法をおすすめして、ある時はBという方法をおすすめするのは、まったく矛盾ではないし、読者への裏切りではありません。なぜなら、勝浦さんという著者もまた日々、進歩しているからです。
最初に本を書かれてから、世の中や読者の反響から多くのことを学ばれたと思います。それをかたちにしましょう。進歩していく過程で、考えをアップデートするのは、むしろとても大切です」

と、こんな会話をしてスッと腹落ちして、また執筆を進めることができました。
「答え合わせに過敏になって、新しい本を窮屈なものにしてはいけない」
という教訓をここで得たのでした。

ちなみに、歌手の槇原敬之さんの楽曲では、

『No.1』という、世界で1番素敵な恋をしよう!という内容の曲と、

「〜No.1にならなくていい元々特別なオンリーワン〜」
という歌詞が入っている『世界に一つだけの花』があります。

この二つの楽曲は内容が矛盾しているようにもとれますが、
きっと槙原さんは「その時の自分の気持ちに正直に書いた」
だけでしょう。
そして、ファンも槙原さんへの信頼は揺るがないはずです。

人は進歩しながら変わっていくのです。

つづく


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