おくちゃんI 里山マイスター

京都の雪国で農家民宿おくでを営む。 米を育てどぶろくを醸す、狩猟をし命をいただく、自然…

おくちゃんI 里山マイスター

京都の雪国で農家民宿おくでを営む。 米を育てどぶろくを醸す、狩猟をし命をいただく、自然の恵みを無駄にせず邪魔もせず丁寧に暮らすその哲学を次世代へと繋ぐ 「いなか塾」を不定期に開催。 月〜金、朝7:30〜インスタライブ【おくちゃんねる】で里の山暮らしを“おくで節”で配信。

最近の記事

“好きなこと”が自分を救ってくれる。

いなか塾に来た大学生、特に就活真っ只中の学生さんからよく相談されたのが、 「自分はどんな仕事に向いているのか?そもそも自分はどんな仕事が好きなのか?わからないんです。」 そんなセリフを聞いた瞬間、 「今までそんな大事なことを考えずに生きてきたのか?(生きてこれたのか?)」と思いましたけど、、、ちょっと待てよ。 自分もその年頃の頃は、そんなもんだったな〜〜って思い出したのです。(笑) ボクの最初の職業は魚屋でした。 高校の卒業式の翌る日に後先考えず家出したもんだから、

    • 子供は、不便をさせた方が良い

      今、子供たちを取り巻く環境は揃いに揃い過ぎています。 コンビニは24時間空いているし、お金さえあれば欲しいものが欲しい時に欲しい分だけ手軽に手に入ります。 学校から配布されたタブレットを開けば、今日の宿題だけじゃなく、知りたいと思うことは指先1本で何でも答えてくれます。 ましてや、頼んでもいないのに一人でに便座の蓋は開くし、用を足した後に水が流れたりするんですから、なんでも「思い通りになる」と勘違いしてしまうのも無理はないのかもしれません。 「最近の若者は、辛抱が足りない!

      • 「きちんと叱ってしっかり褒める」

        前回のブログでは、褒めることの大切さについて書きましたがー、 褒めてばかりもでもダメなんですよね〜。 褒めてばかりも、叱ってばかりも単調になって効果が薄れます。 「きちんと叱って、しっかり褒める」 その匙加減が肝心なのです。 野球の配球で例えるとー、 150kmを超える速球が持ち味の投手でも、速球ばかり続けていると打たれてしまいます。 打者を惑わすために変化球を混ぜるからこそ、速球が生きてくるのと同じです。 とは言えー、 叱るって、エネルギーが必要ですし、何

        • 子どもは、褒めて欲しいんです。

          「子どもが、スマフォやゲームばかりして困っています。」 保護者から聞く悩み事の一つですね。 それでは、果たして子どもってゲームが好きで好きでたまらないのでしょうか?? ボクはそうは思いません。 なぜなら、 「あれ?そう言えば、今日一日一度もスマフォ見てなかった!」 コレ、いなか塾期間中に子供からよく聞くセリフなんです。 薪割り、雪かき、鶏の世話、食事の準備、ドラム缶風呂炊き、、、 生きるために必要不可欠ないなか仕事って子供にすれば重労働なんですが、文句を言うど

        “好きなこと”が自分を救ってくれる。

          「自分の命は、自分だけのものじゃない。」

          これは、先週の日曜日に罠に掛かったメス鹿の後ろ脚です。 止め刺しをした後、内臓を取り出している時に普段はお目にかかれない、 ある臓器の存在に気づいたんです。 何だかわかりますか? 大きさは丁度ボクの両手のひらくらい。 取り上げた時、指先からそのものの形状がハッキリと伝わって来た瞬間に、 思わず2度手を合わせてしまいました。 そうです、ボクは同時に2つの命を奪ったんですね。 その後の解体作業においても、己の命だけじゃなく次の命の為にも必死でエサを蓄えようとしていた

          「自分の命は、自分だけのものじゃない。」

          キッカケを掴む場所。それが、いなか塾。

          ボクは、いなか塾と言うプログラムを不定期に開催しています。 塾は塾でも、皆さんが知っている学習塾のような学力を上げるものではありません。 頭を使うのもいいけれど、もっともっと大切な“人間らしさ”を呼び覚まして欲しい! キザな言い方かもしれませんが、いなか塾で生きている意味や人生の“キッカケ”を掴む場所になってくれればと願っています。 人によって興味も得手不得手も違いますし、先入観が邪魔をしていて、やってみたら意外と面白かった!なんてこともありますしね。 そう言う意味

          キッカケを掴む場所。それが、いなか塾。

          自然との付き合い方。

          京都市左京区にこんな豪雪地帯があるとは、京都市民でもあまり知られていません。 ボク自身も初めてこの地を訪れる20数年前まで、久多と言う地名すら知りませんでしたから。(笑) この冬(令和6年)の積雪量は、これでも少ない方です。 例年、この2mの紅白のポールがすっぽりと埋もれますからね。 降り積もって直ぐの雪は軽い。でも時間が経つと湿り気を帯びてきておも〜〜くなり、なんと!1㎥あたり500kgにもなるのだとか。。。 そんな塊が屋根からドサっと落ちてきたら、大人でも大怪我

          「いただきます」の本質。

          ボクは、子供たちから「おかず先生!」って呼ばれています。 自己紹介した時に、ボクの本名は漢字で“奥出 一順”と書くのですが、低学年の子供達にも分かりやすいようにひらがなで“おくで かずより」と書いて、 「ボクにニックネームを付けてください」とお願いしたら、 一人の小学1年生の女の子が、 「あっ!おかずや〜〜!」と大きな声で叫んだんです! すると、それに釣られてその場にいた50数名の子どもたちが一斉に、 「おかず先生がええわ〜〜!」の大合唱。 その勢いにボクは負け

          「いただきます」の本質。

          ブログ再開。

          約15年ぶりに、ブログを再開することにしました。 理由は、込み上げていた「今こそ、伝えたい!」と言う気持ちが、心のタンク一杯に貯まってきて、もう溢れ出そうになったからです。(笑) 以前は、「京都の雪国、久多の里便り」と題して、里山の丁寧な暮らしぶりをただただ楽しんでいる様子を旬の写真と共に発信するというものでしたが、 かれこれ20年も楽しみもう十分に満足しましたので、これからは、これまでの経験から学んだ暮らしの知恵や自然との付き合い方(久多の暮らしが教えてくれたこと)を次