イスタンブールの日本食料理店にて
もうすぐ1年ぶりの帰国が迫っています。
この1ヶ月間はずっと旅をしていましたが、それまではフィリピンのマニラに半年、ジョージアのトビリシに半年とちょっとという期間、滞在していました。
こういったことを人に話すと、決まって聞かれるのがこの質問。
「日本帰ったらまず食べたい?」
世界に誇る日本食。海外生活の一番のハードルは食事といっても過言ではありません。
そんな日本食を久しぶりに食べるなら何を食べたいか。みんなが聞きたくなる理由はわかります。
ただ、正直なところ、僕はなんでも良いと思っています。どうせなんでも食べるので。
おそらくは成田空港で何か食べるのでしょう。牛丼かラーメンかカレーか。
いまいちパッとしない回答ではありますが、とはいえ久々の日本食が待ち遠しい気持ちは強くあります。
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そんな日本食に対する思いを語ってしまいましたが、昨日は機会があり、イスタンブールの日本食料理店で日本食をいただくことになりました。
世界都市イスタンブールには、日本人料理人のいる日本食料理店がいくつかあるそうです。
世界に目を向けると、世界各地にローカルの人による日本食店(寿司・ラーメンなど)は数多くあるものの、日本人の料理人による本格的な日本食を食べられる都市はかなり限られます。
東南アジアや北米・ヨーロッパの大都市などであれば探しやすいものの、それ以外の国ではなかなか食べれないものです。
僕が滞在していた2都市では大きく事情が異なっていました。
フィリピンのマニラは、数多くの日本食店があります。特にラーメンは多く、寿司などを含む総合的な日本食店もいくつかありました。
日本資本のものも多くあるものの、ローカルのものも幅広くあり、味に関しては日本人料理人がいるかどうかで明確に差はありました。
正直、ローカルのものは「まぁ食べれるかな」程度で、特別美味しいと思ったことはありません。
また、日本資本のものは、味はとても良いものの、ローカルよりも最低でも倍の値段はします。
続いてジョージアのトビリシでは、ほぼ日本食は食べられなく、日本資本だとバーと定食屋の合計2店舗という状況で、チェーン店はゼロでした。一時的なスポットで出店をしているお店もありました。
ローカルでは寿司屋とラーメン屋はありました。
むしろあるだけ良い、というのが正直なところです。
味に関しては、特にラーメンをよく食べていましたが、日本人のものとローカルの人のものでは雲泥の差でした。
日本人のものはスープに味が染み込んでいておいしかったものの、ローカルは高いしゴム麺だし美味しくないので、一度行ってもう行かなくなってしまいました。
そんなことを思い出しながら、今回はイスタンブールのアジア側にあるお店「酒蔵」に伺いました。
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店内は和を意識しつつ、土足でも入れるテーブル形式の内装でした。
店舗スタッフは、見た限りだと接客に日本人が2名おり、どちらも和装でした。他にトルコ人のスタッフも数名いました。接客の日本人とは当然日本語で話せますが、トルコ人のスタッフとは英語になります。
この日本人スタッフのうち一名はトルコ語と英語を流暢に話していたのが印象的でした。
個人的に、トルコ語を話す日本人を初めて見たため、強い驚きがありました。
メニューはかなり豊富でした。丼もの、寿司・刺身、揚げ物、おつまみ、日本のお酒、一通り揃ってる感覚を受けました。そのため、注文するのに迷ってしまったくらいです。
僕が食べたのは、親子丼、お寿司(マグロ・サーモン)、唐揚げ、巻き寿司12巻セットです。お腹が減っていたのでついつい食べすぎてしまいました。
親子丼は、日本でも美味しいものと美味しくないものが分かれるため、海外かどうかよりもお店に依存すると思っています。なお、このお店のものはちゃんと出汁が効いていて美味しい親子丼でした。幸せ。
マニラで食べた親子丼がまずすぎた思い出があったので、久しぶりとなる美味しい親子丼でした。感動。
お寿司は、マグロはいまいちでした。赤身ではあったものの、色からして悪く、味も少し年季が入ったような感覚を受けました。
トルコの近郊の海ではマグロは釣れると聞きますが、ここのものは少し鮮度が悪かった印象があります。ただ、ジョージアでは食べれなかった生のマグロなので、ひさしぶりの味に嬉しい気持ちもありました。
サーモンは、脂が乗っていてとても美味しく、食べれて良かったと思いました。
日本を含め、世界中どこでもサーモンはそれなりに質が良く、海外寿司の典型的なネタだと思っています。事実、ジョージアでも美味しいサーモンを食べることができました。
巻き寿司はカリフォルニアロールや天ぷらなどの他の食材を兼ねたものでもあり、ユニークさがありました。これも美味しいものでした。
唐揚げも、元のチキンが良いのかとてもジューシーで、マヨネーズにスパイスを混ぜた独自のソースと合わせるととても美味しく、感動しました。
全体的に美味しく、とても満足でした。
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イスタンブールの日本食店は感動体験の連続でした。
世界三大料理と言われるトルコ料理も、毎日食べているとさすがに飽きてしまうため、このタイミングで日本食を食べることができて良かったと思っています。
また、フィリピンやジョージアなどと、海外の日本食事情が少しだけわかるようになってきて、また違った側面から考えられるようになりました。
日本食を愛する日本人の一人として、海外で本格的な日本食が食べれるのはとても喜ばしいことです。
もう僕は日本に帰りますが、細々とこの海外日本食事情の記憶を残しておき、またの機会に比較しながら楽しみたいと思います。
まだまだ旅は続きます。
旅の様子はこちらにまとめています。
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それでは、また明日お会いしましょう!
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