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事業は表現である(加藤遼さんインタビュー②)

アートのように、自分の価値観をベースに事業を始める

「僕は自分がやりたくて、勝手に事業を始めるのが好きです。事業は活動であり、表現だと思っています。最初は誰かが始めて、だんだん共感する人が増えて大きくなっていく。

なんでその事業を始めたのかといえば、そこには必ず自分の人生の価値観があり、アイデアが形になっていきます。これアートと同じかなと。芸術はそれでしかないので。

新規事業やマーケティングもあくまで表現方法のひとつだと捉えています。他者との協業・チームビルディングも、芸術家コミュニティということだと思います」

「勝手にやる」仕事が大きな価値を生む

そういえば、加藤さんと私が出会った「ジーニアスファインダーⓇ集中講座」で、主宰者の山口揚平さんが「今の時代には、お金を稼ぐという意味の仕事と、本質的に社会的な価値を生むという意味での仕事は分けて考えると良い。また、依頼されてやる仕事に関しては、クライアントの期待に対して120%の成果を目指すべきだが(120%主義)、後になって大きな価値を生むことが多いのは、誰にも頼まれていないのに、自分の思いを元に勝手に始めることだ(200%主義)」という話をされていたのを思い出しました。

山口さんの言葉を借りれば、まさに加藤さんのお仕事スタンスは「200%主義」のように感じられます。そして加藤さんの「表現」に対して、たくさんの共感者が加わり、社会性が広がり、ビジネスとして収益化していけるのも素晴らしいところです。

自分の思いから始まった活動が、誰かに届くかも知れない

ちょっと私の話を挟ませていただくと、私が今ジャズピアニストの先生と一緒にやっているレッスン、それから始めたばかりのこのnoteも、自分の中ではプロジェクト(事業)という感覚でいます(誰にも頼まれていないし、特にお金をいただいているわけでもないのですが・・・)「勝手に始めた」この取材活動も、とても楽しく、予想もしていなかったような広がりを私に与えてくれています。

ずっとこの感覚がうまく説明できなかったのですが、「生徒の主体性を引き出すジャズセッションみたいなレッスンを実験的にやってみたら楽しいし、新しい教育の形を作れるかも」とか、「教えることを通じて、アーティストさんの能力を(演奏活動とは別の形で)社会で生かしてもらいたい」とか、「『アート活動を本業に生かす』というテーマで、いろんな人と対話しながら書いてみたら面白いかも」とか、自分なりの思いから出発して「活動」しているからなんだな、と腑に落ちました。

そして、もしかすると他の誰かが「それ、面白いね」と受け取ってくれるかも知れない、そう思って「表現」をしているのだと思います。まだ「社会性」とまで言えるかはわからないけど、自分を半分外に開いて、表現をしていけば、誰かに届くこともあるかも知れないな、と。

その③「人はみんな芸術家」に続きます。



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