「悩む」と「考える」の違い
「悩む」と「考える」の違いを意識することは、知的生産に関わる人にとってはとても重要だ。
ビジネス・研究ですべきは「考える」ことであり、あくまでも「答えが出る」という前提に立っていなければならない。
(『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』より引用)
安宅和人さんが著者の『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』という本を読みました。
内容はもうタイトルの通りなのですが、ビジネスや研究において大事なのは「問題をどう解くか」ではなくて「どういう問題(=イシュー)を解くべきか」であるという話です。
そして、「バリューのある仕事」とは、この「バリューの質」とそれに対する「解の質」のかけ合わせによって決まります。
ただ、そのときぼくらはつい「まずは数をこなしてみて、問題を解くスキルを上げる(=解の質を上げる)」ことから始めようとしがちなのですが、それだと大量に労力と時間が必要です。
そうなると疲弊してしまい、一つひとつのアウトプットの質が上がらず、結果的に「解の質」も上がらなくなってしまいます。
だからこそ、まずは「イシューの質」を上げることが大事です。
世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。
(『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』より引用)
画像:『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』
また、この「イシューの質」を上げるにあたって、ぼくたちが気をつけなければいけないのは、「悩む」と「考える」の違いです。
著者の安宅さん曰く、「悩む」と「考える」の違いは
「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること
とのこと。
要は、前提の違いということですね。
そして、ぼくたちがビジネスや研究においてすべきは「考える」ことで、「悩んで」しまっているときは、「いま自分は悩んでしまっている」とメタ認知できる能力が重要になってきます。
「君たちの賢い頭で10分以上真剣に考えて埒が明かないのであれば、そのことについて考えることは一度止めたほうがいい。それはもう悩んでしまっている可能性が高い」というわけだ。
(『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』より引用)
ということで、「バリューのある仕事」をするためには、「イシューの質」と「解の質」の両方を上げることが大事です。
そのなかで、まず上げるべきは「イシューの質」。
そして、「イシューの質」を上げるにあたって気を付けるべきは、「悩む」のではなくて「考える」ことで、もし悩んでしまっているときは、すぐに休んで、「答えが出る」問題に切り替えることが重要です。
ぼく個人としても、つい「解の質」から上げにかかってしまうことが多かったので、今後はまず「イシューの質」を上げることを意識して仕事やっていきます。
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