健康とは?

大学生の頃のアルバイトの一つがスポーツジムでのアルバイトでした。スポーツは好きでしたが、トレーニングの基本的な考え方や理論などはよく理解していなかったです。アルバイト採用後、最初の数日間は研修がありました。ユニフォームや小冊子を手渡され、体の筋肉の部位の名前を覚えたり、筋肉の特徴やそれに合わせた効果的なトレーニング理論、器具の使い方、カロリー計算や適正体重などの計算、食事・休息の取り方などについての内容でした。今でもある程度は覚えていますが、やはり一番基本的な事が今でも時より頭をよぎります。それは健康の定義です。

健康とは?

研修で渡された小冊子の冒頭あたりに、WHO(世界保健機関)が定める「健康の定義」が紹介されていました。当時、大学生の私は、スポーツ・ジムは、体を鍛えたり、ダイエットしたりするところと言う理解でいたので、「健康とは?」という問いにあまり意識が向いていませんでした。また、実際にスポーツ・ジムを利用される人たちがどんな方々かも全くわかっていませんでした。さて、その「健康の定義」とは、どんなものかというと以下の通りです。

“健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。”

https://japan-who.or.jp/about/who-what/charter/

この定義を知った時、本当に納得行きました。
体を鍛えたり、ダイエットしたりするだけでは、健康とは断言できず、その個人の精神状態や家族・友達・地域社会との良好な関係というのも不可欠だと言うことを知りました。確かに実際に研修を受けて、仕事を始めると色々な年齢層の方が、それぞれの目的に応じて、来館されていることも知りはじめました。筋トレが目的の方、ダイエットが目的の方、リハビリが目的の方、競技のためのトレーニングが目的の方、ストレス発散が目的の方、知人友人との社交が目的の方など、年齢・性別・目的に合わせ、みなさん多様でした。

コミュニケーション

アルバイトのスタッフとして未熟ではありましたが、なるべく来館されていた会員さんと定期的にコミュニケーションをとるように努めていました。努めていたと言うと意識的に努力していたように聞こえますが、実際には楽しく仕事をこなす日々でした。来館されていた方々とお話をするとやはり仕事のことや体の調子のような話題も出てきました。仕事の負荷を軽減するために、スポーツジムに来てバランスを取るような感じです。会員さんの中には個人で黙々とトレーニングをする方もいれば、顔見知りになった人に声をかけてコミュニケーションをとりながら適度に体を動かされる方もいらっしゃいました。ジムのスタッフとして、なるべく快適な雰囲気やコミュニケーションが生まれる雰囲気づくりなどに努めていましたが、会員さん方の心情にも日々、変化があることを意識し、時には寡黙に、時には賑やかにと、心配りが必要なことも学びました。

新たな「健康」生活のあり方?

スポーツ・ジムの中にも個人と社会といった構図があるので、実際の社会や世界ではもっと複雑な状況があります。そこでもう一度「健康の定義」に意識を向けると、「肉体的・精神的・社会的に全てが満たされた状態」でいるのは並大抵なことではないのではと思います。現代社会は、これまで仕事中心に生活が成り立ち、便利なものが増えたおかげで、色々なことが簡易に素早くできるようになりましたが、本当に「健康」でいる人たちがいったいどれほどいるでしょうか?最近では、生活習慣病やコロナによる社会的なつながりの希薄化など、健康でいるためにはさまざまな課題がありますが、新たな価値観の取得や生活スタイルの模索にもつながっていると思います。最近は、場所に限られずSNSやyoutubeなどで、好きなことを発信し、価値観の合う人たちが共感し、報酬や売上に結びつき、生き生きと「健康」に生活を営まれている方々も多く見かけます。自分らしく好きなことを認められて、健康に生きていきたいですね!

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