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【七夕介入の真相とは🎋】「日本の為替介入の分析」:経済論文解説 No.11🔥

Introduction:卒業論文にはこだわります💛


私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも、完成に向けて進めていきたいと思います

私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖

今回の参考文献📚

今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍

『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003

前回の内容📖



過去の為替介入の概観:Part⑤

「温故知新」という言葉があるように
歴史や過去のデータから
現在の知見に活かしていくことは
何事においても大切であると思います🧡


為替レートの時系列推移と介入時期

前回は、円安への押上げ介入について考察しました

榊原氏が国際金融局長にご就任されたのは
6月21日であり、この日以降を
観察期間の後半(=榊原時代)として
区別している
ということも
この論文の大きな特長であると思います👍

榊原時代を区別する理由は
これまでの介入のような急激な円高に反応しての介入とは違うスタイルであったということが見受けられるからです

榊原時代に実施された七夕介入では
規模が相対的に小さいのにも関わらず
ニューヨーク終値ベースで、前日と比べて
1円以上も円安に反転させるという
一部「有効な」介入であった
のです

しかし、この介入政策の効果は短期的なものでありました

翌日にはもう円安トレンドは消えてしまい
再び84円台へと戻ってしまうのです💦
これを前回のお復習いとしましょう👍

1995年7月7日の七夕介入について🌈

1995年7月7日には
日米同時介入が実施されました

金額ベースでは、日本が約580億円
アメリカが3.3億ドルです💰

この同時介入は有効な介入であり
前日比2円ほどの円安をもたらし
NY終値で86.8円を記録したのです💦

その後、7月末までには、88円まで円安が
進行している結果となりました

*直前のトレンドと比較した「円安/円高」
の議論となりますので、ご注意ください

介入の効果も比較的に
持続性のあるものなりました👌

この円安トレンドの背中を押すように
1995年8月2日には、機関投資家の
海外投資の自由化
などの措置を含む
「緊急円高対策」が発表されました

同時に、かつてないほどの
大規模な同時介入が実施されました🔥


日本の通貨当局が、6,757億円
アメリカの通貨当局が、5億ドルの
「円売り・ドル買い介入」を実施しました

この結果、前日比3円安となる円安が進行したのです

これは、同時介入でありますが
外為介入政策の意図としては
風に乗る(Lean in the Wind type of Intervention)であった
ように思います☺️

為替介入政策の目的による分類

この大規模な「円売り・ドル買い介入」の
結果、ニューヨーク終値で91円を記録し
4ヶ月半ぶりに、ドルは90円台を回復することになったのです

このように表現されている理由は
基軸通貨であるドルの価値が増価したから
ということになりますね

さらに、8月11日には、日本単独での介入
ならびに8月15日には、日米同時介入が実施され1ドル97円台にまで
円安が進むことになりました🥰

この2回の介入も、介入前日に円高に
振れていたわけではなかったので
円安を後押しするような目的を持った介入(Lean in the Wind)であったと考察できます

ただ、1995年8月15日の介入は
日本においてお盆の最中でありましたから
日本市場では効果が薄かったのです🙄

そしてなんと、アメリカ・日本だけではなく
ドイツも加わった3カ国での介入であったこともあり、マーケットに対する衝撃は大きかったように思います

実際に、「サプライズ効果は絶大だった」
(榊原2000,p.124)と実証分析に基づく結果でも明らかになっています

やはり、日米独の3カ国での為替介入は、インパクトが絶大であるということがわかりますね

この2回の介入の後は
1ドル97円台が定着します

そして、8月30日には一旦
99円台まで円安が進みますが
9月に入ると、再び97円台に戻ってしまうのです💦

1995年9月6二位に
2,264億円での単独介入が実施され
NY終値で98.9円となりました

そして、9月8日には
日本銀行の公定歩合下げとタイミングに合わせて、8,576億円(新記録)の大規模介入
が行われました

この結果、日中の取引で1ドル=100円という円安水準を突破することになりました🎉

ただし、その日のNY終値で99.7円が記録されています

この後の動向としては、9月22日に
もう一度「駄目を押す」ように円高是正介入が実施されました

これは、前日に円高が進行し
一時的に100円を割るような円高圧力が強まったことに対する反応であると考えられます

そして、1995年9月22日の介入後は
翌年2月まで、為替介入政策が実施されることはありませんでした

やはり、どのような為替介入政策であっても
為替レートに与える効果は
相対的に短期間かつ小さな影響である
考えざるを得ない結果となりそうですね・・・

機関投資家の行動やある国の政治過程
国際情勢なども踏まえて
為替レートが決定されることを
しっかり考慮しなければならないと思います

今回の解説は、ここまでとします🙏

私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は本当にレアな経済政策
ということを再認識できたような気がします💖

私の研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は以上とします
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔




こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚


最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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