ブランド・エクイティのドライバー

はじめに

ブランド・エクイティの確立のために、マーケターは消費者に対してブランドの知識構造を作り出すことが重要である。

マーケティングマネジメントの観点から、ブランド・エクイティ確立のためのドライバーについて解説する。

1. ブランド要素の選択

2. マーケティング活動

3. 他の存在へのリンクを通して、ブランドを間接的にそのブランドに移転させる他の連想


1. ブランド要素の選択

ブランド要素とは、

ブランドの識別や差別化に役立つトレードマークとなる手段

のことである。これらを選択する際には、十分に検討しなければならない。「ブランド構築」「ブランド防衛」の観点から選択基準を解説したい。

ブランド構築の観点から

1. 記憶可能性
ブランドがどれだけ容易く思い出され、認識されるか

2. 意味性
ブランドがどの程度信頼でき、対応するカテゴリーを連想させるか

3. 選好性
消費者がそのブランドに、どれほど美的訴求心があると思うのか


ブランド防衛から

1. 移動可能性
そのブランド要素は、同じカテゴリーや別のカテゴリーに新製品を導入するのに使用できるか

2. 適合可能性
そのブランド要素はどれほど適合と更新が可能か

3. 防御可能性
そのブランド要素は、どこまで法的に保護できるか

2. マーケティング活動

これは言うまでもないが、消費者に対してブランド知識構造を作り出す上で、黙って過ごしているわけにはいかない。あらゆる取り組み・仕掛けを駆使して、消費者に訴えかけていかなければならない。

3. 二次的連想の活用

ブランド・エクイティを確立するためには、「借りる」ことも重要である。ブランド連想そのものを、別の連想を持つ他の存在にリンクさせて「二次的」連想を生み出すのである。

代表的なものは、スポンサーシップだ。例えば、ブランドがあるボクシング大会のスポンサーとして名を連ねたとする。熱心な視聴者はボクシングが大好きである。そのボクシング大会について、忘れるようなことはない。これが、ひとまず構築されているブランド連想である。ここにスポンサーとして名前が入ると、何となく視聴者の記憶に残ることが多い。これが、二次的連想の活用である。









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