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「成果を出す」だけじゃ片手落ち

よく「天才の机は汚い」とか言う人間がいるが、そんなことを言うやつを僕は絶対に信じない。
スタートアップ業界では「スーパーエンジニアは遅刻してもいい」みたいな風潮があるが、そんなのも大嘘だ。
(『僕は君の「熱」に投資しよう』より)

ベンチャーキャピタリストである、佐俣アンリさんの著書『僕は君の「熱」に投資しよう』を読みました。

きょうはその感想、第5回です。

第1回:クリリンはなぜ「地球人最強」になれたのか?
第2回:どうせ大変なことをしなければならないのだから
第3回:「成長」と「成果」と「天狗」
第4回:似て非なる「真剣」と「深刻」

ぼくがいま働いてるwevnal(ウェブナル)って会社は、数年後の上場を見据えて、社内のいろんなルールが日々変わっています。

それで、一般的に「上場企業」になるってことは、会社がよりパブリックな存在になっていくことなので、その変わるルールっていうのは、基本的に全て「面倒臭い」方向に向かいます。

だから、先週の金曜日の夜、会社の管理部で働く先輩に「社内の人たちにどんどん新しいルールを告知するのって、心苦しいと思うことはありますか?」と聞いてみたんです。

そしたら「いや、全然。たしかに自分でも面倒臭いルールだなとは思うけど、でもこれをちゃんと守れてこそ、一人前のビジネスパーソンだから」ってキッパリと返ってきて「カッコいい..!」と思いました。

その先輩、中途の方なんですけど、大学を卒業したあとは数年銀行で働いていたという経歴を持ちます。

「銀行だと、成果を出すことと、事務処理をちゃんと正確にできること、両方できて初めて一人前って認められるから」ということを教えてくれました。

たしかに、銀行だと、いまぼくがいるこのベンチャー界隈とか、インターネット業界とかってよりも、圧倒的に「会社として決められたルールを守って、なあなあで許すことをしない」ってところに厳しいイメージがあります。

もちろん、そこで失われてしまうスピード性とか、柔軟性とかっていうのは絶対にあると思うんですけど、トータルで見たときに、会社というよりもむしろそこで働くぼくたち一人ひとりを守るために、その決められた手順なりルールなりを遵守することが大事なのだなと、その先輩の言葉を聞いて思いました。

小さい会社だと、特に「成績さえ残しておけば、事務的な処理は多少乱雑でも許される」って雰囲気があると思うんですけど、そこは会社のフェーズの進歩に応じて、柔軟に対応していくことが、一番カッコいい。

もちろん得手不得手はあるので、どうしても事務的な処理が苦手って人もいると思うんですけど、そこは「どうにかしようと工夫する」ってスタンスと「せめて最低限のラインは超える」って力技と、そして「どうしてもダメなところは周囲の人にも協力を仰ぐ」って分業が大事なのかなと思います。

「自分は苦手だから」って開き直りは、あんまり誰も幸せにならない。

「両方できて一人前」って考え方、ぼくがいままで過ごしてきた環境だと少し薄かったので、新しい視点でした。

覚えてるうちにメモ。

本中の一文も、最後に引用しておきます。

天才の机は、いつも片づいている。
スーパーエンジニアだろうとインターンだろうと、誰もが定刻に椅子に座っている。

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