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訪問看護あるある〜問題は1つじゃない〜

執筆者:松永あさこ
訪問看護ステーション有度の里
 
訪問看護をさせていただいていると、何かの問題が起きた時、その方1人の問題ではなく、家族が関係していることが多いです。

「インスリンが打てず糖尿病悪化」

そんなご利用者さまがいると、まずは食事内容やインスリン手技の確認、そして治療の必要性等、病識の確認になるかと思います。

現実は、同居する子供夫婦と、孫たちに諸事情あり、ご利用者さまが、一家の家事全部と孫の世話を引き受けていました。その負担が大きく、自分自身の食事やインスリンのことにまで手が回らず、体調も悪化していました。

そのため
・同居する家族にご利用者さまの病状説明と、家事育児の分担を提案
・家事フォローとして障がいヘルパーの提案、導入
・児童相談所と連携し情報共有
・病院とも情報共有
・訪問時に本人だけでなく、家族の生活状況や協力状況も確認

少しずつ、状況に改善がみられ、一時は病状や体調も回復されました。

ただ、その状況を維持することは難しく、別の問題が出てきたりして、良くなったり悪くなったりをくり返しており、現在もフォロー中です。

訪問看護のご利用者さまは、生活している方で、それぞれに、いろんな事情を抱えている方が多いです。

また、現状がご利用者さまにとっての日常であって、自分自身が問題を抱えていることに気付いてない方もいます。

訪問中、ご利用さまの様子だけでなく、家の中の状況、家族との会話の様子、ふとした雑談の中のひと言、色んなところにヒントが隠れてるかもしれません。

そこに気づくことができるか、その情報をどうするのか、多職種との連携・・

そういうところも、訪問看護ならではの大変さであり、やりがいなのかもしれませんね。

少し経ってから
「あ〜、そうだったのかぁ〜」
と気付き反省することもあるので、私はまだまだ勉強中です。

訪問看護ステーション有度の里


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