うつ病がひどいときの栄養状態と食事内容そして取り組みと改善

今回のテーマ
現代社会はストレス社会で、精神疾患にかかる方も増加傾向にあるといえます。今回は栄養状態をおざなりにした結果どうなったか。そしてどのように対策したかを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。


現代のストレス要因

大量の情報シャワー

職場、家庭、学校など、社会全体が急激にIT化し、1人あたりが処理しなければならない情報量が膨大になっています。人間が生まれたときと比較するとまったく異なる状況であるといえます。
そして人々はコンクリートジャングルの中で生活し、テレビやパソコンの画面を長時間眺め、携帯電話でメールやゲームをし、四六時中音楽を聴き、ジャンクフードを頻繁に食しています。 つまりわれわれの脳は、当時の自然環境から大きく変貌した状況に曝されているのです。 これが現代人の脳・神経、精神によい影響を与えるはずがありません。

IT化と成果主義

現代社会では、処理すべき情報量が激増したうえに、過度な成果主義によって、結果が重視されます。 また、決まった時間内に、ある程度以上の成果を求められる。 時間管理社会ともいえます。
また「人間関係が希薄になった」といわれる一方で、結果を出すための企画力や、各部署とのコミュニケーション能力や交渉力、さらには愛想笑いもする協調性が求められます。 まるで、万能な能力者であることを求められているようです。
プレッシャーと人間関係のストレスが増えている言えます。あらゆることに対応しなければならず、常に現代人はせわしなく動き回っているといってよいでしょう。

雇用形態の変容

フリーターや契約社員・派遣社員といった方々が近年急速に広がりました。

正社員でも、30~40代の管理職昇進・昇給の希望もなく、過剰労働やパワーハラスメントなどによる絶望的な職場環境、さらにはリストラや早期退職勧告。
日本の職場環境は、一部の専門職を除き、労働者の希望やモチベーションを失わせ、精神を圧迫し、疲弊させる以外のなにものでもなくなってきているようです。

上に挙げたように現代人はストレスに押しつぶされる状況に常にさらされていることになります
こうした状況から回復するため、体のケアが必要です。食事に注目しますと、食事にかける時間は減少し、必要な栄養を確保できているとは言い難い状況になっているといえます。ジャンクフード、コンビニ飯、栄養バランスが偏った食事・・・
余談ですが僕の友人はお菓子で食事の代わりにしている人がいました。
ある人はお酒を飲んで終わりなんてことも・・・
こうしたことは、あるあるなのではないでしょうか?


栄養不足とうつ病

加工食品や、白米、白パン、白砂糖など精製された食品は、美味しく食べやすい一方、ビタミンやミネラルなど大切な栄養素が取り除かれているものがあります。そのため、エネルギーは過剰になっているにもかかわらず、ビタミンやミネラルなどの大切な栄養素が十分に摂りにくくなります。ジャンクフードはまさにそうと言えます。うつ病になると、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンといった神経伝達物質が不足し、感情や気分を調節する機能が低下することで、前向きな気分になりにくくなると考えられています(モノアミン仮説*1)。
神経伝達物質の原材料になるほか、神経伝達物質の産生を助ける素として必要となるのが、食事から摂取する栄養素です。上記に挙げた食品では、活力ある生活を送る上で必要なこうした神経伝達物質を十分に作ることができなくなります。

*1モノアミン仮説
うつ状態はセロトニンやノルアドレナリンなどのモノアミン神経伝達物質の低下によって起こる、とした仮説のことです。 今日、処方されている抗うつ薬のほとんどは、このモノアミン仮説に基づいて作られています。

うつ病になったときの僕の食事状況

仕事が激務すぎて、時間を作るために1日1食。体力を回復しなければいけないのに、食事をとらないという愚行。
食べているものは炭水化物オンパレード。栄養のことを考えていないので、食べたいものをドカ食いする。炭水化物が疲れた体にしみるので癖になっていた。
甘いものドカ食い(チョコレートなど)エネルギー補給のつもり。
昼休憩は、エナジードリンク。糖分とカフェインで体をだますため。

書いているだけで目を覆いたくなるような悲惨さ・・・なぜここまでして仕事をしているか今の僕にはわかりません。当時の僕はこれが正しいと考えていたのでしょう。

カフェインは眠気を取るのによいですが、ミネラル成分の吸収を阻害します。タンパク質やビタミンの接種が少ないので、体の中には十分量あったといえません。そして炭水化物のドカ食いは貴重なビタミンを代謝のために使用してしまうという状況です。このようなことは当時はあまり理解していません。無知はこわいです。

