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原秀則〜永遠の優柔不断キャラたちへ。

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原秀則作品の考察をまとめてます。
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「藝人春秋diary」を読みながら原秀則の新作について想いを馳せる。

「藝人春秋diary」を読みながら原秀則の新作について想いを馳せる。

水道橋博士の「藝人春秋diary」を読みながら原秀則の新作について考える日々が続いている。なんで?と言われても仕方がない。そうなっちゃったんだから。

ちなみにこの「藝人春秋diary」に関しては別章でがっつり語りたい。現時点での感想は過去シリーズと微妙に異なる空気感が全体に流れており、これまで以上に重厚な「文学性」を纏っている。かつて小林信彦が80年代の終わりから90年代にかけて描いた純文学シリ

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原秀則の行方〜「しょうもない僕らの恋愛論」後の世界への要望書。

原秀則の行方〜「しょうもない僕らの恋愛論」後の世界への要望書。

iPhoneの常用イヤフォンを忘れたことに気づいたのは最寄駅行きのバスに乗り込んだ直後だった。これで電車の中で音楽も動画も楽しめない。最近デモのやりとりを始めたシンガーソングライターの新曲上がってきても「自宅に戻ってから」と間抜けな返答をしなければいけないこと確定。

物忘れついでに眼科に立ち寄ることにした。この数ヶ月あきらかに視力減退。行かなきゃなー行かなきゃなー(稲川淳二風)と思っていて忘れて

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しょうもないボクらの原秀則論。

しょうもないボクらの原秀則論。

ああ、原秀則。原秀則よ。

いつか語らねばなるまいとは思っていたけど世代的に避けて通ることができないマンガ家。それがボクにとっての原秀則だ。最新作「しょうもない僕らの恋愛論」はどうしてこの路線にもっと早く戻らなかった?と思う久々の恋愛モノだったけど、80年代後期に少年誌から青年誌にシフトチェンジした第1作「冬物語」、続く「部屋においでよ」で同棲もの、「バクマン」より10年以上早かったマンガ家青春譚

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