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ストレスと帯状疱疹!

こんにちは!
また面談したくなっちゃう!産業医/医師(痛みの専門家)/公衆衛生大学院/みそソムリエの大西良佳です♪
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キャリアコンサルタント、業務設計士、管理栄養士など様々な職種の人が各々の視点から「健康経営」について情報発信をしています。
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先日、“帯状疱疹”についての記事をかいたところなので、今回はこのテーマでお話しようと思います。

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コロナ禍で
・仕事のスタイル
・予定や生活様式の変更
・行動制限(子どもも含む)
・周りに気を遣う
などのストレスが表面化してきているこの時期
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日々、検査陽性数がTVでは報告され
ゴールの見えない閉塞感から
少しずつ蓄積してきたストレスが
身体やこころの不調となって現れてきます
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1. 帯状疱疹とは?


【原因】

帯状疱疹とは水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で起こり、初感染で水痘(水ぼうそう)を引き起こした後、神経節に潜伏しています。
通常健康に暮らしている場合には、我々の免疫力のほうがウイルスより強いため発症しませんが、過労やストレス、加齢により免疫力が落ちると神経節に潜んでいたVZVが顔を出し帯状疱疹を発症します。


【疫学】


日本人の成人の9割以上がVZVに感染しているという報告があります。また、50歳頃から急激に発症数が増え、80歳になるまでに3人に1人が経験するともいわれています。


【症状】


皮膚に赤い発疹や水泡(水ぶくれ)などができます。
☆「帯状疱疹かも?」と疑うポイント☆
体の左右どちらかのある部位に、ひりひりした痛みや違和感がある
②痛みや違和感がある部分の痛みが徐々に強まる


【合併症】


▶最も多いものが帯状疱疹後神経痛(PHN)
これは原因ウイルスはもういないのに、ウイルスが増殖する際に傷つけた神経が痛い状態が続くこと。
長い人では何年も、いや十年以上(半生?)も続く人もいます。
▶耳や目の周辺で発疹が重症化すると、顔面マヒや難聴、失明の原因にもなる。
▶手足で発症した際に適切な治療をしないことで、筋力低下や機能低下が起こる可能性もある。

「え!そんなに恐ろしい病気なの???」と思われた皆さん
安心して下さい。帯状疱疹の多くの患者さんは合併症を残さずに治ります。


では、どんな人が重症化しやすのか?についてはいくつかの研究結果が出ています。

<重症化の危険因子>

■高齢
■免疫低下状態(病気、薬、疲れ、ストレスなど)
■初期の強い痛み、皮疹の重症度、治療開始時期(増殖するウイルス数を反映)

PHNに関する日本の報告では
▶帯状庖疹患者の約20%がPHNに移行
▶60歳代では13.6%に対して80歳以上では32.9%と高齢者はハイリスク!


【治療】


帯状疱疹の急性期には、主にウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と、痛みを抑える消炎鎮痛薬が処方されます(1-2週程度)。抗ウイルス薬は早く飲むほど有効です。
痛みの治療に関してては日本ペインクリニック学会のガイドラインにも治療指針がありますが、痛み止め(炎症鎮痛薬、アセトアミノフェン、オピオイドなど)、抗けいれん薬、抗うつ薬、漢方、塗り薬など、患者さんの状況や痛みに応じて選択します。この辺りは医者の匙加減ですね。他に神経ブロック注射や点滴などの治療も行われます(この治療は主に麻酔科やペインクリニックで行われています)。

日本ペインクリニック学会


【予防】


一番確実なのは、免疫力を下げずに健康でいること!
その状態を維持できるか不安、心配という場合にはワクチン接種もあります。
① 水痘ワクチン(生ワクチン)が50歳以上の帯状疱疹予防目的で使用可能です(保険適応外:目安6~9千円)。
⇒このワクチン接種で帯状疱疹の発生率は約半分に減る(51.3%減少)、帯状疱疹後神経痛の発生率は約1/3に減る(66.5%減少)というデータあり(効果3-11年、5-10年後に再接種が望ましい)。
② 不活化ワクチン(シングリックス:商品名)は、効果も高い利点があるものの、費用が高く(1回2~3万円×2回接種)、副反応も強いという欠点もあります。
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自分は大丈夫!と思っていも、30代40代の患者さんも診ます。
じゃあどうすればいいの!?という疑問に対しては
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思い出してください、
健康の基本であるこの4要素を!

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普段から


① ストレスコーピング(マインド)
② 質の良い睡眠をとる(睡眠)
③ 栄養バランスのよい食事、腹八分目(食事)
④ 定期的に運動する(運動)

の基本が大切です!(でも、基本的なことって案外難しいんですよね💦)

その上で、対処できる知識も持っていて下さると幸いです。

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この記事をきっかけに
自分自身の健康習慣を見直してみて下さい!
新型コロナだって所詮、ウイルスですからね。。。

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【私たちができること】


今回、「帯状疱疹とストレス」についてお話しました。
”健康経営”に興味があるけど、何から取り組んだらよいのかわからない、という声をよく聞きます。

課題の把握と解決策の提示には企業経営、心身の健康面について幅広く熟知している必要がありますが、私たち多職種専門家チームなら可能です。
また、私たち多職種専門家チームなら、具体的な実践のポイントをお伝えできますし、制度や仕組みの構築、研修の実施まで行えます。

私たちは、”組織と個人が共に幸せをデザインする”ことをビジョンとし、
組織ごとの異なるニーズにカスタマイズした対応を行っています。

健康経営について相談したいという方は是非、ご相談ください。
▶︎ メール kenko.keiei.kyoto@gmail.com

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