結果
僕の体重は170cmに対して50kg前半ほどになり、がりがりと言っていい状況でした。骨と皮という感じ。鏡を見るとほほがこけている状況で、見るからに不健康という状況になりました。
そして身体症状ですが、常に不安を感じるようになり、疲れているのに眠れない、夜中に汗だく、希死念慮、焦燥感、極端な思考、集中力の低下など挙げればきりがない状況になりました。
そして病に倒れたのです。

対応
薬を貰いながら、明かにおかしな食生活と栄養状況改善に取り組み始めました。
サプリメント、プロテインを取るようにして栄養状況を改善を図りました。サプリメントを利用したのは、食事がベストであるが毎日用意するのが困難、便利、安いという点で選択しました。すべて市販のものです。

栄養を取ることによってもたらされた効果は、足りないものが満たされて行くために明らかに体の状態は良くなり、心の安定にもつながっていきました。元気になったといえる状態になりました。周りの人間から見てもです。栄養状態が良いためか薬の効果も早いうちに表れて改善を如実に感じました。

以下、積極的にとるようにしていたものです。


タンパク質
タンパク質の構成成分であるチロシン、フェニルアラニン、 トリプトファンなどの必須アミノ酸は神経の活動の伝達に不可欠な神経伝達物質を作る。
記憶、情動、気分などに関係するものはノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどで、これらはチロシン、フェニルアラニン、トリプトファンという必須アミノ酸 から作られるので、食事から摂取する必要がある。


ビタミンB群
エネルギーの代謝に深くかかわる栄養素なので、十分な量を摂取しないと、疲れやすくなってしまいます。また、ドーパミンやノルアドレナリンなど、脳の神経伝達物質を産み出すはたらきにもかかわっているため、足りなくなると集中力が続かなくなったり、イライラしやすくなる。


ビタミンC
ストレスが多い人、アルコールの摂取量が多い人、野菜や果物の摂取量が少ない人などは不足しがちである。
コラーゲン、カルニチン、ホルモン、アミノ酸などの生成の他、抗酸化作用、鉄の吸収促進などの働きをする。
欠乏によってうつ症状が現れることが知られている。


ビタミンD
紫外線に当たることによって体内で合成できるが、日本人の場合は紫外線を防ぐ対策(日焼け止め、日傘など)や、日中は外に出ない生活をしている人などが増えていることから、ビタミンDが不足している人が増加している。
ビタミンDは体内でホルモンのような働きをし、脳や骨の健康に影響を与えるため、不足によってうつ症状が現れる可能性がある。


マグネシウム

骨の弾性維持、神経伝達、体液の平行維持、ホルモン分泌とその活性発現、筋収縮など、多くの生命現象の場で機能しており、欠乏症状は多岐にわたる。
骨粗鬆症や高血圧などの他、抑うつや無感情などの脳神経症状も現れることがある。



急激な成長を伴う年長乳児や幼児、月経血損失のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・授乳婦で不足が多く見られる。
鉄は、酸素の運搬やエネルギー産生において重要な働きをするため、脳への酸素供給量低下やエネルギー不足によって精神と神経の機能を低下させる。
血清鉄の数値が正常であっても、貯蔵鉄(フェリチン)が少ないと貧血症状が出るため、特にうつ症状のある女性の場合にはフェリチン値も測定することが大切。


亜鉛

体内の多くの酵素に含まれ、遺伝子発現、タンパク質合成など、細胞の成長と分化に中心的役割を果たしており、不足によって味覚障害、皮膚炎、食欲不振、貧血などが起こることが知られている。
また、精神障害が生じることもあり、亜鉛不足によってもうつ症状が現れる可能性がある。


日常の食生活において欠乏はほとんどみられないが、亜鉛の過剰摂取によって欠乏することがある。
銅が不足すると、鉄投与に反応しない貧血、白血球減少、骨異常が起こり、軽いうつ症状がみられることもある。


まとめ
栄養とうつ病について書きました。当時のことを例として挙げましたが、真似をしないでください。体が壊れてしまったら回復に時間がかかります。うつ病に苦しんでいる方、もしよかったら栄養状態も気にしてみてください。心配であれば主治医に相談して実践してください。
参考になれば幸いです。

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