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【我が子に伝えてきたこと 38】今の仕事がイヤだからFIREというのは論外

instagramやtwitterを見ていると、20~30代の若い人が「〇〇歳までに早期FIREします!」と宣言しているのをよく見かけます。明確な目標を定めて行動するということは、たいへん素晴らしいことですね。
が、「何ゆえ早期FIREしたいのか?」について、自分自身とよーく対話することも大切だと思います。

今の仕事がイヤだからFIREというのは考えもの

仕事をしていると、楽しいこともたくさんありますが、嫌なこともたくさんあります。時には逃げ出したくなることだってあるでしょう。私にもありました。

特に私が嫌いだったのは、
●通勤電車の殺伐とした雰囲気や、オヤジ臭いにおい
●嫌な上役
●理不尽な顧客
●自分の出世のために、媚びたり他人の足を引っ張る同僚
●働かない部下
●行きたくもない宴会や接待
●一日15時間勤務

などなど。あげだしたらキリがありません。
一刻も早くこの世界から抜け出して、南の島で悠々自適な生活をおくりたいと、何度も何度も夢見たものです。

ですが、今の職場から逃げ出すようなことだけは、したくありませんでした。

うしろ向きな気持ちで逃げ出すと、行った先でも同じ状況になることが容易に想像できたからです。

今の職場から学べることは、とことん学びつくせ!

うしろ向きな気持ちで転職や退職をすると、ロクなことがないと感覚的にわかっていたので、私はこんな風に考えていました。

●今の職場から学べることが無くなるまでは、この仕事を続けよう。
●学べることが無くなったら、新たな世界に飛び出そう。


どんな職場であれ、そこから学べることはたくさんあるはずです。良いことはもちろん、悪いことも嫌なことも、すべてが学びです。

たとえば、私が勤務していたコンピュータ会社では、以下のようなことを学ぶことができました。
先端技術、営業、経営、戦略、組織、人事、評価、会計、法務、統計、市場分析、対人能力、ビジネスマナー、プレゼン技術・・・これも書き出したらキリがありません。

一介のエンジニアにすぎない私でしたが、たった一つの会社から、これだけ多くのことを学ぶことができました。しかも現場の実体験に裏付けされた学びですからホンモノの学びです。これらはセミリタイアしたあとの今でも、大きな力を発揮しています。

今の仕事から逃げ出したくなる時もあるでしょう。誰もが経験することです。ですが、そこで立ち止まって冷静に考えてみましょう。

この職場から学べることは本当にもう無いのか?
学びつくしたのか?


と。

逆に「この職場から学べることは、もう何も残っていない」と思うなら、たとえ高給を支払ってくれる職場だったとしても、一刻も早くステップアップすべきです。

自分の時間と労力を費やすことで得られる対価は、お金だけではありません。「学び」という、お金に匹敵するくらい大きな報酬があるのです。その報酬が得られないのなら、職場を変えるべきだと思います。

才能を伸ばす機会を捨てるな!

早期FIREを目指すのは素晴らしいことだと思います。30代、40代でFIREを達成して、悠々自適な生活をおくれるなんて、最高じゃないですか!

でも、若くして早期FIREを達成できるほどの人は、きっと才能や能力も高い人でしょう。30~40代といえば世間一般では働き盛り。まだまだ伸び盛り。たった1億円を手にしたからと言って、そこでストップしてしまって良いのでしょうか。
自分の才能を生かして、もっともっと社会に貢献するチャンスがあるはずです。さらに伸びていく機会もあるはずです。世界の大富豪の一角に加わる可能性だってあります。

ビルゲイツも、イーロンマスクも、FIREするのに十分な環境が、早い段階で整っていたはずです。が、彼らは歩み続けることをやめなかった。その結果が今の姿です。全人類の発展に多大なる貢献をし、貧しい人々を助け、旧態依然とした社会をブチ壊していく彼らの姿は、本当にカッコイイと思います。

何が言いたいかというと、

30~40代で早期FIREするのも大いに結構だけど、自分の才能を伸ばす機会や、社会に貢献する機会を安易に捨てないでほしい

ということです。

何年か先、いざ早期FIREできるだけの条件が整ったら、ぜひ立ち止まってよーく考えてほしいと思います。自分の才能を本当に生かし切ったのかどうかってことを。

父のつぶやき

どんな仕事であれ、その職場から学べることはたくさんあるはず。なので少々嫌なことがあったとしても、頑張ってほしいと思っています。
ですが、メンタルがおかしくなるまで頑張る必要はサラサラありません。もし今の職場があなたのメンタルを破壊しようとしているなら、一刻も早く転職すべきです。時には逃げることだって大切なのです!

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